火災件数の増加
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/10 15:25 UTC 版)
「2019年アマゾン熱帯雨林火災」の記事における「火災件数の増加」の解説
「ブラジルの森林破壊(英語版)」も参照 @media all and (max-width:720px){body.skin-minerva .mw-parser-output div.mw-graph{min-width:auto!important;max-width:100%;overflow-x:auto;overflow-y:visible}}.mw-parser-output .mw-graph-img{width:inherit;height:inherit} ブラジルのアマゾン地域における火災件数の推移。 2019年8月、前年同期に比べて、アマゾンの火災件数が85%増加している事が判明した。ブラジル国立宇宙研究所の報告では、2019年6月の火災件数は、2018年の同月に比べて88%増加しており、識者はジャイール・ボルソナーロが大統領に就任した2019年1月以降、火災件数が大きく加速したと指摘する。アマゾン近隣の町のみならず約3200キロ離れたサンパウロ上空でも煙が空を覆い、火災に伴う停電も起きた。ブラジル環境省は、アマゾン地帯の北部と、中央から東部にかけての広い範囲での自然乾燥が火災の主因だと述べたが、国立宇宙研究所は「今年の気候に異常はない。雨量も例年よりいくぶんか少ない程度だ」とその主張を否定した。その初動において、ボルソナーロは積極的な火災対策を控えていた。以前より、大統領選でボルソナーロと争ったフェルナンド・ハダッド(英語版)は「私のライバルが選ばれればアマゾン地帯の崩壊の始まりだ」と指摘しており、メディアからは大統領の開発重視、環境軽視の姿勢が火災の拡大につながったと見られている。 議論ののち、大統領はブラジルにおける森林伐採の増加を強調したブラジル国立宇宙研究所の所長リカルド・ガルヴァン(英語版)を解任した。また2019年8月21日、「私が民間公益団体(NGO)の財源を削減したことで、私の施政を辱めるためにNGOが火を放っている可能性がある」と発言し、議論をよんだ。さらに森林火災件数に関して、過去15年間の「平均値」に近いと述べ、「伝統的に暑く乾いた時期の最中だ。風が強く、この時期には毎年、山火事がある。特に暑い年には山火事が増えるものだ」と自然要因を強調している。アメリカ航空宇宙局の報告は、ボルソナーロの主張通り、アマゾン盆地全体の森林火災は過去15年間の平均値に近いと述べ、他方、ブラジル国立宇宙研究所は今回の火災は通常の乾季と同一視出来ないとし、今年1~8月21日の間に7万5000件以上の森林火災が発生し、昨年の同期間の4万件を大きく上回っていると主張した。火災件数のみで見ると、実際2002年から2010年の間(ルーラ政権下)の件数が多かったという指摘もある。なお、前述のNASAの「過去15年間の平均値に近い」という調査は、2019年8月16日までの調査である。NASAは改めて、8月26日までのMODISのデータで調査した所、「2019年の火災は、2010年以来、最も活発」と発表している。 1月1日から8月26日までブラジルでINPEによって検出された山火事の数緑色の行は、法的なアマゾン地域(BLA)内の州である2013Diff%2014Diff%2015Diff%2016Diff%2017Diff%2018Diff%2019アクレ州782 47% 1,150 43% 1,649 72% 2,846 –57% 1,204 3% 1,246 134% 2,918 アラゴアス州128 –9% 116 69% 197 –60% 78 5% 82 –19% 66 10% 73 アマゾナス州1,809 117% 3,927 13% 4,457 22% 5,475 4% 5,730 –38% 3,508 117% 7,625 アマパー州28 75% 49 4% 51 –13% 44 –43% 25 88% 47 –48% 24 バイーア州2,226 –26% 1,631 12% 1,836 42% 2,614 –37% 1,634 –21% 1,280 86% 2,383 セアラー州281 12% 316 14% 361 36% 493 –57% 209 84% 385 –15% 327 連邦直轄区60 130% 138 –57% 59 179% 165 –31% 113 –63% 41 65% 68 エスピリトサント州186 –35% 120 119% 263 40% 370 –76% 87 2% 89 157% 229 ゴイアス州1,406 56% 2,202 –24% 1,658 53% 2,540 –22% 1,963 –28% 1,398 27% 1,786 マラニョン州4,427 89% 8,375 –1% 8,229 –13% 7,135 –29% 5,000 –4% 4,760 17% 5,596 ミナスジェライス州2,067 48% 3,067 –44% 1,710 83% 3,134 –30% 2,179 –24% 1,647 77% 2,919 マットグロッソ・ド・スル州1,421 –28% 1,017 112% 2,165 14% 2,486 3% 2,583 –54% 1,171 285% 4,510 マットグロッソ州8,396 40% 11,811 –21% 9,278 56% 14,496 –31% 9,872 –19% 7,915 95% 15,476 パラー州3,810 145% 9,347 –6% 8,776 0% 8,704 25% 10,919 –62% 4,068 164% 10,747 パライバ州72 75% 126 –35% 81 –4% 77 –48% 40 100% 80 1% 81 ペルナンブーコ州174 –2% 170 43% 244 –58% 102 22% 125 –18% 102 29% 132 ピアウイ州1,666 122% 3,708 –23% 2,840 –2% 2,765 –36% 1,749 104% 3,569 –21% 2,818 パラナ州1,361 –9% 1,227 0% 1,234 52% 1,877 –9% 1,698 –9% 1,531 18% 1,810 リオデジャネイロ192 133% 448 –21% 354 7% 379 –33% 251 –42% 144 175% 396 リオグランデ・ド・ノルテ州71 –7% 66 28% 85 –32% 57 21% 69 44% 100 –32% 68 ロンドニア州817 266% 2,990 31% 3,934 10% 4,349 –16% 3,624 –37% 2,270 183% 6,441 ロライマ州951 85% 1,759 –14% 1,499 136% 3,541 –82% 622 218% 1,982 132% 4,608 リオグランデ・ド・スル州890 69% 1,505 –40% 901 188% 2,601 –37% 1,619 –35% 1,039 95% 2,029 サンタカタリーナ州969 –32% 652 0% 646 147% 1,600 –29% 1,133 –22% 883 25% 1,107 セルジペ州155 –56% 68 122% 151 –53% 71 –4% 68 11% 76 –18% 62 サンパウロ1,385 81% 2,515 –54% 1,148 100% 2,302 –29% 1,613 37% 2,212 –26% 1,616 トカンティンス州4,436 38% 6,132 –16% 5,130 55% 7,962 –31% 5,461 –25% 4,047 59% 6,436 Total40,16660%64,632–8%58,93632%78,263–23%59,672–23%45,65680%82,285
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