高原家
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「いのち (NHK大河ドラマ)」の記事における「高原家」の解説
高原正道 演:丹波哲郎 未希の父。高原本家の当主であり、実業家。小作たちからは「高原のだんな」と呼ばれ慕われている。戦時中に満州に渡り事業を起こすも、終戦直前のソ連侵攻によりシベリアに抑留される。終戦後の正道の不在により農地改革の際に高原家は不在地主とみなされ、高原家の家屋敷を除いてすべての土地が小作にわたってしまう。数年後に帰国できるも、千恵は既に他界しており、自身も抑留中の極度の栄養失調と疲れから先は長くない状態であった。佐智と邦之の結婚を邦之の両親に納得させ、二人の結婚式を見届けた当夜、雪の降る中、千恵の墓前で一人祝い酒を飲みそのまま眠り、亡くなる。自分の死期を悟っていた正道にとって覚悟の死(自殺)だったとの描写がなされた。眠る直前、未希と浜村直彦の結婚を予感していたが、二人は最終的に破局となる。 高原千恵 演:久我美子 未希の母。 戦中、女学生だった未希と佐智を東京の家に残して、正道の代わりに津軽の高原家を清吉やイネと守っていた。終戦後に津軽に引き上げた娘たちとつかの間の親子の時間を過ごすも、末期の胃がんで余命わずかであると判明。無医村地区のため初期段階に医者にかかることができなかったからであった。死の床にあってようやく正道の消息が届けられるも、手紙と一緒に送られたオルゴールが奏でる千恵の好きな曲を聴きながら亡くなる。その死によって未希は医者を志し、特に母を死に追いやった無医村問題に目覚めていくことになる。台本では、まだ病名を告げられる前に自身の死を予感し、一人涙ぐむ描写もある。 中川佐智 (高原佐智→中川佐智) 演:石野真子 未希の妹。 戦争が原因で足が不自由になるも、坂口の執刀で治癒。看護婦資格を取り、姉や夫を支える。邦之とはお互い一目ぼれに近い出会いだった。 中川邦之 演:渡辺徹 未希姉妹とハルが故郷へ帰る列車の中で出会った旧制高校生。中川家の三男。 跡取りでないため自由気ままな性格だが、一度決めたことは貫き通す意志の強さをもっており、それは未希や直彦に感化され、一から勉強し医者になったことにもあらわれている。またねぶたをこよなく愛しており、終戦後のねぶた復活に同郷の若者とともに奔走した。佐智との結婚を反対していた両親も正道のとりなしで納得し、りっぱな結婚式をあげることができる。未希が上京の後、津軽の高原家で医院を引き継ぐ。自称「水を飲んでも太る」とのことで、戦中後の食糧難にあってもりっぱな体格をしていた。 高原弘道 演:石田弦太郎 正道の弟。高原家の分家の主。 本家の問題に正枝ら妹たちと何かと首を突っ込み、未希や清吉につらくあたる。特に婿も迎えず医者にもなり、本家の跡取りとしての自覚を見いだせない未希と衝突することが多く、剛造との結婚に激怒し、半ば絶縁してしまう。 工藤清吉 演:大坂志郎 高原家に仕える使用人。 自殺未遂をし、自暴自棄のハルに生きる希望を諭す。農地改革の際に弘道の強い助言で高原家の財産を一部隠匿し過少申告したことが何者かに密告され、より多くの財産を接収されてしまったことを悔やみ刀で自殺しようとするも、駆けつけたハルに「あたしが死のうとした時、命を粗末にするなってひっぱたいたのはどこの誰なんだよ!」と叱咤され思いとどまる。以前、絶望の淵から救ったハルに今度は清吉が救われたのだった。その後は地主でなくなった高原家であっても、以前と同じように未希姉妹をお嬢様と敬い、時には私財をなげうって支えていく。 工藤イネ 演:赤木春恵 清吉の妻。 清吉と共に未希を支えていく。産婆でもあり、佐智の赤子も取り上げる。未希と剛造の結婚を最後まで反対し、未希と姑・テルとの仲を何かと案じていた。末期のがんで死にゆくハルに来世への希望を語り、安らかな最期をおくらせてやる。
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