高津監督時代
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「東京ヤクルトスワローズ」の記事における「高津監督時代」の解説
2020年 新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月20日に予定されていたプロ野球の開幕は延期されることになり、6月19日に無観客試合で開幕した。序盤は上位争いを展開していたが、徐々に失速していった。10月14日のDeNA戦からベンチ担当の斎藤隆投手コーチとブルペン担当の石井弘寿投手コーチを入れ替えるなどしたが、2年連続最下位に終わった。五十嵐亮太、中澤雅人、井野卓が現役を引退した。 オフに風張蓮、近藤一樹が自由契約となった(風張はDeNA、近藤は香川オリーブガイナーズに移籍)。長打力不足解消のため、前パイレーツのホセ・オスナ、前インディアンスのドミンゴ・サンタナ、ソフトバンクを退団した内川聖一を獲得。 2021年 開幕前に読売ジャイアンツから廣岡大志とのトレードで田口麗斗を獲得。 前半戦は新型コロナ感染の影響で新外国人のオスナとサンタナを欠き、昨年同様に、長打力不足による貧打が解消されず、開幕カードも全敗して3連敗スタートを切った。4戦目でようやく初勝利を挙げるも、直後に濃厚接触者と判定された2番打者の青木と代打の切り札の川端が離脱してしまい、早々に厳しい状況に陥った。この状況下で、昨年から4番を担った村上を中心に、塩見泰隆を中軸を据え、2番には正捕手の中村が回って打線を牽引すると投手陣も奮起して苦しい状況下にも関わらず、チームは一気に盛り返していくことになる。6月以降は2番に戻った青木が復調したこと、オスナとサンタナの加入以降、中軸から塩見がリードオフマンに固定されたことから、より打線の厚みも増すことになり、前半戦は10年ぶりの貯金10、首位の阪神に2.5ゲーム差の3位に付けた。 後半戦はオスナが大不振に陥ったことで、打線も全体的に低調になるも、投手陣が前半戦以上に奮起した。9、10日以上の登板間隔を開ける変則ローテーションながら抜群の安定感を見せた奥川恭伸、勝ち星に見放されたが交流戦以降快投を続けた高橋奎二の両先発陣を軸に、9月からは両名に加えてサイスニード、石川、小川、原樹理、アルバート・スアレス、高梨裕稔の8人を先発ローテーションに抜擢した。従来のローテーションより人数を増やして調整期間を伸ばす起用法を確立し、いずれの投手も安定感を見せたことで先発防御率は昨年より大きく向上。また、今野龍太、清水昇、スコット・マクガフの勝利の方程式を中心としたブルペン陣は前半戦に引き続き活躍、終盤には田口とスアレスをブルペンに配置転換してより厚みを持たせた。打線が復調し、投打ともに盤石となった9月後半からは一気に調子を上げて9連勝、13戦負け無しの成績で阪神をかわして首位に立った。なお、ヤクルトの9連勝は2011年9月以来で、13試合連続負け無しは球団史上初のことであった。10月26日に横浜スタジアムで行われたDeNA戦を5対1で勝利し、2015年以来6年ぶり8度目のリーグ優勝を決めた。2015年以来6年ぶりに前年度最下位からのリーグ優勝となり、セ・リーグでは5度目、パ・リーグを含めると6度目の事例となった。シーズン最終戦となる11月1日に明治神宮球場で行われた引退試合を最後に雄平が現役を引退した。チーム最多勝は小川、奥川の9勝。2桁勝利投手0人でのレギュラーシーズン最高勝率や日本シリーズ出場は2000年のダイエーホークス以来21年ぶり史上2度目。なお、リリーフ陣の勝利は12球団でトップの24勝だった。規定投球回以上投手が不在でのレギュラーシーズン優勝は2019年の西武以来2年ぶり2度目であり、二桁勝利投手0人年間規定投球回数クリア投手0人のリーグ優勝はNPB史上初であった。 クライマックスシリーズは3位から勝ち上がってきた読売ジャイアンツと対戦。初戦を奥川のプロ初の無四球完封で勝利すると続く2戦目は高橋が6回無失点の好投を見せて勝利。王手をかけた3戦目は打球直撃で緊急降板した原樹理の後を受けた金久保優斗が5回まで1失点の好投を見せると、7回に青木のタイムリーで逆転。8回に同点に追いつかれたが、そのまま逃げ切って初となる9回表引き分け打ち切りによる優勝を勝ち取り、6年ぶり8回目の日本シリーズに進出を決めた。MVPには初戦に無四球完封を飾った奥川が選出された。 11月20日から始まった日本シリーズは同様にリーグ制覇からCSを突破したオリックスと対戦。第1戦は投手タイトルを独占して沢村賞を獲得した相手先発の山本由伸に対して奥川が譲らず7回1失点と好投し、8回に村上のシリーズ初本塁打で勝ち越すもマクガフが撃ち込まれてサヨナラ負けを喫した。しかし、第2戦の高橋のプロ初完封勝利を皮切りに、東京ドームで開催されたホームゲームの第3戦と第4戦目も1点差のゲームを制して3連勝となり、日本一への王手をかけた。王手で迎えた第5戦は9回表に勝ち越し点を取られて1点差で敗戦。11月27日に行われた第6戦は1-1の同点で迎えた延長12回表に代打の川端が勝ち越し点を挙げて延長戦を制し、2001年以来20年ぶり6度目の日本一となった。MVPには中村悠平が選ばれた。セ・リーグ球団が日本一になるのは2012年の巨人以来9年ぶりとなった。 12月2日に発表されたゴールデングラブ賞を中村悠平が6年ぶり2度目となるセ・リーグ捕手部門で受賞した。球団の捕手でゴールデングラブ賞を複数回受賞するのは古田敦也の10回、大矢明彦の6回に次いで3人目となり、捕手部門での球団合計18回の受賞は両リーグで最多である。 オフに前トロント・ブルージェイズのA.J.コール、前LGツインズのアンドリュー・スアレスを獲得。 2022年
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