ITセキュリティ製品認証および中国政府調達品制度への反対の動き
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「CCC制度」の記事における「ITセキュリティ製品認証および中国政府調達品制度への反対の動き」の解説
基本的には「コモンクライテリア」などを満たせば中国独自の当制度をITセキュリティ製品に適用する必要性はないとして反対をしている。 2009年5月4日 - 二階俊博経済産業大臣とロナルド・カーク アメリカ合衆国通商代表部代表はワシントンD.C.で会談し「CCC制度は国際標準に整合がとれない」と反対と撤回要求の共同声明を出した。直後、二階は記者会見で日米両国が情報を共有し、それぞれの国が中国に撤回を働きかけるとした。 2009年5月13日 - 読売新聞は社説で「製品情報の流失を阻止せよ」と題し中国の譲歩は日本、米国、欧州の政府や企業が知的財産権の侵害であるとの反発を受けたものであると述べている。また高度な技術情報の流出の懸念から日本企業などが輸出を抑制し、結果として中国にとってもプラスにならないとしている 2009年5月19-20日 - 北京で開かれた経済産業省と中国工業・情報化省、商務省の次官級協議で日本は制度適用の撤回を求めた。中国は国の安全と輸出国製品製造者の知的財産権保護の両面を2010年5月1日の実施までに検討するとした。 2009年5月21日 - 北京で開催された日本、米国、欧州、韓国、台湾、さらに中国の半導体業界までもが参加した第13回世界半導体会議で該当製品の核となる技術情報の強制開示の新たな制度に懸念を表明。 2009年6月7日 - 東京で開かれた王岐山(副総理)と二階俊博(経済産業大臣)の「ハイレベル経済対話」で両国の貿易の妨げや日本から最新製品の輸出企業が少なくなり汎用品の入手しか出来なくなり、中国も損失を被るとした制度撤回を要求した。中国は制度の適用は政府調達品に限定するとした。 2009年9月8日 - 北京で御手洗冨士夫(日本経済団体連合会長)や中鉢良治(ソニー副会長)らが中国 ・商務省幹部と会談。中鉢は対象製品が不明確と指摘し制度適用の再考を促した。日本側は制度の適用撤回を要求するも中国は予定通り1年先送りした2010年5月1日からの実施を表明、また制度の適用は中国政府調達品に限定し第3者への情報漏洩もないとした。一方、日本は政府調達品の範囲が曖昧と懸念している。 2009年12月30日 - 読売新聞はワシントンD.C.発のニュースとして、国営企業の調達品に適用するか明確でなかったが、中国政府が直接調達する場合に適用を限定する方針であると中国政府が譲歩した模様であることが29日わかったと報道した。日本はさらに限定に終わらず全面的撤廃を求めるとしている。またアメリカ合衆国通商代表部の2009年10月29日付けのホームページは『China confirmed in working group discussions ..... apply only to products procured by Chinese government agencies』と同様の解釈ができる内容を示している 2010年4月11日 - 読売新聞によれば、アメリカ合衆国通商代表部副代表のデメトリオス・マランティスは翌4月12日に中国を訪れ、一旦先送りされ2010年5月1日からの実施を表明している中国にさらに先送りするように要望すると報じている。中国の先の譲歩は政府調達品の品目の種類を少なくしたと見られるものの、中国側の制度の拡大解釈となることを米国は懸念している。 2010年4月14日 - 読売新聞の報道では、中国はITセキュリティ製品と政府調達品の品目に関する制度の一部を撤回したと見られるとしている。4月10日付とする中国の該当公式ウェブサイトは意味合いとして「最初に中国で、外国企業は知的財産権や商標権を得ており、中国のルールや制度を遵守しなければならない」 から「外国企業は知的財産権や商標権を得ており、中国のルールや制度を遵守しなければならない」 と変わり、「最初に中国で」 の文言が無くなっている。これら条件の変更に関して日本、米国と欧州の政府関係者は文言変更の分析と一部の撤回に関して検討を要するとしている。 2010年4月19日 - 北京に本部を置く中国日本商会(英: The Japanese Chamber of Commerce and Industry in China)は4月10日に撤回したと見られる中国側の中国製品優遇方針の以降も、依然として外国製品を差別する制度を策定しようする動きが見られるとして中国政府に対して改善提案となる報告書を発表した。 2010年5月25日 - 第2回米中戦略・経済対話(U.S.-China Strategic and Economic Dialogue)を終え、中国政府調達品の自国品優遇制度に反対する諸国に有利なように改めると約束した。また、ヒラリー・クリントン国務長官とともに中国との戦略・経済対話に出席したロナルド・カークアメリカ合衆国通商代表部代表はロイターに制度は改められるとされるが、米国製品への差別が残る懸念があると述べた。
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