裁判中の奇行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 13:45 UTC 版)
一審の初公判で裁判長に「(本名は)『松本智津夫』ではないのですか」と尋ねられたとき「『松本智津夫』という名前は捨てました。(今の名前は)『麻原彰晃』です」と述べた。 他の証人が証言している最中に割り込んだり、ツッコミを入れたり、つぶやいたり、突然大声を発することがあった。阿部文洋裁判長は「私もね、たくさん裁判をやってきたけど、あなたのようにね、静かにできない被告人はいないよ」と語り、法廷は笑いに包まれた。 「アイ キャン スピーク イングリッシュ ア リトル」など誤った英語で話し出すことが多かった。英文法的には間違いが目立っていたが、単語は難易度の高いものを使っていた。さらに基本的な単語を忘れた時、弁護人が教える場面も見られた。豊田亨の弁護人から「なんか、あなた、都合が悪くなると英語をしゃべってるようにみえる」と指摘されたこともある。さらに豊田の弁護人に「脳波通信」を試み、脳波で映像を発信するから受信しろと要求した。豊田の弁護人が「修行してないから受信できない」と断っても「送信」し続けた。なお、裁判所において英語で答弁することは裁判所法第七十四条( 裁判所では、日本語を用いる。)に反する違法行為である。 痔を患っていたためか裁判中よく揺れていた。 傍聴席を向き人差し指で空中に「無」「罪」と書いてみせるパフォーマンスもあった。 意味不明な発言。「今の名前はない。ブラックホールを背負っている」 「このような話を本日、エンタープライズのような原子力艦空母の上で行なうのは、うれしいというか悲しいというか、複雑な気分であります」 「エンタープライズで裁判があるわけないだろ」 「ここをゼロとして、X軸とY軸が…」 「革命はレボリューションだね」 「上祐史浩がそこで遊んでいるのか!?」 「いま、ここにいるのが麻原彰晃です」 「体がバラバラだから、しっかり寝るしかない」 事実と異なる発言。「私は今、宇宙全体を動かすことのできる生き物になっています」 「うー、無罪なんだよ」 「阿部文洋裁判長が1996年11月15日に、釈放と言っております。アメリカでチェックされています」 「麻原彰晃は必ず暗殺されて97年4月の公判廷で意見陳述ができなくなってしまいます 」 「第三次世界大戦は終わっていますから」 「(妻の)おじいちゃんが文鮮明氏なんですよ。統一教会の。いいですか、細川(徳川)、天皇家、そして統一教会、そしてオウム真理教が動いてですよ、千数百票になることはないでしょう」 「日本の特別な法律がありまして、奥さんは一人じゃなくてもいい」 「地下鉄サリンで死ぬことはないわけで、どうもわからない」 遠藤誠一への拘り。「たぶん遠藤誠一君が、オウム真理教、それから日本を統治したかったのかもしれない。私の奥さんも巻き込まれた。90年か89年か、入ってきたときから変だった」 「遠藤誠一君の、大腸菌を増殖した、高級な大腸菌が撒かれた」 「私は遠藤誠一に殺された者です」 勝手に死亡宣告。「朝まで生テレビ!でテレビ中毒になりまして、保釈書を書いた裁判官が3人殺されまして、身元引受人は中沢新一」 「いや、だから、阿部文洋裁判長は死刑になって……ただの……死者……。」 「豊田亨被告人であった人ですね、今は、中華人民共和国の太平洋側に生まれ変わっています」 「杉本繁郎は亡くなっています。間違いありません」 被害妄想。「幻覚剤を使っての裁判はやめていただきたい」 「私を精神病院に入れるためにやってるんだな。超音波を使って。私の体をレーザーで焼いて。こういう洗脳、でたらめのことはやめて欲しい。拘置所に帰ったら電撃で一発で殺してほしい」 宣誓を拒む、暴言を吐くなどして何度か退廷させられた。「ここは裁判所なんかじゃない、劇場だ」 「退廷させて死刑場につれていくのはオーケーだ」 「射殺したければ射殺すればいい」 「坂本堤が言ったことが異常だ」 2000年4月4日の第153回公判で弁護士滝本太郎が証人として出廷した際には、滝本に対し「バカ」「出て行け」と怒鳴ったり、刑務官に八つ当たりして殴りかかるなどした。「憲法違反だ」 「いろんなところに息子をつくってどうする。自害しろ」 「こいつは坂本堤の母親だぞ」 「(阿部文洋裁判長に)私は父だぞ。お前たちの」 次第に法廷で居眠りなどをするようになり、審理に関心を示さなくなった。 森達也はある司法記者から、しばしば午前と午後で松本のズボンが替わっており、失禁しているらしいと伝え聞いた。
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