次官級
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 09:08 UTC 版)
一般に「外務審議官」「総務審議官」等の形で省名のついた審議官は「省名審議官」と通称されるが、これは準次官に当たり、事務次官に次ぐ各省官僚ナンバー2のポストである。省名審議官は内閣府審議官については内閣府設置法、各省・各庁については国家行政組織法に規定される「所掌事務の一部を総括整理する職」(総括整理職)として置かれており、その設置、職務及び定数は、法律(庁にあつては、政令)でこれを定めるとされ、これを以って次官級審議官と呼んでいるのである。従って他の審議官と違い、次官級審議官とは統一の区分に基づく形で名称に拘らずまとめられた一群であって、「審議官」の名前の付かないものも含まれる。また、「総務省総務審議官」、「財務省財務官」のような省名を冠した表記がされることもあるが、正式な官名は省名を付さない(内閣府審議官を除く)。 職務は一般に「○○審議官は、命を受けて、○○省の所掌事務に係る重要な政策に関する事務を総括整理する。」と定めることとされているが、特定の事務に限って総括整理することを規定する場合は、当該事務に係る名称とすることができ、その場合は、職務は「命を受けて、(職務の中心となる)事務を総括整理する。」と規定される(金融庁、財務省、環境省が該当)。 また技術関係を総括整理する職として、技監(国土交通省)、医務技監(厚生労働省)が設置されており、職務は「所掌事務に係る技術を統理する。」と規定される。 なお英訳の際には、事務次官との混同を避けるため「国際担当次官」などとして、「担当分野を限定された事務次官」という形式をとることが多い。 現在存在する「省名審議官」その他の次官級審議官は以下の通り。下記のうち、金融国際審議官および医務技監は指定職6号俸、その他の官は指定職7号俸の給与を受ける。2014年7月に防衛省に設置されて以降、省名審議官またはこれに相当する役職が置かれていないのは、法務省のみである。 職名所属備考内閣府審議官 内閣府 2名 金融国際審議官 金融庁 政令職であるが、局長より上位であり次官級とされる。 総務審議官 総務省 3名 外務審議官 外務省 2名 財務官 財務省 文部科学審議官 文部科学省 2名 厚生労働審議官 厚生労働省 医務技監 厚生労働省 農林水産審議官 農林水産省 経済産業審議官 経済産業省 国土交通審議官 国土交通省 3名 技監 国土交通省 省名は付かないが、国土交通審議官とともに次官級とされる総括整理職であり、旧建設省採用の道路もしくは河川系の土木系技官が就くのが慣例。 地球環境審議官 環境省 防衛審議官 防衛省 デジタル審議官 デジタル庁
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