1972年のF1世界選手権とは? わかりやすく解説

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1972年のF1世界選手権

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/12 00:07 UTC 版)

1972年のFIAフォーミュラ1
世界選手権
前年: 1971 翌年: 1973
一覧: 開催国 | 開催レース
1972年のF1世界選手権においてドライバーズタイトルを獲得したエマーソン・フィッティパルディ

1972年のF1世界選手権(1972ねんのエフワンせかいせんしゅけん)は、FIAフォーミュラ1世界選手権の第23回大会である。1972年1月23日アルゼンチンで開幕し、10月8日アメリカ合衆国で開催される最終戦まで、全12戦で争われた。

シーズン概要

1972年シーズンはチーム・ロータスとその投入したタイプ72のものとなった。インペリアル・タバコのスポンサードが継続したが、車両は新たにJPSブランドをフィーチャーした黒と金のカラーリングとなった。当時25歳のエマーソン・フィッティパルディがタイトルを獲得し、最年少でのチャンピオンとなった。ジャッキー・スチュワートは2位を獲得した。

BRMP160を駆るジャン=ピエール・ベルトワーズモナコグランプリで優勝したが、これが最後の勝利となった。

開催地及び勝者

ラウンド レース サーキット 開催日 ポールポジション ファステストラップ 優勝者 コンストラクター タイヤ レポート
1 アルゼンチングランプリ オスカル・ガルベス 1月23日 カルロス・ロイテマン ジャッキー・スチュワート ジャッキー・スチュワート ティレル-フォード G 詳細
2 南アフリカグランプリ キャラミ 3月4日 ジャッキー・スチュワート マイク・ヘイルウッド デニス・ハルム マクラーレン-フォード G 詳細
3 スペイングランプリ ハラマ 5月1日 ジャッキー・イクス ジャッキー・イクス エマーソン・フィッティパルディ ロータス-フォード F 詳細
4 モナコグランプリ モナコ 5月14日 エマーソン・フィッティパルディ ジャン=ピエール・ベルトワーズ ジャン=ピエール・ベルトワーズ BRM F 詳細
5 ベルギーグランプリ ニヴェル・ボレール 6月4日 エマーソン・フィッティパルディ クリス・エイモン エマーソン・フィッティパルディ ロータス-フォード F 詳細
6 フランスグランプリ シャレード 7月2日 クリス・エイモン クリス・エイモン ジャッキー・スチュワート ティレル-フォード G 詳細
7 イギリスグランプリ ブランズ・ハッチ 7月15日 ジャッキー・イクス ジャッキー・スチュワート エマーソン・フィッティパルディ ロータス-フォード F 詳細
8 ドイツグランプリ ニュルブルクリンク 7月30日 ジャッキー・イクス ジャッキー・イクス ジャッキー・イクス フェラーリ F 詳細
9 オーストリアグランプリ エステルライヒリンク 8月13日 エマーソン・フィッティパルディ デニス・ハルム エマーソン・フィッティパルディ ロータス-フォード F 詳細
10 イタリアグランプリ モンツァ 9月10日 ジャッキー・イクス ジャッキー・イクス エマーソン・フィッティパルディ ロータス-フォード F 詳細
11 カナダグランプリ モスポート・パーク 9月24日 ピーター・レヴソン ジャッキー・スチュワート ジャッキー・スチュワート ティレル-フォード G 詳細
12 アメリカグランプリ ワトキンズ・グレン 10月8日 ジャッキー・スチュワート ジャッキー・スチュワート ジャッキー・スチュワート ティレル-フォード G 詳細

エントリーリスト

チーム コンストラクター シャシー エンジン タイヤ ドライバー 出場ラウンド
モーター・レーシング・ディベロップメンツ ブラバム BT33
BT34
BT37
コスワース V8 G グラハム・ヒル 全戦
カルロス・ロイテマン 1-2, 5-12
ウィルソン・フィッティパルディ 3-12
マールボロ BRM BRM P160B
P153
P180
P160C
BRM V12 F ハウデン・ガンレイ 1-6, 8-12
レイネ・ウィセル 1, 3-10
ピーター・ゲシン 1-7, 9-12
アレックス・ソーラー=ロイグ 1, 3
ヘルムート・マルコ 1-2, 4-8
ジャン=ピエール・ベルトワーズ 2-12
ジャッキー・オリバー 7
ビル・ブラック 11
スクーデリア・フェラーリ SpA SEFAC フェラーリ 312B2 フェラーリ F12 F ジャッキー・イクス 全戦
クレイ・レガツォーニ 1-5, 8-12
マリオ・アンドレッティ 1-3, 5, 7, 10, 12
ナンニ・ギャリ 6
アルトゥーロ・メルツァリオ 7-8
ジョン・プレイヤー チーム・ロータス
ワールドワイド・レーシング
ロータス 72D コスワース V8 F エマーソン・フィッティパルディ 全戦
デヴィッド・ウォーカー 1-9, 12
レイネ・ウィセル 11-12
STP マーチ・レーシングチーム マーチ 721
721X
721G
コスワース V8 G


