塩原湖成層と木の葉石
(木の葉石 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/24 01:01 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動塩原湖成層(しおばらこせいそう)は活火山高原山の塩原カルデラ内にできた東西約6km、南北3kmの三日月型の塩原化石湖(または古塩原湖)の湖底に堆積した堆積物の地層を指し、その塩原湖成層から検出される木の葉などの化石を木の葉石(このはいし)という。
研究の歴史
- 木の葉石を最初に研究発表した人はスウェーデンのアルフレッド・ナトホルストで1888年に16種の植物化石を報告書に発表する。
- その後検出された植物の化石は、現在当地に繁茂している植物とほぼ同じもので
成因
- 35〜40万年前に、高原山北西部の塩原カルデラ(前黒山、明神岳)付近を噴出中心とした大規模な大田原火砕流が発生し、現在の那須野が原を埋め尽くし、塩原カルデラを形成する。
- 約30万年前(新生代第四紀更新世)カルデラ北部の塩原化石湖の周りに茂っていた樹木の落ち葉や生物の死骸が積み重なり湖に流入した火山灰などにより覆われて塩原湖成層を生成する。
検出化石
塩原湖成層露頭
関連項目
参考文献
- 木の葉化石園リーフレット
外部リンク
木の葉石
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 14:04 UTC 版)
詳細は「塩原湖成層と木の葉石」を参照 約30万年前の新生代第四紀の地殻変動で形成された東西約6km、南北約2kmの塩原化石湖の湖盆に高原山の火山灰や溶岩流が堆積した泥岩層から出土した植物の化石を、木の葉石と称する。初めて科学的な研究を行ったのはスウェーデンの地質学・古植物学者のアルフレッド・ナトホルストで、1888年(明治21年)の報告書ではブナやカエデなど15種類が記載された。1931年から1940年にかけて遠藤誠道による詳細な研究で115種が同定され、さらに1940年に小泉源一により新たに14種が同定された。多くは双子葉植物で、カバノキ属、シデ、シイやカエデなどがみられ、イヌブナが最も多かった。ほかにオノオレカンバ、ミズナラ、クリ、水草のマツモやフサモなどが見つかっている。植生から、当時の気候は現在より若干寒冷で、中禅寺湖畔や北海道中南部に類似していたと推測される。植物以外ではウグイなどの淡水魚、カエル、トンボ・カメムシ・ハチ・クモなどの化石も出土している。化石の状態は良好で、細かな葉脈やネズミの体毛、肉眼では確認できない花粉や植物プランクトンも発見された。 化石を含む泥岩層は厚さ約15m、幅約20m、奥行約100mにわたり分布する。塩原化石湖の湖面は海抜500~600mほどと推測され、海抜558mの木の葉化石園は当時の湖水の中心部に相当すると考えられる。
※この「木の葉石」の解説は、「木の葉化石園」の解説の一部です。
「木の葉石」を含む「木の葉化石園」の記事については、「木の葉化石園」の概要を参照ください。
「木の葉石」の例文・使い方・用例・文例
- 木の葉石という化石
木の葉石と同じ種類の言葉
- 木の葉石のページへのリンク