漢神一覧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 14:30 UTC 版)
※五十音順 愛(あい) 後ろを振り向いて立つ人の形に、心を加えた字。後(過去)に惹かれるという意味。 芥(あくた) 「介」(鎧を表し「隔てる」という意味)が含まれており、攻撃を防いだ。周りのゴミから取り出した。 神火(あび) 山の民の言葉で、火山を表す。この文字の象徴は「炎」。その炎で妖夷を攻撃することができる。また説九では、アビ自身が所持していた槍に炎を付加させて攻撃するという応用を見せた。この漢神は当初、往壓の意思とは無関係に発現した。 妖(あやかし) 「笑」の字に女が加わった文字。 異(い) 両手を高く挙げた鬼を表す字。ニナイが石に封印していた自分の名。 往(おう) 甲骨文にある往の字は、王位を象徴する儀器である鉞(まさかり)の形に、足を表す字を加えた字形から成り、王の出向に際する呪いの儀式を示す。それに、ぎょうにんべんを加えたものが「往」である。往壓は倛倛から漢神を取り出そうとしたが失敗し、霧散してしまった。そこで自分の名、往壓の「往」から鉞を取り出し武器とした。 金士(かなし) くわしい意味は不明だが小笠原曰く武士を表している。 倛(ぎ) 人が仮面を被った姿を表し、「偽り」という意味を持つ文字。偽り、即ち空虚を意味するため、この文字からは漢神を出すことはできなかった。 偶(ぐう) 動かない姿の神像を示す字から成る。偶像を意味する。 雲(くも) 往壓が殺めてしまった雲七に吸い込まれた文字。元々は「云」という文字だけで雲という意味を持っていた。巨大な雨雲に隠れた竜の尾、竜尾を形取った文字が「云」であり、往壓の「俺が竜で、お前が雲」というのは両方の文字に竜が共通しているため、それを洒落たもの。 元(げん) 人の始まりを示す文字。竜になりかけていた往壓は、この漢神で人に戻ることができた。 宰(さい) 最古の漢字字典『説文解字』においては、針で自らを裁くという意味で罪人を示していたとされるが、近年の甲骨文字の研究により、本来は王を補佐する宰相という意味であることが判明した。その字形は、神に捧げる肉を切り分ける祭祀刀を象ったものである。 酒(さけ) 酒樽を表した文字。 士(し) 鉞の刃の部分を下にした形。その大きいものが「王」である。「王」「士」共に、身分を示す儀器である。 切(せつ) 漫画版に登場。往壓がトランプ(切り札)のジョーカーから取り出した。 爽(そう) 人の正面を表す「大」に胸の左右に入れた墨の文様を表す字。婦人が亡くなった時、その屍に悪霊が憑くことを祓うために、朱で墨を入れたという。母親が与えた往壓の幼名である爽也の「爽」から往壓の身を守る結界として発動した。 父(ちち) 「父」の象形文字は、斧を持つ手の形である。指揮権を持つ人を表し、父親の権威という意味を持つ。2本の斧を武器とする。 孥(つまこ) 奴隷にされた子供を表した文字。 鳥(とり) 鳥居耀蔵から取り出された、鳥の全身像を表した象形文字。鳥の形をした乗り物となり、妖夷と戦うために妖士達が乗った。 貘(ばく) 草間に日が沈む意味を持つ「莫」に、獣偏を加えた字が「獏」である。西の者達が殺生石の力を使い、「莫」の漢神に狢(むじな)を合体させたために、巨大な妖夷「獏」が生まれた。本来は悪夢を好んで食す存在として有名な伝説の生物であるが、作中では登場時に長い鼻のような器官を使って妖夷の「元」になっているエネルギーを吸い込み、封印されていた妖夷を呼び出した。 駁(はく) 馬に爻(こう)を加えた字。奇獣の名でもある。往壓が「爻」の漢神を導き出し、雪輪と合体して駁竜という霊獣になった。竜のような姿をしているが、顔は人間に近い。 閥(ばつ) 閥に含まれる伐は矛で罪人を斬る意味。 放(ほう) 放は方と攴を組み合わせたもの。方は木に架けられた死体を表し、それを殴って(攴は殴るという意味)悪霊を放逐するという意味を持つ。 道(みち) 敵将の首を道に並べる様子を表した文字。 往(ゆき) 往は古代の王者を示しており、罪人の首を刎ねる巨大な鉞。 流(りゅう) 「流」は、二水の間に人の倒れた姿を加えた字から成った。古来、川が氾濫すると多くの犠牲者が出たことから、人が浮流することを意味するという。往壓はこの漢神から作り出した2本の水柱で、鰻の怪を倒した。 竜(りゅう) 頭に針のような角が生えた蛇を表す。針の鞭のような武器を出す。 列(れつ) 首を切る刀と、斬られる首を示す。敵兵の首を斬り並べる様子を表したもの。 笑(わらい) 人が笑って踊っている様子。
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