Acropolis Rallyとは? わかりやすく解説

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アクロポリスラリー

英語 Acropolis Rally

WRCヨーロッパラウンドのなかで、もっともラフな路面をもつギリシャ行われるラリー耐久サファリ異なりスプリントラリーという設定極悪路を高速で飛ばすためにサスペンションシャシートラブルも多い。また、5月から6月開催するために気温高くときには40近い温度となることもある。こうした条件からWRCでもっともリタイアの多いラリーとして知られている。このラリーで勝つためには耐久性スピード、運などすべてのバランスがとれている必要があり、そのためにかつてはアクロポリス制するものは世界制するといわれた。2001年以降、道の悪さ不評払拭するため、主催者ラリー前に道路整備行いはじめ、路面以前ほどラフではなくなっている。

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。

アクロポリス・ラリー

(Acropolis Rally から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/13 16:20 UTC 版)

Acropolis Rally
Ράλι Ακρόπολις
セバスチャン・オジェ driving a Citroën DS3 WRC at the 2011 Acropolis Rally
状況 毎年
種類 モータースポーツイベント
日程 May - June, September
頻度 年次
会場所在地 アテネ他
開催国 Greece
初回開催 1951年 (1951)
創始者 ELPA
ウェブサイト
www.acropolisrally.gr

アクロポリス・ラリー(Acropolis Rally)は、ギリシャで開催される世界ラリー選手権 (WRC) の伝統的な一戦。

概要

1951年に初開催、1973年のWRC創設よりカレンダーに加わり、1974年のオイルショック、2010年のローテーション制による休止を除いて毎年開催されてきた。2014年からWRCのカレンダーから外れ、2018年までヨーロッパラリー選手権 (ERC) の1戦として開催された。

その後は新型コロナウイルス感染症の流行の影響により開催中止となったラリー・チリの代替イベントとして、8年ぶりにカレンダー復帰する[1]

特徴

イベントはパルテノン神殿の近くからスタートする。全体的にダスティーなグラベルSSが多い。路面に大粒の尖った石が散乱しているため足回りやタイヤにダメージを負いやすく、往時のサファリラリーと並んで「カーブレイクラリー」として知られる[2](日本では悪路ポリスという俗称もあり[3]、さらにはその上で「ポリス(polis)」の語を警察(police)と引っ掛けて過酷さを強調するネタまで存在する[4])。レギュレーションにおいても、このイベントのみ使用可能なタイヤ本数が1本多く認められている[5]。2000年代に入ってから年々フラットな路面になってきてはいるものの、余りコストをかけずに参戦するマニュファクチャラーのなかにはこのラウンドを回避するメーカーも過去少なからず存在した。

WRCの年間カレンダーでは夏季前位に開催する事が多く、例年灼熱のなかステージをまわる。エアコンのないラリーカーでは車内温度が50度以上に達し、エンジンの冷却にも支障をきたす。

2005年と2006年にはアテネ・オリンピックスタジアム内に特設コースを作り、大観衆の前でスーパーSSを行なった[6]

