林家彦六賞・岡本マキ賞
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将来性のある若手芸人や、寄席文化に著しく貢献した人を顕彰して、落語・演芸界の活性化をはかると同時に、一徹に生きた名人林家彦六、そして夫人である岡本マキの名を後世に伝えるための顕彰制度。1995年6月に制定、1996年5月に第1回の表彰式を日本橋・たいめいけんで開催。毎年5月に開催。2009年に終了(後述)。 運営委員:伊東清(委員長・舞台美術家)、井上和明(雑誌「東京かわら版」初代編集・発行人)、大野桂(落語作家)、大友浩(雑誌「東京かわら版」二代目編集人)、神山明久、清水一朗(落語・歌舞伎研究家)、高田文夫(放送作家)、富塚兆弥、永井啓夫(民俗芸能評論家)、山本進(落語研究家)、田谷悠紀(雑誌「東京かわら版」編集部(当時))、長井好弘(読売新聞記者(当時)・演芸評論家)※伊東清、永井啓夫、大野桂は故人 林家彦六賞対象は、二ツ目から真打昇進5年以内の芸人。選考基準は、将来性や芸に取り組む姿勢。 過去の受賞者第1回(1996年) 2代目橘家蔵之助 第2回(1997年) 立川談春 第3回(1998年) 桂平治(現 11代目桂文治) 第4回(1999年) 7代目柳亭燕路 第5回(2000年) 三遊亭吉窓 第6回(2001年) 春風亭勢朝 第7回(2002年) 柳家禽太夫 第8回(2003年) 入船亭扇治 第9回(2004年) 林家彦いち 第10回(2005年) 五街道喜助(現 3代目桃月庵白酒) 第11回(2006年) 柳家三三 第12回(2007年) 4代目隅田川馬石 第13回(2008年) 三遊亭好二郎(現 三遊亭兼好) 第14回(2009年) 6代目柳亭左龍 岡本マキ賞対象は、前座から二ツ目昇進直後の芸人。選考基準は、将来性と、寄席の楽屋等で誠実に業務に励む姿勢。 過去の受賞者第1回(1996年) 春風亭朝吉(現 6代目春風亭柳朝) 第2回(1997年) ※受賞者なし 第3回(1998年) 古今亭菊朗(現 古今亭菊志ん) 第4回(1999年) 神田ひまわり(現 日向ひまわり) 第5回(2000年) 五街道のぼり(現 3代目蜃気楼龍玉) 第6回(2001年) 桂才ころ(現 3代目桂やまと) 第7回(2002年) 古今亭いち五(現 5代目古今亭志ん好) 第8回(2003年) 柳家小権太(現 3代目柳家東三楼) 第9回(2004年) 入船亭遊一(現 4代目入船亭扇蔵) 第10回(2005年) 春風亭一之輔 第11回(2006年) 三笑亭春夢(現 2代目三笑亭夢丸) 第12回(2007年) 立川フラ談次(現 立川左平次) 第13回(2008年) 三笑亭可女次(現 三笑亭可風) 第14回(2009年) 笑福亭和光 特別賞対象は、寄席文化に著しく貢献した人。 過去の受賞者第1回(1996年) 松本みつ子(元・池袋演芸場お茶子) 第2回(1997年) ※受賞者なし 第3回(1998年) 根岸京子(木馬亭席亭) 第4回(1999年) 橘左近(寄席文字) 第5回(2000年) 小島豊美(CD-ROM「古今東西噺家紳士録」プロデューサー)、稲葉守治・富美子(日本演芸若手研精会主催) 第6回(2001年) 横井洋司(写真家) 第7回(2002年) 柳家紫朝(音曲師) 第8回(2003年) 榎本滋民(劇作家、落語評論家) 第9回(2004年) ※受賞者なし 第10回(2005年) 稲見茂久(うなぎ書房) 第11回(2006年) 京須偕充(落語プロデューサー、落語評論家) 第12回(2007年) 玉置宏(司会者、横浜にぎわい座館長) 第13回(2008年) 永田稔(文芸坐) 第14回(2009年) 永谷浩司(永谷商事社長) 1970年に開催の「林家正蔵 芝居噺の会」の模様の一部を残した16mmフィルムの記録映画の貸し出し時の謝礼や、寄席や落語会などでの口演の模様を収録し放送やレコードなどの販売での二次使用料等の印税などを元に、賞の基金を贈っている。これは彦六が「既に寄席や落語会では、幾らかの出演料は頂いており、このお金(印税等)は不労所得で二重取りになる」と受け取りを固辞し、舞台美術家の伊東清が預かっていたものを元にしている。 2009年の第14回開催後に伊東が亡くなったことにより終了した。
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