軍用ウィットワース銃の開発とは? わかりやすく解説

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軍用ウィットワース銃の開発

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 05:31 UTC 版)

ウィットワース銃」の記事における「軍用ウィットワース銃の開発」の解説

トライアルでは、ウィットワース銃がとても良い結果出している証拠があった為にウィットワース銃トライアル優勝する考えられた。そのため、1862年5月トライアルが完全に終了する前に委員会強く提案した部隊試験為に1,000丁の「1862年型ウイットワース銃(英:Pattern 1862 Whitworth rifle)」が製造された。 1862年ウィットワース銃は、1861年比較トライアル使用された重い銃身ウィットワース銃とほぼ同じであったエンフィールド造兵廠製造され形状エンフィールド銃と同じであった為に銃剣エンフィールド銃同じくスパイク式のものを使用した全長銃剣無しの状態で4フィート3.5インチ(約130.1cm)で、銃身36インチ(91.44cm)、銃剣無しの状態での全体重量は9ポンド13.25オンス(4.46kg)で、銃身重量は2.25kg、口径は.451インチ(11.46mm)で、0.196インチ(4.98mm)の幅があり、0.037インチ(0.94mm)の深さがある六角形のポリゴナルライフリングが彫り込まれていた。ライフリングのねじれは、一回転20インチであった1862年ウィットワース銃銃身口径許容誤差は、0.451~452インチの僅か0.001インチ(0.025mm)に保たれ装填容易にする為に銃口形状皿穴にされた。 1861年比較トライアルでは、小口径のライフルニップル雷管発火急速に大きくなる事によって、銃を発射した時にニップルから逃げガス圧が、ハンマー損壊してしまう可能性があるという欠点発見された為、1862年ウィットワース銃ニップルは穴がとても小さくされ、プラチナでめっきが施された。しかしそれでも、1,000発ごとに交換することが望まれた。 その他に1862年ウィットワース銃照準器はとても特殊であった照準器エンフィールド銃のそれと同じくラダー式であるが、照準には二つ区分があった。左側は、狙撃兵使用する六角形弾用の照準で、1,350ヤード(1,234メートル)まで照準が可能であった右側は、円筒形弾(英:Cylindrical bullet)用の照準器で、弾道性能が六角形弾よりも僅かに下がってしまう為に1,250ヤード(1,143メートル)まで照準出来たウィットワース銃用の円筒形弾は、口径.442インチ(11.2mm)、弾長1.292インチ(33ミリ)、重量480グレイン(31グラム)の弾丸で、六角形弾に比べてライフリング磨耗させてしまったが、装填が容易であった弾丸底部には円錐台空洞があった。この空洞は、弾丸後端部を軽くする為にあり、銃を発射した時に発生する火薬燃焼ガスによって、 この軽い弾丸底部円錐台は、重い弾丸前部へと押し付けられ弾丸押しつぶすようにして、弾丸半径方向へと拡張、そしてライフリング吻合させた。この拡張方式は、エンフィールド銃初期使用したプリチェット弾のそれと同じである。 円筒形弾は、紙を巻かれた状態で装填されたが、その時弾丸直径は.450口径であり、拡張した時はわずか0.001インチ拡張し六角形ライフリングしっかりと吻合した。 兵器選択委員会出版した最終レポートでは、ウィットワース銃問題は無いとされ第一印象好意的であっため、部隊試験規模広げる事が決定された。そして、1863年には、8,000丁のウィットワース銃製造注文された。この時注文された8,000丁のウィットワース銃は、スチール製の銃身作られたが、スチール製の銃身33インチ(83.82cm)よりも長く製造する事が不可であったため、結果として銃身33インチスチール銃身ウィットワース銃製造されることとなった製造は、エンフィールド造兵廠が行った。こうして1863年型ウイットワース銃(英:Pattern 1863 Whitworth rifle)が開発され1863年12月18日には、物資規定するためにウイットワース銃は承認された。 1864年1月1日には、エンフィールド造兵廠監督官が、8,000丁の1863年ウィットワース銃スペック手紙書き記した。以下の表がその手紙の内容である。 ウイットワース銃のスペック項目数銃身33インチ(83.82cm) ブリーチ部の長さ 1.06インチ(2.69cm) マズル部の長さ 0.8インチ(2.03cm) ブリーチピンと、照準器含めた銃身重量 5ポンド0.75オンス(2.29kg) 六角形ライフリング斜めの長さ .4895インチ(1.24cm) 六角形ライフリングの横の長さ .4495インチ(1.14cm) ライフリングのねじれ 一回転20インチ ライフル重量(銃剣を除く) 9ポンド14オンス(4.48kg) 銃剣重量 1ポンド11.75オンス(0.79kg) 銃剣長さ(グリップを含む) 28インチ(71cm) 1863年ウィットワース銃は、全長(銃身無しの状態)は4フィート0.5インチ(123cm)で、全体重量(銃剣無しの状態)は9ポンド14オンス(4.48kg)であった1863年ウィットワース銃照準器は、1862年型のそれと同じであったが、照準器がより横に広いなどの違いがあった。ハンマーロック1862年型のそれと同じであった3つのバンド銃身固定されており、スチール製の銃身銃剣着剣用のバー溶接する事は非常に困難であった考えられたため、バンドバー搭載された。銃剣1860年エンフィールド二帯型銃へと配備されヤタガン銃剣であったが、着剣配置違っていたため、必然的に異なっていた。 ウィットワース銃軍用弾薬包は、王立研究所(英:Royal Arsenal)の最高責任者であるエドワード・ムーニエ・ボクサー(英:Edward Mounier Boxer)によって開発された。この弾薬包は、ウーリッジ弾薬包(英:Woolwich cartridge)と呼ばれるものであり、7弾薬包紙使用して作成される弾薬包内には、弾丸75グレイン火薬グリース漬けの綿、張子の綿が内蔵されており、弾薬包は3枚長方形の紙で巻かれていた。弾薬包の中心には、ストップバンド(英:stop band)と呼ばれる長方形の紙が巻かれており、これは穴あき板に弾薬包を保持させる役割があった。 綿を保護するために、綿のある弾薬下部全体パルプ保護し、それをテープ付いた弾薬包紙覆った。そして、そのテープ付き弾薬包紙は、弾薬包の中心であるストップバンドの位置までを覆い緑色長方形の紙を巻いて固定された。 この弾薬包の装填方法は、 弾薬の上部を手で破り銃口内に火薬流し込む弾薬包の中心にあるテープ掴んで下に引き、グリース漬けの綿を保護するカバーを切る。 カバーパルプ剥がした後、弾丸のある部分銃口嵌め不必要となった弾薬の上側を手でちぎり取って捨て、ラムロッドで弾丸銃身底部まで押し込むと言うのだった

※この「軍用ウィットワース銃の開発」の解説は、「ウィットワース銃」の解説の一部です。
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