火災前に注目された火災に対する即応性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 16:59 UTC 版)
「イロコイ劇場火災」の記事における「火災前に注目された火災に対する即応性」の解説
事前に「絶対耐火」("Absolutely Fireproof")と広告されていたにもかかわらず、火災準備に無数の欠陥が見られた。 『Fireproof Magazine』編集者は、建築中の建物を見て回り、以下のものに注目した。「取入口、あるいはステージ・ドラフト・シャフトの欠如。(プロセニアム)アーチのむきだしの増強。あらゆるものに接するウッド・トリムの存在と、出口の不適当な準備」("the absence of an intake, or stage draft shaft; the exposed reinforcement of the (proscenium) arch;the presence of wood trim on everything and the inadequate provision of exits.") 公式の開場の前に劇場の非公式な見回りをおこなったシカゴ消防署長は、スプリンクラー、警報装置、電話、そして水道がないことに注目した。署長は劇場の防火消防監督担当官(fire warden)に不備を指摘したが、もし彼がオーナーらのシンジケートに問題を持ち上げれば、ただ監督担当官が免職されるだけとなるため何もできない、と言われた。署長が問題を部隊長に報告したときも、劇場にはすでに防火消防監督担当官がいたため、彼は再び何もできないと言われた。 現場の消防設備は、「キルファイア」消火器("Kilfyre" extinguishers)6つで構成されていた。キルファイアは、住宅の煙突火災を消すためにも販売された、ドライ・ケミカル消火器の一種であった。それは、約3ポンド (1.4 kg)の白い粉、ほとんどが重炭酸ナトリウムでいっぱいの、2 in × 24 in (5.1 cm × 61.0 cm)のスズのチューブから成っていた。使用者は、炎の基部をめがけて、チューブの内容物を「むりやり投げつける」("forcibly hurl")ように指示されていた。火災はステージの上方高くで始まっており、この時キルファイアが投げられたが、無益にも床に落ちた。
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