Between Illness And Migration (2013–2016)
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「ユア・フェイバリット・エネミーズ」の記事における「Between Illness And Migration (2013–2016)」の解説
Your Favorite Enemiesは、2013年1月初めにアルバム『Between Illness And Migration』のレコーディングを終えた。ニューヨークのFluxivityスタジオにて、John Agnello(Sonic Youth, ザ・キルズ, Dinosaur Jr., Kurt Vile, Turbonegro, ボブ・ディラン)の手によってミックス作業が行われた。アグネロ氏はこのアルバムについて“激しさとメロウの両方を兼ね添えたアルバムだ。ギター音も多く、様々なレイヤーを含んだ、曲によっては叙情的な旅とも言えるだろう。プログロック、ノイズロックや初期のエモサウンドなど、このアルバムはSonic Youth, Mars VoltaやSmashing Pumpkinsなんかを思い起こさせるね” 。DIY精神に忠実に、バンドはこのアルバムをマーケットごとに異なる日程で、それぞれ違うボーナストラックやオリジナルアートワークを使用して発売する方針をとる。そして『Between Illness And Migration』は、2013年3月20日に日本のキングレコードから最初に発売された。ファン待望の日本デビューアルバムは好評を博し、タワーレコードで数週間ほど特集アーティストとして扱われた。 2013年7月8日、Your Favorite EnemiesはEP「Youthful Dreams of an Old Empire」をUK限定でリリースした。収録トラック3曲からなるEPは、フルレンスアルバム『Between Illness And Migration』への入り口としてリリースされ、UK全土で好評を得た。AltSoundsはEPについて、“オルタナティブ、シューゲーザー、ニュープログやノイズロックなどがブレンドされた、ザ・レヴォネッツやCrocodilesを想起させるようなサウンド。そして、作詞スタイルはThe Clash, The RamonesやThe Cureなどに影響を受けている”と語っている。With Guitarsは、“バンドはデビューアルバムに気合が入ってるみたいだね。どれをリードトラックにしても良さそうだ”と語り、Louder Than Warは、Your Favorite EnemiesをNickelbackと比べ、“前者の方が遥かに良い”と語った。バンドはSound Revolutionからもポジティブなレビューを受け取った。 2013年9月6日、バンドはオーストラリア盤アルバム『Between Illness And Migration』をリリースした。アルバムはThe Sydney Morning Heraldにて、4つ星を獲得(満点は星5つ)。Your Favorite Enemiesは、“感情の高まりや感動を与え、人々を魅了し続ける音楽を作れるだけの経験があり、才能に溢れたグループだ。アレックス・フォスターが舵を取り社会的活動も行うバンドは、彼らのオーディエンスたちを旅へと連れていくことを楽しんでいる。ポジティブで、エネルギッシュで広々とした作品は、その拡張するギターとリズミカルなドラム、そしてフォスターの好奇心や探究心に溢れた、詩的で感情的なヴォーカルは、瀬戸際を進みながらも自身のフォームを保つミュージシャンの姿が伺える”と評された。オーストラリア盤アルバム『Between Illness And Migration』のリリースをサポートするためにYour Favorite Enemiesは、2013年9月7日よりオーストラリアツアーへと出発し、ブリスベンのBig Sound Festivalにも招待された。“More Than Noise And Make-Believes”と名付けられたこのツアーは、オーストラリアと日本へも立ち寄り、アルバム発売から初めての来日を果たした。 10月、バンドはKerrang!誌に招かれロンドンへ向かい、写真撮影と2夜に渡りコンサートを行った。その後、Kerrang! 誌にて“Canada's best-kept secret”(カナダ最大の隠し玉)と評された。またシングル「I Just Want You To Know」は、“耳をとろけさせる曲トップ5”として紹介された。 2014年は、長期ツアーによって始まった。フランスはカンヌのMIDEMに参加したあと、バンドは“From Upper Room To Higher Sky”と称してUKツアーへと出発した。このツアーではイギリス全土やスコットランド(2度)を訪れ、King Tuts, The Barfly, The TheklaやThe Esquiresなどのライブハウスで演奏を行った。 2014年4月22日、フランス限定EP「Entre Marées Et Autres Ressacs」がリリースされた。5曲入り、オリジナルカバーのパッケージEPは、期間&枚数限定でバンドのオンラインストアにて販売され、2週間も経たないうちに完売となった。現在もデジタル版にて購入が可能である「Entre Marées Et Autres Ressacs」は、フランスのウェブマガジンMuzzart, Metalland, やObskure Magなどにて、高評価を得た。 4月20日、カナダ国内でのオフィシャルリリース1ヶ月前にアルバム『Between Illness And Migration』は、ボーナストラックとバンドのビデオインタビューを含んで、iTunesでプレオーダーが開始された。5月20日のオフィシャルリリース日には、Coldplay と The Black Keysの間、チャート第2位をマークした。リリース日から一週間で、カナダ全国のチャートにて第6位を記録し、HMVでは“今週のベストセラーアーティスト”のタイトルを与えられた。開放的なギターテクスチャーや複雑でアートロックが光るサウンドと、社会政治的なリリック傾向を持ったアルバムは、これまででも最も影響力のあるアルバムだと言われている。アルバムリリース及び、カナダ国内でのチャートより、Le Journal de Montreal, La Presse, L'Express de Drummondvilleなどの一流メディアの注目を集めることとなった。またバンドは、CTV Ottawa Morning Live, MusiquePlusやRadio-CanadaなどのTV出演を果たし、アルバム紹介をした。 カナダ盤アルバム『Between Illness And Migration』からのファーストシングル「I Just Want You To Know」が、4月よりモントリオールのロックラジオ局CHOM-FMにて放送され始め、Slaves on DopeのJason Rockmanによって、4月21日に“Big Shiny New Song of the Week”(今週のビッグな新曲)として選ばれた。「I Just Want You To Know」は局のローテーションに加わり、1日に1回は必ず流れるほど頻繁にプレイされた。また、バンドはCHOM-FM局のスタジオに招かれ生演奏をし、The Rockmanとのインタビューも行った。更に、「I Just Want You To Know」の公式ビデオクリップもMuchMusicやMusiquePlusのローテーションに加わった。 アルバム『Between Illness And Migration』は、Kerrang!誌の評価により4K(最高5K)を与えられ、“詩的な歌詞と力強いメロディーがブレンドされたBetween Illness And Migrationは、聴く者を魅惑的な旅へと連れていき、コミュニティ価値に重きを置くバンドの物語を語っている”と紹介された。 アルバム『Between Illness And Migration』は、2015年のジュノー賞にて、Sam Roberts Band, Arkells, The Glorious SonsとBig Wreckと並び、“ロックアルバム・オブ・ザ・イヤー”にノミネートされた。 2016年6月17日、Your Favorite Enemiesは前作『Between Illness And Migration』に新しい解釈を与えたアルバム『Tokyo Sessions』をリリースした。デラックス・エディションとして、オリジナルアルバムより新解釈された12曲が収録され、ボーナストラックには「1-2-3 (One Step Away)」、「A View From Within」、「I Just Want You To Know」と「Where Did We Lose Each Other」のラジオエディットバージョンが含まれている。カナダ国内のSoundscanセールスより、アルバムは発売当日に第6位を記録した。また、iTunesでは大きく飛躍し、オールジャンルのアルバムセールスで第4位、ロックチャートで第2位、オルタナティブチャートで第3位、そしてカナダ人アーティスト内で第2位を記録するなど、4つのカテゴリーでTop5入りを果たした。
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