高原山の活動史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 22:30 UTC 版)
高原山は前黒山、明神岳を中央火口丘とする東に開いた馬蹄形カルデラ火山(塩原火山)であるが、その後、カルデラ壁南西周辺で鶏頂山、中岳、西平岳などを構成する安山岩質成層火山群(釈迦ヶ岳火山群)を形成、カルデラを埋め尽くしたため、カルデラ火山の形が分かりにくくなっている。矢板市と那須塩原市の境界付近を流れるスッカン沢、鹿股川はカルデラ壁の内側を流れる川と考えられ、スッカン沢の水は魚が棲めない程の強い酸性を示す。また、前黒山北麓には割れ目噴火(単成火山)の痕跡が残り、大沼などの割れ目が成因の沼が残る。塩原温泉の木の葉石などの化石は、このカルデラの中にできた湖(塩原化石湖または古塩原湖、東西約6km、南北3kmの三日月型)の底に堆積した塩原湖成層という地層から検出されるものである。 50万年前活動を開始。 35〜40万年前に、高原山北西部の塩原カルデラ(前黒山、明神岳)付近を噴出中心とした大規模な大田原火砕流が発生し、現在の那須野が原を埋め尽くし、塩原カルデラを形成する。その後、那須野が原はこの火砕流噴出物の上に蛇尾川、那珂川などの砂礫が堆積して形成された。 10万年前主な活動を休止する。 6500年前北麓で水蒸気爆発と降灰があり溶岩ドーム(富士山)が形成されたとされる。現在、富士山周辺で噴気活動が確認されているため、高原山は活火山として扱われている。
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