ゆうでん‐たい〔イウデン‐〕【誘電体】
誘電体
誘電体
誘電体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/21 23:32 UTC 版)
「状態方程式 (熱力学)」の記事における「誘電体」の解説
誘電体の状態を表す変数は、誘電分極 P と外部電場 E である。状態方程式は P a = P a ( E , σ , T ) {\displaystyle P_{a}=P_{a}(E,\sigma ,T)} の形で書かれる。電場による微分は ( ∂ P a ∂ E b ) σ , T = χ a b ( E , σ , T ) {\displaystyle \left({\frac {\partial P_{a}}{\partial E_{b}}}\right)_{\sigma ,T}=\chi _{ab}(E,\sigma ,T)} として、電気感受率で表される。応力による微分は ( ∂ P a ∂ σ i j ) E , T = d a i j ( E , σ , T ) {\displaystyle \left({\frac {\partial P_{a}}{\partial \sigma _{ij}}}\right)_{E,T}=d_{aij}(E,\sigma ,T)} として、圧電係数で表される。温度による微分は ( ∂ P a ∂ T ) E , σ = p a ( E , σ , T ) {\displaystyle \left({\frac {\partial P_{a}}{\partial T}}\right)_{E,\sigma }=p_{a}(E,\sigma ,T)} として、焦電係数で表される。誘電率の全微分は d P a = χ a b d E b + d a i j d σ i j + p a d T {\displaystyle dP_{a}=\chi _{ab}\,dE_{b}+d_{aij}\,d\sigma _{ij}+p_{a}\,dT} となる。
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誘電体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 17:39 UTC 版)
誘電率は電磁場の下での誘電体の応答を表す物性量の一つである。誘電体が電磁場の中に置かれたとき、その内部には誘電分極が生じる。一般には誘電分極は電磁場の履歴にも依存する複雑な関数であるが、誘電率を考えるときは局所的に依存するものと考える。外部電場の中に誘電体を置くと、外部電場からの静電気力を受けて誘電体を構成する原子核や電子の平均的な位置が元の位置からわずかに移動する。これが誘電分極である。 外部電場を E0 とし、誘電体を構成する全ての原子核と電子が作る電場の強度を EP とすると、全体の電場の強度は重ね合わせにより E = E 0 + E P {\displaystyle {\boldsymbol {E}}={\boldsymbol {E}}_{0}+{\boldsymbol {E}}_{P}} となる。分極による電場 EP は外部電場 E0 を弱める方向に生じるため、誘電体の内部の電場の強度は、誘電体がなかった場合に比べると小さくなる。一方、誘電体が帯電していなければ、電束密度は誘電体の存在によって変化しないので D = ε 0 E 0 = ε 0 ( E − E P ) {\displaystyle {\boldsymbol {D}}=\varepsilon _{0}{\boldsymbol {E}}_{0}=\varepsilon _{0}({\boldsymbol {E}}-{\boldsymbol {E}}_{P})} となる。誘電体内部の電場の強度は小さくなるが電束密度は変わらないので、比誘電率は1より大きくなる。 誘電分極の程度を表す物理量 P = D − ε 0 E {\displaystyle {\boldsymbol {P}}={\boldsymbol {D}}-\varepsilon _{0}{\boldsymbol {E}}} を導入したとき、誘電分極 P の電場の強度 E による微分によって定められる電気感受率は χ = 1 ε 0 ∂ P ∂ E = ε − ε 0 ε 0 {\displaystyle \chi ={\frac {1}{\varepsilon _{0}}}{\frac {\partial {\boldsymbol {P}}}{\partial {\boldsymbol {E}}}}={\frac {\varepsilon -\varepsilon _{0}}{\varepsilon _{0}}}} となり、誘電率によって表される。
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誘電体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/23 08:19 UTC 版)
微分によって表したガウスの法則に真空における電束密度と電場の強度の関係を代入すれば ∇ ⋅ D = ρ 0 {\displaystyle \nabla \cdot {\boldsymbol {D}}=\rho _{0}} となる。電荷密度の添え字 0 は真空に分布する電荷密度であることを意味している。 一方、誘電体が存在する場合に誘電分極の定義式を代入すれば ∇ ⋅ D = ∇ ⋅ ( ε 0 E + P ) = α ρ {\displaystyle \nabla \cdot {\boldsymbol {D}}=\nabla \cdot (\varepsilon _{0}{\boldsymbol {E}}+{\boldsymbol {P}})=\alpha \rho } ∇ ⋅ D = ρ − ∇ ⋅ P {\displaystyle \nabla \cdot {\boldsymbol {D}}=\rho -\nabla \cdot {\boldsymbol {P}}} となり、真空における関係式と比較すれば ρ 0 = ρ + ρ P {\displaystyle \rho _{0}=\rho +\rho _{P}} である。ここで導入した誘電分極 P による電荷密度 ρ P = − ∇ ⋅ P {\displaystyle \rho _{P}=-\nabla \cdot {\boldsymbol {P}}} は分極電荷密度と呼ばれる。分極電荷密度と対比して ρ は真電荷密度と呼ばれる。 誘電体も原子核や電子などの荷電粒子から構成されており、ρ0 を用いることは誘電体を真空に分布する荷電粒子の集まりであると考えていることに相当する。現実には全ての原子核や電子の運動の様子を知ることは不可能である。仮に全ての運動が分かったとしても、そこから誘電体としての性質を知ることはやはり困難である。 真電荷密度 ρ は誘電体を誘電体として扱える程度のスケールでの平均値、すなわち ρ = Q Δ V Δ V = 1 Δ V ∫ Δ V ρ 0 d V {\displaystyle \rho ={\frac {Q_{\Delta V}}{\Delta V}}={\frac {1}{\Delta V}}\int _{\Delta V}\rho _{0}\mathrm {d} V} である。体積 ΔV は十分小さいが、誘電体が誘電体として振る舞う程度に原子核や電子を含む。導電を担う自由電子がなく、電子が原子核に束縛されている誘電体の内部においては、通常は正負の電荷が相殺されて真電荷密度は存在しない。分極電荷密度は ΔV より小さなスケールでの電荷密度であり、誘電分極により生じるわずかな電荷の分布の偏りを表す。 この項目は、自然科学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(Portal:自然科学)。
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