立地条件と分布
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/13 14:46 UTC 版)
日和見のためには、周囲に樹木や建物、高い山などがない場所が適している。視界を確保するためであり、また風向きを正しく観測するためでもある。また、港から歩いて往復するので、離れすぎたり高すぎたりするのは好ましくない。港のそばにある見晴らしのよい低い山または丘が望ましい。 海岸に山が迫っているところでは、標高300メートルのような登るに不便な山を日和山にした。また、低地で山がないところでは、土を盛り上げて丘を作り、そこを日和山とした。新潟の日和山や平潟の日和山では、望楼を建ててさらに高くした。 船乗りにとって日和山は寄港する港ごとにあるもので、地名というより港湾施設の一種である。地元民にとっては一つしかないので、全国の港に地名として定着した。分布は西回り、東回りの航路に密だが、輸送が多くとも瀬戸内海や東京湾のような内海には少ない。外海に面し、特に長い距離を乗り切る必要がある難所に集中的に分布する。遠州灘をはさんだ紀伊半島の東側と伊豆半島の西側、それから能登半島である。
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