改装区分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/14 20:38 UTC 版)
1950年代初期のカタパルト技術の進展に伴い、SCB-27改装の内容に差異が生じることとなった。まずH8油圧式カタパルトを装備した8隻に対する改装はSCB-27A改装と区分される。一方、1951年末以降に改修された6隻に対する改装はSCB-27C改装と区分され、以下の点で異なる。 イギリスから導入された蒸気カタパルトにより射出能力を飛躍的に増強。「ハンコック」と「タイコンデロガ」にはイギリスから輸入されたブラウン・ブラザーズ社製BSX-1を装備、これをもとに蒸気圧を高めたC11がアメリカで開発され、以後の艦はこちらに切り替えた。 カタパルト始点に昇降式のジェット・ブラスト・ディフレクターを設置、機体停止用のバリケードをナイロン・バリアに換装。 飛行甲板後方のエレベータ(第三エレベータ)を甲板上から右舷デッキ端に移設(インボード式からデッキサイド式への変更)。これにより本級のエレベータ3基のうち2基がデッキサイド式となった。 核兵器の搭載、運用能力を付与。 SCB-27A、SCB-27Cいずれも工期は約2年を要した。SCB-27C改装については工期が数ヶ月長く、排水量・全幅もさらに増大している。カタパルト性能の差から運用できる機種にも差が生じたため、運用能力に勝るSCB-27C改装対象艦は攻撃空母(非公式だが「ハンコック級」と分類することも)、SCB-27A改装対象艦は対潜空母というように役割を振り分けられた。 なお、「シャングリラ」「レキシントン」「ボノム・リシャール」の3隻については、SCB-27C改装中にSCB-125改装を併せて実施されている。
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