神働術とは? わかりやすく解説

テウルギア

(神働術 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/17 01:09 UTC 版)

テウルギアギリシア語θεουργία; テウールギアー)は、神々の御業への祈願もしくは神々の来臨の勧請という意図をもって行われる儀式の営みを指す。特に、神的なるものとの合一(ヘノーシス)および自己の完成を目指して行われる。その儀礼は実質的に魔術的なものともみなされる。


  1. ^ 『エリアーデ オカルト事典』「訳語について」
  2. ^ 山口義久 「プロティノスと新プラトン主義」 『哲学の歴史 第2巻 帝国と賢者 古代II』 責任編集・内山勝利、中央公論新社、2007年、558頁。
  3. ^ a b Luck 2006, p. 51.
  4. ^ Luck 2006, p. 52.
  5. ^ Pliny the Elder, Naturalis Historia, liber xxx (2015年4月9日閲覧)
  6. ^ ベッツ [1989] 2002, p. 189.
  7. ^ a b Luck 2006, p. 508.
  8. ^ ドッズ [1951] 1972, pp. 356-357.
  9. ^ ドッズ [1951] 1972, p. 350.
  10. ^ Cf. "Lewy">Lewy, Hans, Chaldaean Oracles and Theurgy, Cairo 1956, pp. 421-466. (主に Michel Tardieu, Revue des Études Augustiniennes 58 (1978) による改訂版を参照・引用。)
  11. ^ http://www.iep.utm.edu/neoplato/
  12. ^ http://thedivinescience.org/origin-and-nature-of-theurgy/
  13. ^ Cf. "Shaw">Shaw, Gregory, Theurgy and the Soul: The Neoplatonism of Iamblichus, Penn State Press, 1971, page 115.


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神働術

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 02:40 UTC 版)

ヘカテー」の記事における「神働術」の解説

カルデア神託英語版)』においてはヘカテー世界霊魂であり、父と知性媒介する「力」(デュナミスとしての女性原理である。 後4世紀ローマ皇帝ユリアヌスは、カルデア神学と神働術を取り入れたイアンブリコス新プラトン主義の影響を受け、神働術のヘカテー捧げた神々母へ賛歌』を著したユリアヌスは「神々の母」としての神働術のヘカテー、即ち冥界地上を結ぶ女神を、ローマ帝国各地信仰されていたさまざまな月の女神地母神同一視した。後5世紀アテナイ新プラトン主義プロクロスは、かれの後継者マリノスの『プロクロス、あるいは幸福について』(通称プロクロス伝』)によればヘカテー光り輝く姿を幻視したという。 タルデューの論述によれば、これら『カルデア神託』の註釈書いた伝えられる新プラトン主義者たちの受け継いだヘカテー観は、魔術パピルス文書のあらわすシンクレティズムから汲み上げられ養分によって肉付けされているという。

※この「神働術」の解説は、「ヘカテー」の解説の一部です。
「神働術」を含む「ヘカテー」の記事については、「ヘカテー」の概要を参照ください。


神働術

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 03:58 UTC 版)

カルキスのイアンブリコス」の記事における「神働術」の解説

神聖な宇宙構成複雑さにもかかわらずイアンブリコス救済究極的な目的とした。受肉せる魂は特定の儀礼、すなわち神働術(テウルギア逐語的には「神の働き」の意)を行うことによって神性帰還することになっていた。テウルギアを「魔術」と訳す者もいるが、魔術という語の近代的含蓄イアンブリコス考えていたことと厳密に合致しない。むしろテウルギアとは秘跡的な宗教儀礼に近いものである。それでもやはり、こういった営みは、今日なら「魔術」の試み受け取られるようなことをいくぶんかは伴っていた。 肉体中に閉じ込められた魂は物理的な必然性支配されるが、しかし魂はそれでも神的で理性的である。物質的で不完全で死すべき領域まさしく一部ありながら同時に不死的・神的な本性一部でもある、ということは矛盾している。個の魂は、いわば受肉した「迷える」魂であり、そのより深い、神的な本性とのつながり失い自己疎外に陥っている。この矛盾の内に悪の起源についてのイアンブリコス考えがあると目されているが、イアンブリコス自身はこのことに関して何も言っていない。 これはイアンブリコス先代巨匠ポルピュリオス意見異にする領域でもある。ポルピュリオス精神的観想のみで救済もたらされる信じたポルピュリオスイアンブリコスの神働術に対す考え批判する書簡書いており、イアンブリコス書いたエジプト人の秘儀について」はその書簡対す返答として書かれたものであるイアンブリコス解するところでは、超越的なものは理性超越しているがゆえに、超越的なものを精神的な黙想によって把握することはできない。神働術は、存在諸階層において神的「しるし」を辿っていくことによって超越的本質回復することを目的とする一連の儀式作業である。教育は、アリストテレスプラトンピュタゴラス、そして「カルデア神託英語版)」にも示されているような事物枠組というものを理解する上で重要である。神働術者は、「同類を以て同類に」作用させる。すなわち、物質的なレベルでは、物質的な象徴と「魔術」によって、より高いレベルでは、心的かつ純粋に霊的な実践によって。神的なもの物質的なものを調和させることから始めて、神働術師は最終的に魂の内的な神性が神と合一する段階まで到達するイアンブリコスは、一般大衆が行儀式実質的に物質的なものであり、一方で神性に近い(極少数の)高度な人々観想通じて神的な領域到達できるということを言わんとした。

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