Weihnachtsbaum - Arbre de Noël S.186/R.71 A267とは? わかりやすく解説

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リスト:クリスマス・ツリー

英語表記/番号出版情報
リストクリスマス・ツリーWeihnachtsbaum - Arbre de Noël S.186/R.71 A267作曲年: 1874-76/79-81年  出版年1882年  初版出版地/出版社: Fürstner 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 古いクリスマスの歌 "Altes Weihnachtslied(Psallite)"2分30秒 No Image
2 おお聖なる夜 "O heilige Nacht"6分00 No Image
3 飼葉桶のそばの羊飼たち "Die Hirten an der Krippe"3分30秒 No Image
4 誠実な人々よ来たれ(東方三博士行進) "Adeste fidekes(Marsch der Heiligen Drei Konige)"3分30秒 No Image
5 スケルツォーソ(クリスマス・ツリー点火するとき) "Scherzoso(Man zundet die Kerzen des Baumes an)"2分00 No Image
6 カリヨン "Carillon"2分00 No Image
7 子守歌  "Schlummerlied"3分30秒 No Image
8 古いプロヴァンスクリスマスの歌  "Altes provençalisches Weihnachtslied"1分30秒 No Image
9 夕べの鐘  "Abendglocken"4分30秒 No Image
10 昔々  "Ehemals! - Jadis"4分00 No Image
11 ハンガリー風  "Ungarisch"2分30秒 No Image
12 ポーランド風   "Polnisch"7分30秒 No Image

作品解説

2009年1月 執筆者: 岡田 安樹浩

1874年から76年にかけて書かれ1879年から81年にかけて改訂された曲集で、クリスマス・キャロルからの編曲が数曲含まれている。孫娘であるダニエラ・フォン・ビューローのために書かれたものであるが、最後の3曲が回想的な作品締めくくられていることは興味深いというのも第10曲の『昔々』は、1870年頃から折り合いがうまくつかなくなっていたフォン・ザイン=ヴィトゲンシュタイン侯爵夫人出会った頃を回想した作品であり、第11曲『ハンガリー風』と第12曲『ポーランド風』はそれぞれ行進曲マズルカで、前者リスト自身を、後者公爵夫人描いたものなのである

第1曲「古いクリスマスの歌」
プレトリウスコラール主題をもとにして書かれヘ長調快活な作品

第2曲「おお聖なる夜
「古い旋律によるクリスマスの歌」でミクソリディア旋法主題印象的なLento静穏な作品

第3曲「飼葉桶のそばの羊飼たち」
この作品もリスマス・キャロルが用いられパストラーレで、変ニ長調はじまりホ長調転調し、再び変ニ長調へ戻る。

第4曲「誠実な人々よ来たれ」
この楽曲もまたクリスマス・キャロルがもとになっているイ長調行進曲風の作品。なお第1曲から第4曲までは演奏楽器が「ピアノまたはハルモニウム」とされている。

第5曲「スケルツォーソ」
ツリー点火するとき」という副題通り楽しげ情景描写するヘ長調音楽で、中間部オクターヴ奏などは当曲集中で一番の技巧的パッセージである。

第6曲カリヨン
第9曲夕べの鐘と共に鐘にまつわる音楽リストは鐘にまつわる曲をいくつか残している。たとえば「巡礼の年報第1年スイス」の中の『ジュネーヴの鐘S.160-9』や、有名なラ・カンパネラ」、ワーグナーが『パルジファル』の中でその主題一部用いたシュトラスブルク大聖堂の鐘』S.6などがある。「カリヨン」は音律調整された鐘をオルガンのペダル鍵盤のようなバー押して音を出す仕組みになっている建物一体化した楽器のこと。イ長調響き金属質な鐘の響き模写するのに一役かっており、「トリルのよう」な反復音が特徴的なとなっている。

第7曲子守歌
嬰ヘ長調で単旋律がトリル・トレモロ風の音型に伴奏されて低音域や高音域にあらわれ変奏曲風のスタイル書かれているリストショパンの子守歌意識して変奏曲風のスタイルをとったかは定かではないが、演奏者にとってこれは興味深い関連であろう

第8曲「古いプロヴァンスの歌」
ロ短調軽快音楽ト長調中間部をもつ簡潔な3部構成。短いコーダ付いているが、最後ドミナント上の主和音第2転回形)に終止している。

第9曲夕べの鐘
同じ鐘にまるわる作品でも第6曲カリヨン」とは対照的な内容で、静穏な雰囲気変イ長調フラット系の響き中心となっている楽曲である。変イ長調ホ長調交互にあらわれ構成だが、最後に低音延々と響く変イ音による鐘の模写ワーグナーの『パルジファル第1幕の鐘を予感させるようでもある。

第10曲昔々
ヘ短調思わせる旋律変イ長調思わせる主部、共に機能和声感覚希薄であり、ドミナントの保属音によって調性感をかろうじて維持されている。半音進行する旋律楽曲静かに閉じられるが、終止感はほとんどないといってよい。

11曲「ハンガリー風」
ハンガリー風の行進曲増2度音程使用が「ハンガリー風」という雰囲気醸し出している。ヘ短調に始まるが、全体調性は明確でなく、終止音も調性感に乏しい。

12曲「ポーランド風」
ポーランド風のマズルカ。同曲集中では比較演奏機会の多い曲であると思われる導入の単旋律はやはり調性感に乏しいが、この旋律がさまざまに和声付けされる主部マズルカ比較調性感のある和音支えられている。それでもイ短調イ長調などへ転調して半音階的和音進行随所ちりばめられており、この時代リスト様式反映している。最後変ロ長調終止して晴れやかに楽曲閉じていることも、演奏機会に恵まれる要因かもしれない




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