美少年殺し(びしょうねんキラー)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 05:13 UTC 版)
「ジャック・バルバロッサ・バンコラン」の記事における「美少年殺し(びしょうねんキラー)」の解説
美少年キラーの異名を持つプレイボーイで知り合った美少年達と次々に床を共にしており、前述のMI6の先輩でもあったデミアン・ナイトと恋人関係になった後、彼が任務に就き留守にした際に自分から行動すると呆れるほど上手く行き、その素地ができた。性的興味の対象年齢は基本的に16歳から19歳に限定されるが、美男子であれば子タマネギのような子供を性の奴隷にしたり、テレパシーで誘惑してきた美青年エスパーのミスター・フーを精神で犯したりもした。また、美少年という程では無くとも十代の少年であればそれなりに妥協もするらしい。ただし、彼の好みは文系の雰囲気を持つ美少年のため、体育系の美少年の場合では口説く意思を見せなかったことがある。その他、おとなしく従順な少年を反抗的な者より好むとの発言もあるが、牙を剥く野獣を調教するのにこそ妙味があるとの意思表示もあり、趣味は一定せず気まぐれであるが、相手を上位にすることだけは認めず、バンコランに自分優位の関係を強要した美少年は全く相手にしない。バンコランそっくりの容姿の金融業者ゴールドマンを罠にはめる際に、パタリロはバンコランのことを「選り好みが贅沢で、素直な性格の少年しか相手にしようとしない」と評している。また、既に異性に恋愛感情を抱いている少年に対しては口説くことを自重しているようである。 バンコラン本人もマライヒを唯一の伴侶と認めてはいるものの、プライベート、仕事問わず、好みの美少年絡みではマライヒそっちのけで美少年の心を奪っていく。その度にそれを知ったマライヒからの仕置きを受ける羽目になり、バンコランもマライヒの嫉妬深さと制裁に対して恐怖心を抱いてはいるが、それでも懲りずに節操なく浮気を繰り返すため、マライヒの頼みでパタリロが矯正に乗り出すことが時々あるが上手くいったためしは無い。さらに厄介なことに、矯正したら何らかの致命的な問題が必ず発生するようである(他の美少年だけでなくマライヒにも拒絶反応を示す、覇気を失う、性欲に飢えて見境無く同性に肉体関係(嫌悪感を抱くパタリロにさえ)を迫って襲いかかる等)。騒動好きのパタリロでさえそんなバンコランの浮気癖には辟易することが多く、「世界で唯一エイズ免疫を持つ変質者」、「下半身に節操が無い変態色魔」、「美少年を弄んでいる心身共に穢れ果てた男」などと負けずに毒舌酷評している。 能力、ルックスともに抜群で男性のみならず女性にも好意を持たれるが、彼の方では女性には一切興味を持っておらず、パタリロがバンコランの一日を調査した際、情報部の女子職員たちの熱い視線に対して、誰とも視線を合わさずに一切無視し、強引に渡されたラブレターも開封すらせず、未整理の棚に放り投げるなど、パタリロから「さすがだ」と妙に納得され、その直後に食事に行ったレストランで美少年のウエイターと楽しそうに話す姿をみて、「そういう奴なんだあいつは」と妙に納得されたりしている。だが、単に関心が無いということではなく、強い嫌悪、ないし恐怖を向けているような描写もある(『バンコランの病気』では、パタリロの策略で2人の少女とベッドを共にしたが、いずれも事に及ぶ前に悲鳴を上げて逃げ出している)上、担当する事件で妥協案が出なければ女性民間人を囮に危険に晒す事も厭わない姿勢を見せた。ただし、パタリロの母エトランジュに対してのみはその限りではなく、初対面から少なからず心を動かされたようで、時にエトランジュが毒を盛られた際には積極的に協力する事もあった。これはバンコランの実母とエトランジュが容姿的に非常に似ていた事に端を発し、これまで何度もこれに起因する事件が起きている。エトランジュを敬称なしで呼ぶ数少ない人物のひとりで、「貴女」(最近では「君」)とも呼びかけている。 息子であるフィガロの誕生後は家庭的なシーンもいくつか描かれるようになり、作中でのハードボイルド担当だったバンコランのイメージにも変化が出てきた。近年の連載ではギャグシーンでバンコランを三頭身に崩してデフォルメされるような描き方が増えてきており、読者がバンコランに対してソフトな印象を受けるような演出が多用されてきた。 なお、家族であるマライヒやフィガロの命を狙った者はバンコラン個人の恨みを買うことになり、その行為は氷のミハイル曰く「(自分の)死刑執行令状へのサイン」、MI6の部下曰く「手の込んだ自殺」と評されている。マライヒが、浮気をしないので目立っていないが実は相当やきもちやきで、マライヒがゴールドマンに手込めにされた(実際はゴールドマンの変装を、バンコラン本人と錯覚したマライヒが逆上し、その攻撃で逃げ出したゴールドマンを)とのパタリロの換言を真に受けて、マライヒと共にゴールドマンを半死半生の病院送りにもしている。
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