番外編のあらすじ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/20 15:09 UTC 版)
「天を見つめて地の底で」の記事における「番外編のあらすじ」の解説
無題 特に題名はない。聖と蘇生された洋のその後を知りたいという読者の声に応えて、当時の掲載誌「パンドラ」で最後に執筆した後日談である。N県S高原のキャンプ地を舞台に、伊藤の中学時代の友人である屋本と彼の意中のみおという少女が魔物に襲われる事件の渦中、聖と共に旅立った洋と伊藤の再会が描かれた。その後、タイタニック事件を絡めた長編を挟んで、真の意味での続編が決定したため、このエピソードはパラレル・ストーリーと化した。 果てしなき航海 第5巻1冊に纏められた長編。洋が生を受ける遙か昔、1912年にタイタニック号が沈む前年の晩秋、英国のウィルカックス男爵の隠し子「セイ」として聖が男爵邸にやって来たことから始まる。男爵を心臓麻痺に見せかけて毒殺した彼の弟夫婦に対する復讐に時間を浪費した所為でサタンに見つかり、口封じに殺されたとも知らず妹の死を嘆く少年ウィルをギルフォード(ウィルカックス男爵の弟)殺しの犯人にされ聖は自身の不覚を悔いる。なんとかウィルをアメリカに行かせようと手配した船は、かの名高きタイタニック号だった。女装してウィルを見守る聖だったが、サタンが仕向けた海の魔物から守った折に角を目撃され、神を裏切らせようとした敵だと叫んだウィルは守ってくれた聖を拒絶する。事情は知らないながら聖に想いを寄せ、優しく慰めるロングフォード侯爵。ウィルは、夫が誰にも許されない罪を犯し地獄に堕ちるのなら自身も共に地獄に行くという初老の婦人イサドル・ストラウスに諭され、沈没間際の混乱の中で"捨てようとした想い"を聖に告げ、幼い兄弟を託してロングフォード侯爵と共に氷海に沈む。聖は恋人と友人を救えなかった自身と彼らを含め大勢の人間を殺したサタンを憎み、なおもさ迷う孤独と嘆き苦しみを癒す洋との邂逅まで、更なる歳月を経なければならなかった。 一人の秋のエピソード 第12巻に収録された番外編。洋を捨てたことでサタンの部下ばかりか洋自身からも逃げ回る聖が、自身と同じように愛する人を顧みなかった後悔を引きずる少女と出会った。洋と共に生きる決意をして巡ってきた晩秋、少女との約束で公園を洋と共に通りかかる。 秋の終わりのめぐり逢い 第16巻に収録された特別番外編。親友に言葉の石礫をぶつけられ苦悩するまりこと、洋の幸福を祈る日々を過ごす伊藤の出会い。時期は「風の彼方」の前になる。 天使が降りた夜 第17巻に収録された「満月の後で」の少し後の番外編。シュリンが横恋慕して洋を拉致・監禁中の「風の彼方」より前である。くっついてきた真衣と共に洋と彼を騙して拉致したシュリンを捜す途中、魔物に問い質そうとして隙を突かれ、負傷した聖がミッションスクールの寮で生活する少女に匿われる。 巡りくる日々の奇跡 本編終了後の後日談。真衣編。洋しか眼中にない聖とシュリンの板挟みだった真衣が、テツの叱咤激励のつもりの石礫に傷つき吹雪に囲まれ迷子になり、捜しに来たテツが足を滑らせて転落しパニックに。死んだと思ったシュリンが現れ、天に懇願した聖の祈りが聞き届けられて助かっていたことを知る。 冬の幻影 前編・後編 「巡りくる日々の奇跡」より更に後のエピソード。仲間を気遣っていた反動が来てノイローゼ気味のまりこ。そんな矢先、親友のしのぶは彼女と一緒にいる時だけ何者かの視線を感じると不安を呟く。しのぶの不安が的中し、魔物に襲撃されるまりこを守る伊藤達。みんなには内緒で時たま聖&洋と連絡を取り合っていた伊藤は、まりこの精神安定のためにある公園でまりこと聖を引き合わせる。 天使がくれた夢 旧シリーズ終了後、「天地の特集本」として出た付録本に収録された単行本未収録作品であり、新装版最終巻に収録された。聖が1人でさ迷っていた時に幼馴染の少年・健が父親の転勤で引っ越すことになり、寂しい心を魔物に狙われた少女・美久が聖に救われ、約束通りに「1人ではない聖を見せて」という美久の願いを叶え、彼女と健の結婚式の日に聖と洋が訪れる。
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