立地場所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 02:48 UTC 版)
「コンビニエンスストア」の記事における「立地場所」の解説
立地場所として、当初は市街地を中心に店舗展開したが、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}現在では[いつ?]都市周辺の住宅地や、郊外・地方の幹線道路沿いへのロードサイド店舗としての様態を持つ店舗が目立つ。コンビニが市街地から発祥した理由としては、当時の大規模小売店舗法による規制や不動産バブルによって、既存市街地に新規の商業床(立地条件)を確保することが困難となった大手百貨店が、新業態として小さい店舗を始めたと言われている。 市街地では徒歩5〜10分程度の近距離に同一チェーンの別店舗が複数あるなど、同一地域内に特定チェーンの店舗が林立していることも多い。これはチェーン本部による「ドミナント戦略」と呼ばれる販売戦略に基づく出店戦術である。特に各店舗毎の商品在庫数が少ないことから、商品を配送する場合に各店舗が離れすぎていると、配送の時間とコストがかかりすぎて非効率となるため、地域ごとにベンダーと呼ばれる配送センターを設置して、その周辺に円を描くように多くの店舗を出店することにより高効率の配送ルートを確立して配送コストを削減している。また、他チェーンに先んじて集中的な出店を行うことで、他チェーンによる展開と競合の余地を狭め、その地域のシェアを独占することもチェーン本部にとっては大きな目的となる。 また、一時期は東京都や大阪府内の中でも、丸の内、大手町、虎ノ門、新宿駅前、池袋駅前、梅田、難波といった都心・副都心の大規模繁華街やオフィス街にはほとんど店舗は存在せず、住宅地特有の業態となっていたが、1980年代末からam/pmが積極的に出店。その後しばらくして他社も追随し、2000年ごろには都心におけるコンビニは当たり前の光景となった。 配送センターは共同配送化が進められており、昭和期の一般的な商店では問屋ごとに店舗への配送が行われていたものを、共同配送センターで各問屋からの商品をある程度ひとまとめにして店舗に配送することで、1店舗あたりの配送回数の削減を実現している。各店舗はおおむね日に2〜5回程度(チェーンによって異なる)の商品配達を受けている。 2000年代にはいわゆる「サテライト店舗」も多数登場した。これは、店舗面積や営業時間などに柔軟性を持たせたもので、従来店の出店基準より、店舗商圏の購買力が低いために出店することが事実上できなかった小規模土地でも出店できるようにしたもの で、この特権を生かし、公共施設である病院・大学・庁舎内などへの出店が増えている。病院内初出店は2000年8月10日(恵寿総合病院内にローソン)、庁舎内の初出店は2002年9月18日(大阪府警本部庁舎内にファミリーマート)、2004年11月22日(福岡市役所内にローソン)、2005年1月25日(東京都庁舎内にセブン-イレブン)である。また、高等学校・中学校内初出店は2006年4月11日(栃木県宇都宮市の宇都宮短期大学附属中学校・高等学校キャンパス内にファミリーマート(営業時間は7時45分〜8時25分、12時20分〜13時10分と、食事時間のみ、近隣店のサテライト店舗扱い)が購買部として進出)である。神奈川県伊勢原市の産業能率大学湘南キャンパスにもファミリーマートが出店している。また、ヤマザキショップは以前から山崎製パンの直営ミニコンビニであったが、2013年7月にデイリーヤマザキの運営が子会社から山崎製パンの直営になった際、事実上デイリーヤマザキのサテライト店舗となった。 またこのサテライト店舗の実現により、鉄道系売店も大手コンビニと事実上のエリアフランチャイズとして業務提携を結ぶ事例も多くあり、 関東では、2006年に東京急行電鉄系列の東急ステーションリテールサービスがローソンとフランチャイズを結び、「toks」とのデュアルブランド「LAWSON+toks」を展開しているのを皮切りとして、東京地下鉄系のメトロコマースもローソンと、東武鉄道系の東武商事(ACCESS TOBU)はファミリーマートとそれぞれフランチャイズ契約、西武鉄道 もファミリーマートと業務提携を結び「TOMONY」ブランドで展開している。 関西では、ジェイアール西日本デイリーサービスネットが展開していたキヨスク(駅構内売店)、およびハートイン(駅前・駅ナカの中・大規模店舗。およびサテライト店舗相当のキヨスク、旧デイリーイン含む)についても、2014年にセブン-イレブン・ジャパンとの業務提携(事実上JR西日本デイリーサービスネットが、セブン-イレブンのチェーン店フランチャイズ化)をしたことにより、これらの店舗に「セブン-イレブン」の冠を付けて営業している。さらに近畿日本鉄道がファミリーマートと、大阪市営地下鉄はローソン とフランチャイジーを結び、駅構内売店でこれらのコンビニを展開している。 九州では、1999年に九州旅客鉄道の関連企業であるJR九州リテールが展開していた「生活列車」がam/pmのエリアフランチャイズとなってから、駅構内の店舗がすべて「am/pm」店舗となった。2011年のファミリーマートへの吸収・合併に伴い、以後は全店舗ファミリーマートに転換している。2000年代以降、高速道路のサービスエリアやパーキングエリアへの出店が活発化している(首都高速6号三郷線の八潮パーキングエリアなど)。 なお建築基準法により、第一種低層住居専用地域や工業専用地域には建設できない。
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