歴代優勝者

優勝者 車輌
ドライバー コ・ドライバー
1951 Petros Peratikos フィアット・1400
1952 Johnny Pesmatzoglou シボレー・デラックス
1953 Nikos Papamichail ジャガー・XK120
1954 Pétros Papadópoulos Opel Rekord
1955 Johnny Pesmatzoglou Opel Kapitän
1956 Walter Shock メルセデス・ベンツ・300 SL
1957 Jean-Pierre Estager フェラーリ・250 GT
1958 Luigi Villoresi Lancia Aurelia B20 GT
1959 Wolfgang Levy Auto Union 1000
1960 Walter Shock Rolf Moll Mercedes-Benz 220 SE
1961 Erik Carlsson Walter Karlsson Saab 96
1962 Eugen Böhringer Peter Lang Mercedes-Benz 220 SE
1963 Eugen Böhringer Rolf Knoll Mercedes-Benz 300 SE
1964 Tom Trana Gunnar Thermanius ボルボ・PV 544
1965 Carl-Magnus Skogh Lennart Berggren Volvo Amazon 122S
1966 Bengt Söderström Gunnar Palm Ford Cortina Lotus
1967 Paddy Hopkirk Ron Crellin Mini Cooper S
1968 Roger Clark Jim Porter Ford Escort Twin Cam
1969 Pauli Toivonen Martti Kolari ポルシェ・911 S
1970 Jean-Luc Thérier Marcel Callewaert Alpine-Renault A110 1600
1971 Ove Andersson Arne Hertz Alpine-Renault A110 1600
1972 Håkan Lindberg Helmut Eisendle Fiat 124 Sport Spider
1973年 ジャン=リュック・テリエ Christian Delferrier アルピーヌ・ルノーA110 1800
1975年 ワルター・ロール ヨッヘン・ベルガー オペル・アスコナ
1976年 ハリ・カルストローム クラエス=ゴーラン・アンダーソン ダットサン・160J
1977年 ビョルン・ワルデガルド ハンス・ソルセリウス フォード・エスコートRS1800
1978年 ワルター・ロール クリスチャン・ガイストドルファー フィアット・131アバルト
1979年 ビョルン・ワルデガルド ハンス・ソルセリウス フォード・エスコートRS1800
1980年 アリ・バタネン デビッド・リチャーズ フォード・エスコートRS1800
1981年 アリ・バタネン デビッド・リチャーズ フォード・エスコートRS1800
1982年 ミシェル・ムートン ファブリツィア・ポンズ アウディ・クワトロ
1983年 ワルター・ロール クリスチャン・ガイストドルファー ランチア・ラリー037
1984年 スティグ・ブロンクビスト ビョルン・セダーベルグ アウディ・クワトロA2
1985年 ティモ・サロネン セッポ・ハルヤンヌ プジョー・205ターボ16E2
1986年 ユハ・カンクネン ユハ・ピロネン プジョー・205ターボ16E2
1987年 マルク・アレン イルッカ・キビマキ ランチア・デルタHF 4WD
1988年 ミキ・ビアシオン ティツィアーノ・シヴィエロ ランチア・デルタHFインテグラーレ
1989年 ミキ・ビアシオン ティツィアーノ・シヴィエロ ランチア・デルタHFインテグラーレ
1990年 カルロス・サインツ ルイス・モヤ トヨタ・セリカGT-FOUR
1991年 ユハ・カンクネン ユハ・ピロネン ランチア・デルタHFインテグラーレ 16V
1992年 ディディエ・オリオール ベルナール・オセッリ ランチア・デルタHFインテグラーレ
1993年 ミキ・ビアシオン ティツィアーノ・シヴィエロ フォード・エスコートRSコスワース
1994年 カルロス・サインツ ルイス・モヤ スバル・インプレッサ555
1995年 Aris Vovos Kóstas Stefanis ランチア・デルタHFインテグラーレ
1996年 コリン・マクレー デレック・リンガー スバル・インプレッサ555
1997年 カルロス・サインツ ルイス・モヤ フォード・エスコートWRC
1998年 コリン・マクレー ニッキー・グリスト スバル・インプレッサWRC
1999年 リチャード・バーンズ ロバート・レイド スバル・インプレッサWRC
2000年 コリン・マクレー ニッキー・グリスト フォード・フォーカスWRC
2001年 コリン・マクレー ニッキー・グリスト フォード・フォーカスWRC
2002年 コリン・マクレー ニッキー・グリスト フォード・フォーカスWRC
2003年 マルコ・マルティン マイケル・パーク フォード・フォーカスWRC
2004年 ペター・ソルベルグ フィル・ミルズ スバル・インプレッサWRC
2005年 セバスチャン・ローブ ダニエル・エレナ シトロエン・クサラWRC
2006年 マーカス・グロンホルム ティモ・ラウティアイネン フォード・フォーカスWRC
2007年 マーカス・グロンホルム ティモ・ラウティアイネン フォード・フォーカスWRC
2008年 セバスチャン・ローブ ダニエル・エレナ シトロエン・C4 WRC
2009年 ミッコ・ヒルボネン ヤルモ・レーティネン フォード・フォーカスWRC
2011年 セバスチャン・オジェ ジュリアン・イングラシア シトロエン・DS3 WRC
2012年 セバスチャン・ローブ ダニエル・エレナ シトロエン・DS3 WRC
2013年 ヤリ=マティ・ラトバラ ミイカ・アンティラ

フォルクスワーゲン・ポロ R WRC

2014年 クレイグ・ブリーン スコット・マーティン

プジョー・208 T16 R5

2015年 カエタン・カエタノビッチ ヤロスラヴ・バラン

フォード・フィエスタR5

2016年 ラルフス・シルマシス アルトゥールス・シミンス シュコダ・ファビアR5
2017年 カエタン・カエタノビッチ ヤロスラヴ・バラン フォード・フィエスタR5
2018年 ブルーノ・マガラエス ヒューゴ・マガラエス シュコダ・ファビアR5
2019年 開催されず
2020年
2021年 カッレ・ロバンペラ ヨンネ・ハルットゥネン トヨタ・ヤリスWRC
2022年 ティエリー・ヌービル マルティン・ウィダグ ヒョンデ・i20 N ラリー1
2023年 カッレ・ロバンペラ ヨンネ・ハルットゥネン トヨタ・GRヤリス ラリー1
2024年 ティエリー・ヌービル マルティン・ウィダグ ヒョンデ・i20 N ラリー1
2024年 オィット・タナック マルティン・ヤルヴェオヤ
  • 1995年はFIA2リッターワールドカップ (W2L) として開催。

脚注

  1. ^ WRCチリが開催中止、代替にアクロポリスが8年ぶりのカレンダー復帰 - ラリープラス・2021年3月27日
  2. ^ 福井敏雄 "【WRCコラム】2008年 第7戦 アクロポリス・ラリー". J SPORT.(2008年5月28日)2013年12月1日閲覧。
  3. ^ 飯島俊行『WRC世界ラリー選手権のすべて』、グランプリ出版、2004年、193頁。
  4. ^ 『RALLY CHAMPION SUBARU WORLD RALLY TEAM 栄光に挑んだ男たち』内、ページ数不明
  5. ^ "2013年WRCタイヤレギュレーション Archived 2013年12月6日, at the Wayback Machine.". 日本ミシュランタイヤ.(2013年1月20日)2013年12月14日閲覧。
  6. ^ "第8戦 アクロポリス・ラリー スペシャルステージ Archived 2013年3月15日, at the Wayback Machine.". Car World.(2005年)2013年12月14日閲覧。

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