沖縄〜東北
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 23:02 UTC 版)
梅雨の平均期間・平均降水量 地域梅雨入り梅雨明け日数代表地点沖縄地方 5月10日ごろ 6月21日ごろ 43日 那覇市 奄美地方 5月12日ごろ 6月29日ごろ 49日 奄美市 九州南部 5月30日ごろ 7月15日ごろ 48日 鹿児島市 九州北部 6月04日ごろ 7月19日ごろ 46日 福岡市 四国地方 6月05日ごろ 7月17日ごろ 43日 高松市 中国地方 6月06日ごろ 7月19日ごろ 44日 広島市 近畿地方 6月06日ごろ 7月19日ごろ 大阪市 東海地方 6月06日ごろ 7月19日ごろ 名古屋市 関東・甲信地方 6月07日ごろ 7月19日ごろ 43日 千代田区 北陸地方 6月11日ごろ 7月23日ごろ 新潟市 東北地方南部 6月12日ごろ 7月24日ごろ 仙台市 東北地方北部 6月15日ごろ 7月28日ごろ 44日 青森市 山口県は九州北部に属する。 各地域の極値 地域梅雨入り梅雨明け降水量の平年比最早日最遅日最早日最遅日最少最多沖縄地方 4月20日 6月04日 6月08日 7月10日 34% 188% 奄美地方 4月25日 5月27日 6月10日 7月20日 32% 185% 九州南部 5月01日 6月21日 6月24日 8月08日 33% 182% 九州北部 5月11日 6月26日 7月01日 8月04日 31% 192% 四国地方 5月12日 6月26日 7月01日 8月02日 56% 187% 中国地方 5月08日 6月26日 7月03日 8月03日 38% 195% 近畿地方 5月22日 6月27日 7月03日 8月03日 40% 184% 東海地方 5月04日 6月28日 6月22日 8月03日 50% 193% 関東・甲信地方 5月06日 6月22日 6月29日 8月04日 50% 174% 北陸地方 5月22日 6月28日 7月02日 8月14日 36% 176% 東北地方南部 6月01日 6月30日 7月05日 8月09日 41% 153% 東北地方北部 6月02日 7月03日 7月08日 8月14日 30% 169% 日付の斜め文字は、「特定せず」となった年があるため参考値である。 日本では各地の地方気象台・気象庁が、数個の都府県をまとめた地域ごとに毎年梅雨入り・梅雨明けの発表をする(北海道を除く)。まず、梅雨入り・梅雨明けしたと思われるその日(休日の場合は、以降最初の平日)に「速報値」として発表が行われ、その発表に従って「梅雨入りしたとみられる」・「梅雨明けしたとみられる」と報道される。その後、5月から8月の天候経過を総合的に検討し、毎年9月に最終的な梅雨の時期を「確定値」として発表する。その際、速報値での梅雨入り・梅雨明けの期日の修正が行われたり、最終的に「特定せず」という表現になることもある。一般に、南の地域ほど梅雨の到来は早く、沖縄は5月中旬から6月下旬、東北・北陸では6月下旬から7月下旬頃となるのが平均的である。 梅雨入りや梅雨明けの発表は通常、次のようにして行われる。各気象台は主に、1週間後までの中期予報とそれまでの天候の推移から、晴れが比較的多い初夏から曇りや雨の多い梅雨へと変わる「境目」を推定して、それを梅雨入りの日として発表している。端的には、管轄地域で曇りや雨が今後数日以上続くと推定されるときにその初日を梅雨入りとする。梅雨明けの場合は逆に晴れが数日以上つづくときである。中期予報の根拠になるのは、誤差が比較的少ないジェット気流などの上空の大気の流れ(亜熱帯ジェット気流と梅雨前線の位置関係は対応がよい)の予想などである。ただ、この中期予報自体が外れると、発表通りにいかず晴れたりする。梅雨入りや梅雨明けの発表は、確定したことを発表するのではなく、気象庁によれば「予報的な要素を含んでいる」ので、外れる場合もある。 ただし、梅雨前線が停滞したまま立秋を過ぎると、梅雨明けの発表はされない。立秋の時期はちょうど、例年梅雨前線がもっとも北に達するころであり、これ以降はどちらかといえば秋雨の時期に入る。しかし、この場合でも翌年には通常通り「梅雨入り」を迎えるが、「梅雨明けがないまま一年を越して重畳的にまた梅雨入りとなる」わけではない。つまり、梅雨明けがない場合は「はっきりと夏の天気が現れないまま梅雨から秋雨へと移行する」と考える。 梅雨期間の終了発表のことを俗に梅雨明け宣言という。基本的に、梅雨前線の北上に伴って南から北へ順番に梅雨明けを迎えるが、必ずしもそのようにならない場合もある。前線が一部地域に残存してしまうような場合には、より北の地方の方が先に梅雨明けになる場合もある。過去に、先に梅雨入りした中国地方より後に梅雨入りした北陸地方が先に梅雨明けしたり、関東地方の梅雨明けが西日本より大幅に遅れたりした例がある。 梅雨の末期は太平洋高気圧の勢力が強くなって等圧線の間隔が込むことで高気圧のへりを回る「辺縁流」が強化され、暖湿流が入りやすくなるため豪雨となりやすい。逆に梅雨明け後から8月上旬くらいまでは「梅雨明け十日」といって天候が安定することが多く、猛暑に見舞われることもある。 梅雨の期間はどの地方でも40日から50日前後と大差はないが、期間中の降水量は大きく異なる。本土では西や南に行くほど多くなり、東北よりも関東・東海・近畿、関東・東海・近畿よりも九州北部、九州北部よりも九州南部の方が多い。一方南西諸島では、石垣島や那覇よりも名瀬の方が期間降水量は多く、総合的に日本付近の梅雨期の雨量は九州南部が最も多い。
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