神像とは? わかりやすく解説

しん‐ぞう〔‐ザウ〕【神像】

読み方:しんぞう

神々の姿を、彫刻絵画などに表したもの。


神像

読み方:シンゾウ(shinzou)

神の姿を彫刻絵画表したもの。


しんぞう 【神像】

神の姿を彫刻絵画表したものだが、日本に神像が出現するのは、仏教仏像仏画影響であって神道には元来、神像はなかった。本地垂迹信仰により仏像にならい神像も現れた。東寺男女神像や薬師寺僧形八幡神、吉野水分神社玉依姫命像などが有名。→ 本地垂迹

神像

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/29 09:22 UTC 版)

神像(しんぞう)は、

  1. 信仰の対象となるカミをかたどった彫像、画像。多くの宗教において見られる。仏教仏像や、キリスト教イコンもこれに当たる。
  2. 特に神道において、信仰の対象となる彫像、画像。仏像に対置する語である。本項で記述する。

神像(しんぞう)は、日本神道におけるカミをかたどった像。神道では、古くは鏡、玉、剣がカミの依り代として崇敬されてきたが、仏教が広まると仏像の影響により、神像が制作されるようになった。ただし、仏像とは異なる特徴を持つにいたる[1]神仏習合の結果として、ヒンドゥー神の影響も見られ、大神神社所有の大国主大神木像(平安時代作、県指定文化財)は大黒天の姿をしている[2]。また、一部に道教由来の神の像も見られる。

神像は木彫の坐像が多く、男神像の髪型はみずらまたは冠をかぶった衣冠装束が多く、女神像は十二単を着用しているものもある。神社に安置される神像は「ご神体」とされて一般に公開されることはあまりなく、寺院における仏像とは対照的である。

史料上の初見は、『多度神宮寺伽藍縁起資財帳』(延暦20年(801年))である。『多度神宮寺伽藍縁起資財帳』によると、天平宝字7年(763年)に神託により、満願が作ったとある。現存最古のものは、奈良・薬師寺の鎮守・休岡八幡宮の神像、あるいは、京都・松尾大社の神像と言われている。いずれも平安時代前期の9世紀のものである。

日本における作例

彫像

玉依姫命像
赤穴八幡宮 息長足姫 像
  • 僧形八幡神像(国宝) – 東大寺勧進所八幡殿 建仁元年(1201年快慶作。もと手向山八幡宮の神体。八幡神に菩薩の号を与え、僧形にあらわしたもの。
  • 玉依姫命像(国宝) – 奈良・吉野水分神社 建長3年(1251年)作。十二単をまとい、黒髪を垂れ、ほおにえくぼをつくり、眼は玉眼とする。
  • 僧形八幡神像・神功皇后像・仲津姫命像(国宝) – 奈良・薬師寺休岡八幡神社。平安時代前期作。
  • 僧形八幡神像・女神像2体(国宝) – 京都・東寺鎮守八幡宮 平安時代前期作。
  • 男神像2体・女神像(重要文化財) – 京都・松尾大社 平安時代前期作。
  • 熊野速玉大神像・夫須美神像・家津御子大神像・国常立命像(国宝) – 和歌山・熊野速玉大社。平安時代作。
  • 八幡神・息長足姫・比売神像(重要文化財) – 島根・赤穴八幡宮。嘉暦元年(1326年)作。衣冠束帯姿の男神と宋服姿の女神。

画像

  • 男女神像 - 永仁3年(1295年)。薬師寺休岡八幡神社。男神は衣冠束帯。

参考文献

脚注

  1. ^ 当初八幡神像は僧侶の姿で表されたが、次第に古代の貴人の姿で表現されるようになる。矢島新『日本美術の核心』ちくま新書、2022年、229頁。
  2. ^ 大神神社公式ホームページ「宝物収蔵庫 展示案内」に説明が見られる。

関連項目

芸術表現

神像

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/22 09:55 UTC 版)

阿須賀神社」の記事における「神像」の解説

阿須賀神社には旧国宝(文化財保護法における「重要文化財」に相当)の神像3体(速玉神坐像、夫須美坐像、奇御食神(くしみけのかみ)坐像があったが、1945年7月17日戦災焼失した。これらの神像は1897年明治30年)、古社寺保存法による第1回国宝指定時に指定されたものであった。なお、神像の写真残っていない。

※この「神像」の解説は、「阿須賀神社」の解説の一部です。
「神像」を含む「阿須賀神社」の記事については、「阿須賀神社」の概要を参照ください。

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神像

出典:『Wiktionary』 (2021/08/15 00:39 UTC 版)

名詞

しんぞう

  1. 神の姿彫刻絵画表したもの。

発音(?)

し↗んぞう

「神像」の例文・使い方・用例・文例

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