闇将軍一味
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 00:40 UTC 版)
「新・浪人若さま新見左近」の記事における「闇将軍一味」の解説
序盤の敵対勢力で、江戸の者達を毒牙にかけて甘い汁を吸い江戸全体を裏から支配しようとしていた。その正体は三河以来譜代の大名である萩野家関係者であり、柳沢に成り代わり自分達が大老の地位に就いて権力を掌握しようと江戸市中や幕閣内で悪事を働いていた。ここでは一味の中心に近いものを記載、それ以外は悪徳町人、その他の悪人を参照。 真の闇将軍(しんのやみしょうぐん)/萩野忠頼(はぎの ただより) 表向きは三河以来の譜代で文武両道な若年寄で綱吉の信頼も深く勝ち得ている一方、成り上がりに過ぎない柳沢の台頭を許せずに弟の頼興を表向きの闇将軍に仕立て自身は裏から江戸の闇と幕閣を支配しようともくろむ。しかし左近らの活躍により焦りが生じ偽左近を登場させたことが完全に裏目に出たため、綱吉にも看破されてしまい、その命を受けた左近に屋敷へ乗り込まれ、その野望は打ち砕かれた。 闇将軍(やみしょうぐん)/萩野頼興(はぎの よりおき) 忠頼の腹違いの弟で兄の実母である仙縁院に実の母共々追い出されたにも関わらず、その兄の野望を叶えるべく、指示に従って闇将軍として暗躍、愛用の長い太刀で居合わせた具家と互角に渡り合える剣技を見せるも重傷を負う。なおも兄を大老の地位に就けるべく暗躍していたが前述の様に綱吉の命を受けた左近によって兄弟でいた所を屋敷に乗り込まれた。兄をも凌ぐ剣術も左近の操る葵一刀流の前には全く歯が立たず晒し首の刑に処せられた。 殺し屋(ころしや) 闇将軍に付き従う表情の無い男。千枚通しと短刀が獲物であり、企みに失敗した部下を即座に殺してきた。後述の駒定を消した際に居合わせた岩倉によって重傷を負い、同じく深手を負った闇将軍と共にその場から逃走した。 貴船屋六左衛門(きぶねや ろくざえもん) 京に本店を構える小間物屋の大店の主。京に出張ってきた中屋を一方的に敵視して江戸の本店もろとも全焼させてしまう。京橋南の弓町に店を構えている一方、配下を使って江戸全体から利を貪ろうと画策する。最終的にはお琴達を取り戻しに来た左近に追い詰められ煙玉を使って逃げようとするも闇将軍の手の者に消された。 飛騨屋辻左衛問(ひだや つじざえもん) 材木問屋である飛騨屋の主。江戸近隣から無差別に男女を攫い男は普請場、女は女郎として客を取らせていた。更に旗本・畠山家に3万両の返済を待つ見返りに小名木川沿いのお抱え屋敷を賭場、女郎屋として荒稼ぎをして稼ぎを闇将軍に流していた。左近らに捕えられるも拷問により死亡した。消されたかどうかは不明。 念蔵(ねんぞう) 湊町に暮らす御用聞き。闇将軍の命で浜松町を新たな利権の温床にしようと名主の兵三郎を誘うも断られて殺した。配下である高輪の久米七らを使い息子の半九郎も殺そうとしたが左近らに阻止されて捕らえられる。そのため闇将軍の命を受けた菱山によって消された。 寛七(かんしち) 菱山家に長年仕えてきた下男で身の回りの世話をする一方、実際は闇将軍の命で菱山の妻子を人質として悪事に加担させていた。身のこなしと手裏剣から風魔の生き残りではないかと思われる。左近達に計画を潰されて逃走しようとした際に闇将軍に捕えられて消された。 駒定(こまさだ) 表向きは四谷塩町にある月屋と言う旅籠の女将。闇将軍の意を汲み目を付けた土地を歓楽地に変えるべく高松屋を追い出し、失敗した四谷の雷蔵も始末、更に御先手組頭の戸坂と組んで暗躍していたが岩倉と雪美によって追い詰められる。忍びの心得があるらしく四方手裏剣を使って応戦するも逃げる途中に闇将軍の殺し屋に消された。 正市(まさいち) 闇将軍直属配下の一人。傍に侍って命に従い七軒町を丸ごと闇の歓楽街に変えようとするも闇将軍自体が捕まり、同時に動き出した北町奉行所により本人だけでなく一味全てが捕縛された。 鷲鼻の男(わしばなのおとこ) 千枚通しの殺し屋に変わって邪魔者を消す役目をこなす。偽の左近を演じたことがきっかけで闇将軍の実態が綱吉にばれてしまう。更に葵一刀流の前に足がすくみ、あっさりと倒された。 与助(よすけ) 正市同様、闇将軍の傍で動く配下の一人。闇将軍が顔に受けた傷を治せる医者を見つけるも、肝心の医者が傷を消して直す事が出来ず「藪医者を連れてきた報い」を称して始末された。 家人の男女(かじんのだんじょ) 闇将軍の身の回りの世話をする男女。男は与助が始末された現場を目撃し青くなって正市に報告し、女は始末後の刀を渡すも拒まれた。描写からして女は妾だった可能性がある。 双井屋群右衛門(ふたいや ぐんえもん) 闇将軍より直接の命を受けて江戸城下に巨大な闇の遊技場を作り、巨万の富を得ようと暗躍する。しかし、近侍四人衆らの探索により尻尾をつかまれるや否や自らの保身に走った闇将軍により後述の定吉と共に始末された。 定吉(さだきち) 双井屋の配下として表向きは旅籠とした闇の遊技場を建設すべく行動していた。建設に携わった大工達を口封じする事もためらわない残忍な性格。しかし結果的に自らが口封じのために双井屋共々始末された。
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