火災事故、除籍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/24 17:44 UTC 版)
「ネオプラン・メガライナー」の記事における「火災事故、除籍」の解説
2008年5月28日23時55分頃、「青春メガドリーム2号」(大阪駅桜橋口22:40発東京駅行)の運行中に名神高速道路大津サービスエリア付近にて火災が発生し、全焼。幸いにも乗客・運転士合わせて61人に負傷者はなかった。該当車両は、西日本JRバスのメガライナー(車両番号:749-2994)であり、車体をほぼ全焼し廃車となった(同年7月10日解体)。原因はエンジンブローの説が有力とされるが、整備不良なのか車体に異常があったのかは不明である。 この事故の影響で、同年6月30日まで「青春メガドリーム81号・82号」は、青春ドリーム号で使用されるハイデッカー・4列シートでトイレつきの車両を2台使用して運行した。 また廃車車両の補充として、青春メガドリーム号カラーの三菱ふそう・エアロキングが増備された。なお、ネオプランでのメガライナーの生産はすでに終了している。 2008年7月1日のダイヤ改正では、「青春メガドリーム81号・82号」の運行が削減された(火災事故に関係なく計画されていた)が、2009年3月13日より復活した。 しかしその矢先、2009年3月16日4時15分頃、前年の火災と同じ「青春メガドリーム2号」(JRバス関東運行、D750-03501号車)の運行中に東名高速道路牧之原サービスエリア付近にてターボチャージャーのシャフトが折れたことがきっかけでエンジンブローを起こし出火、同サービスエリアに緊急停車後全焼した。こちらも乗客・運転士合わせて78人に負傷者はなかった。被災車両は除籍・廃車となった。 これを受け、JRバス関東は同日発以降のメガライナー運行中止を発表した。また同日、国土交通省はメガライナーの除籍およびドイツへの返却を両社に指示した。また、『FNNスーパーニュース』での報道によると、西日本旅客鉄道労働組合(JR西労組、JR連合傘下)が最初の火災事故後JRバス関東側に対してメガライナーの運行中止を求めていたにも関わらず、JRバス関東は当該車両の運行を継続していたという。なおJRバス関東は取材に対し、「火災事故後、西日本JRバスからそのような申し出はなかった」とコメントしている。 その後国土交通省は、「2度も炎上事故を起こした事実は重い」として、残り2台の運行中止を運行各社に指示した。そして、これらの車両は2台ともドイツに返却された。これにより、2009年4月18日より「青春メガドリーム号」は、廃止まで西日本JRバス所有の2階建て車両(三菱ふそう・エアロキング)で運行を継続(隔日運行)することとなった。 その後、「青春メガドリーム号」のみの隔日運行は不評であったため、2009年7月1日に「超得割青春号」の東京駅発着便の運行を開始した。その後「青春メガドリーム号」は2009年9月10日の出発便をもって運行を終了した。翌日からはその後継として、三菱ふそう・エアロキングを使用し、従来の青春ドリーム号よりもシートピッチを狭めて座席を1列増やした「青春エコドリーム号」が設定されている。 なお、この火災事故との関連性は不明であるが、メガライナーの兄弟車であるスカイライナー(2003年式、大阪府のローレル観光所属車)がジェイアールバス関東車の事故から6ヶ月後の2009年9月20日にやはり東名高速道路牧之原付近で出火事故を起こしており、こちらも同じくターボチャージャーの故障が原因とされている。
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