角髪とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > ヘルスケア > > > 角髪の意味・解説 

つの‐がみ【角髪】

読み方:つのがみ

揚巻(あげまき)」に同じ。

江戸時代元服前の少年結った角前髪(すみまえがみ)。


び‐ずら〔‐づら〕【角髪】

読み方:びずら

「みずら」に同じ。

うつくしげなる童の、—ゆひたるが」〈宇治拾遺一〇


びん‐ずら〔‐づら〕【角髪】

読み方:びんずら

《「みずら(角髪)」の音変化

「みずら」に同じ。

髪の毛

の—、花の顔(かんばせ)」〈謡・楊貴妃


み‐ずら〔‐づら〕【角髪/角子/×鬟/×髻】

読み方:みずら

上代成人男子の髪の結い方。髪を頭の中央から左右に分け両耳辺りで先を輪にして緒で結んだもの。平安時代以後主として少年の髪形となったびんずら。びずら。

角髪/角子/鬟/髻の画像

角髪

読み方:ミズラ(mizura), ビンズラ(binzura), ビズラ(bizura)

古代男子の髪の結い方


角髪

読み方:ミズラ(mizura)

古墳時代男子結髪の名称。

別名 美豆良


角髪

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/06 16:56 UTC 版)

角髪(聖徳太子立像)

角髪(みずら)は、日本の上古における子どもの髪型[1]、またそのような髪に結った子ども[1]美豆良(みずら)、総角(あげまき)とも。江戸時代元服前の少年の髪型であった角前髪(すみまえがみ)もこの名で呼ぶことがある[1]が、本項では上代のものについて述べる。

古墳時代の男性埴輪などに見られる。分類として、「上げ角髪」と「下げ角髪(お下げ)」があり[2]一般人に認知度が高いのは前者であり、後者は貴人(身分の高い者)の髪型である(結い方の項目に記されているのも上げ角髪の結い方である)。[要出典]

結い方

髪全体を中央で二つに分け、耳の横でそれぞれ括って垂らす。そのまま輪にするか、輪の中心に余った髪を巻きつけて8の字型に作る物とがある。総角はその変形で耳の上辺りで角型の髻を二つ作ったもので、これは少女にも結われた。

髪の輪が二つの形のもののほうが古いらしく埴輪などに見られるものはこの形が多いが、奈良時代に入ると輪が一つの形のものが主流となったことが聖徳太子像などに見える。輪が一つのものにも2種あって、毛先を納めるものとそのまま垂らすものに分かれる。

神話における記述

上代では男性でも角髪にを挿していたことが『古事記』のイザナギの黄泉下り、スサノオ大蛇退治の物語に見られるほか、アマテラスとスサノオの誓約の場面では女神のアマテラスが角髪を結う呪術的な異性装を思わせるくだりが登場する。

日本書紀』では、髻と表記されている。

角髪の由来に関して

「みずら」という言葉は、「耳に連なる」の意で、髪の形状を表した言葉とする説が有名であるが、全ての研究者が支持している訳ではなく、「美面」の意であり、ミは美称であるとする考え(筑波大学教授・増田精一説)もある[3]。増田の考察によれば、みずらとは「いい面(つら)」の意ではないかとする。その論拠として増田は、お下げ遊牧民であるモンゴル人が、おさげをクク、あるいはケクといったが、これは「いい面」の意味で、後代、中近世に広まった丁髷が大陸南方文化に多いのに対し、角髪のようなお下げ文化は大陸の北方文化にみられることと関連するものとみている[4]

備考

  • 1983年3月に、茨城県武者塚1号墳(7世紀後半)から左側の角髪(長さ約10cm)がほぼ完全な状態で出土した。出土後1年ほどたってカビが生えたため、滅菌処理の後冷凍保存された。

脚注

  1. ^ a b c 「角髪」 - 精選版 日本国語大辞典、小学館。
  2. ^ 『女性はにわ その装いとしぐさ』 埼玉県立博物館 1998年 p.67.[要検証]貴人の特徴である「下げ角髪」に対し、労働に適した髪型が「上げ角髪」としている。[要出典]
  3. ^ 『新・古代史発掘 1983 - 87年新遺跡カタログ』 1988年 朝日新聞社 p.19より参考[要検証]
  4. ^ 『新・古代史発掘 1983 - 87年新遺跡カタログ』 p.19.[要検証]

関連項目


「角髪」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



角髪と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「角髪」の関連用語

角髪のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



角髪のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの角髪 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS