訴訟能力はある、詐病であるとする見解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 13:45 UTC 版)
「麻原彰晃」の記事における「訴訟能力はある、詐病であるとする見解」の解説
検察は詐病の疑いが強いとして高裁に意見書を提出した。 東京高等裁判所に精神鑑定を依頼された西山詮は「無言状態は偽痴呆性で、精神病の水準にない」とし訴訟能力はあると判断した。 意思決定に偏りがあるのは不自然であり、黙秘で戦うのが松本の決心であると結論づけた。 東京高裁(須田賢裁判長)は控訴棄却決定書において、1審後に「なぜなんだ、ちくしょう」と大声を発したことなどから、法廷での態度は自ら装ったものであり、訴訟能力を欠いていないとした。 最高裁判所第三小法廷(堀籠幸男裁判長)もまた、特別抗告棄却において、前述の「なぜなんだ、ちくしょう」と叫んだことに加え、西山の鑑定、脳波、CT、MRI検査結果から訴訟能力はあると認定した。 四女は面会時に詐病であることを確信した。 その他詐病説を支持する意見は以下の通り。ただし、麻原と面識がない人物が含まれる点には注意が必要である。上祐史浩、土谷正実、平田信は詐病だと考えている。上祐は、釈迦も糞まみれになる修行をやっていたので麻原はそれを真似ていると考えている。 土谷は、「自分が麻原の一審に証人出廷した際、精神疾患の兆しはなく、自分の証言も理解していたし裁判長の反応も気にしていた。一審判決時に精神病を患っているはずがない、弟子達を差し置いて詐病に逃げた」と語る。 平田は「詐病だと思う。そういうことをする人間だ」と話したとされる。 東北学院大学名誉教授の浅見定雄は「現実から逃避しているだけ」と評した。 滝本太郎弁護士は訴訟能力の鑑定はしたほうがいいとしつつも、「なんら訴訟能力に問題のないことが分るのだけれどね。」と断じ、その後、精神状態について議論すること自体がナンセンスだとしつつ、「ウンチを壁に塗り付けるまではしていないのだから、統合失調症などにはなってないと思ってます」「ウンチって漏らすことに馴れると実は楽なのではと思います」と述べた。 多くの麻原裁判を傍聴したジャーナリストの青沼陽一郎は、麻原を「最終芸達者」と呼び、裁判中の奇行は自分の意思でやっていたと考えている。 ノンフィクション作家の高山文彦は、「正常」のひとつの表れ方としての「狂気」ではあるが異常とは思えず「異常」のふりをしているだけ、と評した。
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