飛騨市図書館(2009-)
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「飛騨市図書館」の記事における「飛騨市図書館(2009-)」の解説
古川図書館は老朽化した飛騨市立古川小学校の新築移転計画地に立地したことから、図書館についても新築移転が検討されるようになり、その計画に飛騨市議会議場の整備も盛り込まれることになった。2007年(平成19年)2月、市議会で同年度の一般会計予算案に図書館と議場の複合施設の建設予算として10億3千万円が計上され、同年5月に着工した。議場は3階に設ける予定であった。時を同じくして市民の間から建設に反対する運動が起き、5月16日には5,738人の反対署名が飛騨市に提出された。反対派の主張は「議員定数減少と厳しい財政の中、新しい議場を建設するのはおかしい」、「近代的な建物で、周囲の古い町並みと合わない」というもので、図書館の建設には賛成の市民も署名に応じている。さらに建設工事の入札では談合情報が寄せられ、落札者が情報通りであったことや、落札率(入札予定価格に対する落札額の比率)が99.33%であったことから談合疑惑があったが、飛騨市議会は落札者と契約する議案を可決し、時の飛騨市長・船坂勝美は「粛々と建設を進める」と答弁した。しかし2008年(平成20年)に市長に就任した井上久則は計画変更を検討し、議場ではなく会議室とすることで決着した。そして2009年(平成21年)7月5日に飛騨市図書館が開館した。開館当時より内田洋行の図書館システム「ULiUS」を導入してICで図書の管理を行い、自動貸出機や入館ゲートも設置された。蔵書数は約6万冊であった。 2010年(平成22年)11月22日、貸出図書の延滞者の個人情報4件が流出したことが公表された。流出先は岡山県の図書館であり、飛騨市図書館がシステム保守点検を依頼した三菱電機インフォメーションシステムズが飛騨市図書館のシステムを基に岡山でシステム設計を行ったのが原因であった。その後、同社のシステムを使用していた他の13市区町村でも流出していることが判明したが、流出した事実を公表し対象者に謝罪・説明したのが飛騨市だけであったことも明らかになっている。 2011年(平成23年)に、飛騨市は前年に交付された総務省の「住民生活に光をふりそそぐ交付金」を基金化し、それを元手に専任図書館長を一般公募した。そこで館長に採用された西山進を中心に年間10件程度だった図書館の主催行事を大幅に増やしていった。2013年(平成25年)1月には図書館の公式Facebookページを開設し、各種企画の告知を開始した。 2014年(平成26年)2月16日と2月17日に図書館問題研究会第40回研究集会を2階の「飛騨市高度情報センター情報発信室」で開催した。また同年4月13日にはシラカバの樹液を使って飲み物や石鹸を作るワークショップ(会場の提供)、10月22日にはテリー植田を招いて本の交換会「ブクブク交換」を、11月8日には東雅夫らを招いて「ふるさと怪談」トークライブin飛騨市を、いずれも2階のにじのひろばで開催した。「ふるさと怪談」トークライブは古川町読書クラブが毎年開いている「飛騨市読書大会」との共催という形で実現した。2019年(令和元年)8月、毎年飛騨まんが王国で夏合宿を行っている賢プロダクション所属の四宮豪と冨田泰代を講師とする声優体験会を開催した。 2020年(令和2年)3月26日、館長名義で4月1日より人員不足のため貸出や予約を除く図書館サービスを縮小し、開館時間も変更すると発表した。その後、コロナウイルス感染症の流行を受けて4月6日から臨時休館に入り、5月19日に館内貸出を再開した。
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