F

ロニー・ピーターソン 全戦
ニキ・ラウダ 全戦
エキップ・マトラ・スポーツ マトラ MS120C
MS120D
マトラ V12 G クリス・エイモン 全戦
ヤードレー チーム・マクラーレン マクラーレン M19A
M19C
コスワース V8 G デニス・ハルム 全戦
ピーター・レヴソン 1-3, 5, 7, 10-12
ブライアン・レッドマン 4, 6, 8
ジョディ・シェクター 12
ブルック・ボンド Oxo チーム・サーティース サーティース TS9B
TS14
コスワース V8 F ティム・シェンケン 全戦
アンドレア・デ・アダミッチ 1-3, 5-12
マイク・ヘイルウッド 2-10, 12
ジョン・サーティース 10, 12
エルフ チーム・ティレル ティレル 003
002
004
005
006
コスワース V8 G ジャッキー・スチュワート 全戦
フランソワ・セベール 全戦
パトリック・デパイユ 6, 12
チーム・ウィリアムズ モチュール マーチ 711
721
コスワース V8 G カルロス・パーチェ 2-12
アンリ・ペスカロロ 1-6, 8-12
ポリトイズ FX3 アンリ・ペスカロロ 7
チーム・アイフェラント・キャラバンズ アイフェラント 21 コスワース V8 G ロルフ・シュトメレン 2-9
スクリバンテ ラッキーストライク・レーシング ロータス 72D コスワース V8 F デイヴ・チャールトン 2, 6-8
チーム・ガンストン サーティース TS9 コスワース V8 F ジョン・ラヴ 2
ブラバム BT33 ウィリアム・ファーガソン 2
クラーク=モーダウント=ガスリー・レーシング マーチ 721G コスワース V8 F マイク・ボイトラー 3-12
サーティース TS9B アンドレア・デ・アダミッチ 4
マルティーニ・レーシング テクノ PA123/3 コスワース V8
テクノ F12
F ナンニ・ギャリ 3-5, 7, 9-12
デレック・ベル 6, 8, 10-12
ダーンヴァル・コンニュー・レーシングチーム コンニュー PC1 コスワース V8 F フランソワ・ミゴール 7, 9
ジーン・メイソン・レーシング マーチ 711 コスワース V8 F スキップ・バーバー 11-12
チャンプカー・インク サーティース TS9B コスワース V8 F サム・ポージー 12

1972年のドライバーズランキング

ドライバーズポイントは1位から順に6位まで 9-6-4-3-2-1 が与えられた。前半6戦の内ベスト5戦および後半6戦の内ベスト5戦がポイントランキングに数えられた。

順位 ドライバー ARG
RSA
ESP
MON
BEL
FRA
GBR
GER
AUT
ITA
CAN
USA
ポイント
1 エマーソン・フィッティパルディ Ret 2 1 3 1 2 1 Ret 1 1 11 Ret 61
2 ジャッキー・スチュワート 1 Ret Ret 4 1 2 11 7 Ret 1 1 45
3 デニス・ハルム 2 1 Ret 15 3 7 5 Ret 2 3 3 3 39
4 ジャッキー・イクス 3 8 2 2 Ret 11 Ret 1 Ret Ret 12 5 27
5 ピーター・レヴソン Ret 3 5 7 3 3 4 2 18 23
6 フランソワ・セベール Ret 9 Ret NC 2 4 Ret 10 9 Ret Ret 2 15
7 クレイ・レガツォーニ 4 12 3 Ret Ret 2 Ret Ret 5 8 15
8 マイク・ヘイルウッド Ret Ret Ret 4 6 Ret Ret 4 2 17 13
9 ロニー・ピーターソン 6 5 Ret 11 9 5 7 3 12 9 DSQ 4 12
10 クリス・エイモン DNS 15 Ret 6 6 3 4 15 5 Ret 6 15 12
11 ジャン=ピエール・ベルトワーズ Ret Ret 1 Ret 15 11 9 8 8 Ret Ret 9
12 マリオ・アンドレッティ Ret 4 Ret 7 6 4
13 ハウデン・ガンレイ 9 NC Ret Ret 8 4 6 11 10 Ret 4
14 ブライアン・レッドマン 5 9 5 Ret 4
15 グラハム・ヒル Ret 6 10 12 Ret 10 Ret 6 Ret 5 8 11 4
16 カルロス・ロイテマン 7 Ret 13 12 8 Ret Ret Ret 4 Ret 3
17 アンドレア・デ・アダミッチ Ret NC 4 7 Ret 14 Ret 13 14 Ret Ret Ret 3
18 ホセ・カルロス・パーチェ 17 6 17 5 Ret Ret NC NC Ret 9 Ret 3
19 ティム・シェンケン 5 Ret 8 Ret Ret 17 Ret 14 11 Ret 7 Ret 2
20 アルトゥーロ・メルツァリオ 6 12 1
21 ピーター・ゲシン Ret NC Ret Ret Ret Ret 13 6 Ret Ret 1
- ウィルソン・フィッティパルディ 7 9 Ret 8 12 7 Ret Ret Ret Ret 0
- ニキ・ラウダ 11 7 Ret 16 12 Ret 9 Ret 10 13 DSQ NC 0
- パトリック・デパイユ NC 7 0
- ヘルムート・マルコ 10 14 8 10 Ret 0
- マイク・ビュートラー DNQ 13 Ret 19 13 8 Ret 10 NC 13 0
- アンリ・ペスカロロ 8 11 11 Ret NC Ret Ret DNQ 13 14 0
- デヴィッド・ウォーカー DSQ 10 9 14 14 18 Ret Ret Ret Ret 0
- ジョディ・シェクター 9 0
- ロルフ・シュトメレン 13 Ret 10 11 16 10 Ret 15 0
- レイネ・ウィセル Ret Ret Ret Ret Ret 12 Ret 10 0
- サム・ポージー 12 0
- ナンニ・ギャリ Ret 13 Ret Ret Ret 0
- スキップ・バーバー NC 16 0
- ジョン・ラヴ 16 0
- デイヴ・チャールトン Ret DNQ Ret Ret 0
- デレック・ベル Ret DNQ Ret 0
- アレックス・ソーラー=ロイグ Ret Ret 0
- ジャッキー・オリバー Ret 0
- フランソワ・ミゴール Ret 0
- ジョン・サーティース Ret 0
- ビル・ブラック Ret 0
順位 ドライバー ARG
RSA
ESP
MON
BEL
FRA
GBR
GER
AUT
ITA
CAN
USA
ポイント
結果
金色 勝者
銀色 2位
銅色 3位
ポイント獲得
完走
完走扱い(全周回数の90%以上走行)
規定周回数不足(NC)
リタイア(Ret)
予選不通過(DNQ)
予備予選不通過(DNPQ)
失格(DSQ)
スタートせず(DNS)
レース中止(C)
水色 プラクティスのみ(PO)
金曜日テストドライバー(TD)
2003年以降
空欄 プラクティス出走せず(DNP)
除外 (EX)
到着せず (DNA)
欠場 (WD)

