SCB-27A/Cとは? わかりやすく解説

SCB-27A/C

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 10:28 UTC 版)

エセックス級航空母艦」の記事における「SCB-27A/C」の解説

大戦末期ジェット機登場によって航空機性能飛躍的に向上したが、その一方、特に初期ジェット機は、失速速度比較速く (低速安定性低く) 、加速悪く機体重量が重かったことから、艦上機としての運用困難なものであったこのため、まず1946年よりSCB-27 (Ship Characteristics Board) 改装開始された。本改装当初新鋭ミッドウェイ級への適用検討されいたものの、改装のために新鋭空母長期間戦列離れることは許容したかったことから、まず工程85パーセント建造中断されていた「オリスカニー」にH8油圧カタパルト装備飛行甲板艦橋構造物の全面再設計などの改装SCB-27として施した上で建造再開したまた、オリスカニー」の工事完了待たず改装準拠したSCB-27A改装予備役艦を優先して開始され1949年の「エセックス」、「ワスプ」を筆頭に8隻が改装された。 SCB-27Aは、大重量のジェット艦上機運用耐えるよう飛行甲板エレベータ構造強化するとともにカタパルト油圧式最終発達型であるH8に、アレスティング・ギア一括して能力向上型のMk.5に更新するものであった飛行甲板拡張のため、アイランド前後38口径5インチ連装砲は撤去され一方近接防空強化のため、40mm機銃新型VT信管対応速射砲である50口径3インチ連装砲に換装された。また飛行要員待機室防御考慮してギャラリー・デッキから格納庫甲板下層移され待機室から飛行甲板までの長大エスカレーター設置された。これはアイランド下部設置され右舷舷側斜めのダクト構造物からも確認できるエスカレーター設置艦載機ジェット化以降重量増加し移動困難になったパイロット装具への対応でもあった。 一方1951年以降改装された6隻はSCB-27Cと呼ばれる設計採用された。これはイギリスから導入され蒸気カタパルト技術導入したもので、射出能力飛躍的に増強された。「ハンコック」と「タイコンデロガ」にはイギリスから輸入されたブラウン・ブラザーズ社製BSX-1が装備されたのち、これをもとに蒸気圧高めたC11アメリカで開発され以後の艦はこちらに切り替えたカタパルト始点には昇降式のジェット・ブラスト・デフレクターが設置されるとともに機体停止用のバリケードはナイロン・バリアに換装された。後部 (第3) エレベータも、飛行甲板にあったものを右舷側に移し、これにより本級のエレベータ3基のうち2基がデッキサイド式となった。また重要な点として、本改装受けた艦は核兵器搭載運用能力与えられた。 SCB-27A、SCB-27Cいずれの工期2年にわたる大規模なもので、蒸気カタパルト装備するSCB-27C改装のほうが数ヶ月工事長いもであった。なお、本改装で「短船体型」の艦も艦首延長工事受けたため、「長船体型」との区別なくなった

※この「SCB-27A/C」の解説は、「エセックス級航空母艦」の解説の一部です。
「SCB-27A/C」を含む「エセックス級航空母艦」の記事については、「エセックス級航空母艦」の概要を参照ください。

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