立地及び景観
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/24 14:24 UTC 版)
遺跡は、太平洋岸斜面の標高680mから580mでゆるやかに北から南へ傾斜する斜面上に立地し、メキシコとエルサルバドルを含む南方を結び、かつ、グアテマラ高地と太平洋岸を結ぶ交易をおこなうのに格好の拠点であったと考えられ、標高680mから660mに位置する北部グループ、その南西に位置する西グループ、北部グループの真南、標高630mから580mに位置する中央グループに区分される。遺跡の存在は19世紀後半から知られていたが、もともとうっそうとした熱帯雨林に被われていて、わずかに石碑やマウンドがあることが判別できる程度であったが、サトウキビやコーヒーのプランテーションが行なわれるとその全貌が認められるようになった。しかし、イシュチャ渓谷の急斜面部分はいまだに熱帯林におおわれている。1976年に、カルフォルニア大学バークレー校のジョン・グラハムが調査をおこなっている。アバフ・タカリクの景観は、斜面を利用して平坦な基壇が階段状に連なっている状況である。斜面の上に階段状に土を盛ってマウンドを築いたのか、もともとの地山を切りこんでマウンドを築いたのかは不明であるが、ひとつひとつの基壇の大きさが、幅140mから220mまで多様であり、高さも4.6mのものから9.4mのものまでばらばらであって、一定していないことを考えるともともとの地山を利用した可能性が高いと思われる。基壇の表面には丸石が用いられている。階段を持っている大きな基壇は表面に近隣地から採取した安山岩の分厚いブロックを貼っている。
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