1972年のコンストラクターズランキング

コンストラクターズポイントは1位から順に6位まで、各コンストラクター最上位の車両に 9-6-4-3-2-1 が与えられた。前半6戦の内ベスト5戦および後半6戦の内ベスト5戦がポイントランキングに数えられた。

順位 マニファクチャラー ARG
RSA
ESP
MON
BEL
FRA
GBR
GER
AUT
ITA
CAN
USA
ポイント[1]
1 ロータス-フォード Ret 2 1 3 1 2 1 Ret 1 1 11 10 61
2 ティレル-フォード 1 9 Ret 4 2 1 2 10 7 Ret 1 1 51
3 マクラーレン-フォード 2 1 5 5 3 7 3 5 2 3 2 3 47 (49)
4 フェラーリ 3 4 2 2 Ret 11 6 1 Ret 7 5 5 33
5 サーティース-フォード 5 16 4 7 4 6 Ret 13 4 2 7 12 18
6 マーチ-フォード 6 5 6 10 5 5 7 3 10 9 9 4 15
7 BRM 9 14 Ret 1 8 15 11 4 6 6 10 Ret 14
8 マトラ DNS 15 Ret 6 6 3 4 15 5 Ret 6 15 12
9 ブラバム-フォード 7 6 7 9 13 8 8 6 Ret 5 4 11 7
- テクノ Ret Ret Ret Ret Ret Ret 0
- ポリトイズ-フォード Ret 0
- コンニュー-フォード Ret 0
順位 マニファクチャラー ARG
RSA
ESP
MON
BEL
FRA
GBR
GER
AUT
ITA
CAN
USA
ポイント
  • 太字はカウントされたポイント

ノンタイトル戦結果

レース サーキット 開催日 優勝者 コンストラクター レポート
VII レース・オブ・チャンピオンズ ブランズ・ハッチ 3月19日 エマーソン・フィッティパルディ ロータス 詳細
I ブラジルグランプリ インテルラゴス 3月30日 カルロス・ロイテマン ブラバム-コスワース 詳細
XXIV BRDCインターナショナル・トロフィー シルバーストン 4月23日 エマーソン・フィッティパルディ ロータス 詳細
XIX インターナショナル・ゴールドカップ オールトン・パーク 5月29日 デニス・ハルム マクラーレン-コスワース 詳細
I イタリア共和国グランプリ バレルンガ 6月18日 エマーソン・フィッティパルディ ロータス 詳細
II ワールド・チャンピオンシップ・ヴィクトリーレース ブランズ・ハッチ 10月22日 ジャン=ピエール・ベルトワーズ BRM 詳細

参照

  1. ^ 前半6戦の内ベスト5戦および後半6戦の内ベスト5戦がポイントランキングに数えられた。ポイントは有効ポイント、括弧内は総獲得ポイント。

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