東宝照明部の四天王とは? わかりやすく解説

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東宝照明部の四天王

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 14:38 UTC 版)

西川鶴三」の記事における「東宝照明部の四天王」の解説

同年、ふたたび東宝戻り東宝撮影所照明技師として契約した西川東宝復帰第1作は、笠置シヅ子柳家金語楼主演作大岡政談 将軍は夜踊る』(監督丸根賛太郎撮影完倉泰一)、同作同年5月27日公開された。1951年昭和26年)には、溝口健二監督した武蔵野夫人』(主演田中絹代同年9月14日公開)や成瀬巳喜男監督した『めし』(主演上原謙原節子同年11月23日公開)で撮影技師玉井正夫1908年 - 1997年)と組みいずれも西川代表作となる。 1952年昭和27年4月17日公開された『浮雲日記』(監督マキノ雅弘撮影山崎一雄)には西川参加したが、同作出演した第1期東宝ニューフェイス弓子マキノ結婚する際に「雅弘はん!あんたの奥さん決ったんや!」と言いマキノが「えッ、誰れや」と問うと「弓子はんや…」と答えて引き合わせたのが西川であった公私にわたるつきあいの深いマキノ結婚経て同年12月4日公開されマキノ代表作となる『次郎長三国志 第一部 次郎長売出す』に参加撮影技師山田一夫1919年 - 2006年)と飯村正(1918年 - 2004年)とが交代したが、照明技師西川ひとりがシリーズ全9作に参加した。 この時代西川について、当時助監督であった丸林久信1917年 - 1999年)が、のちに連載の一章のうち半分割いて記述している。「相撲取りぐらいの巨体持主であり、映画界彼の名を知らない者はもぐりといわれるほど、名の通った名物男ライトマン中のライトマン」「一見、ひと当たりのよさそうな好人物にみえるが、それがくせものひとたび臍が曲がるとどこまでも曲がって、手に負え癇癪持ち変貌する」と丸林は描く。丸林は「鶴さん」、その後輩の高瀬昌弘1931年 - )は「やん」という西川愛称それぞれの著作紹介している。『特急にっぽん』や『天国と地獄』の森弘充(1922年 - 1974年)、『野良犬』や『山の音』の石井長四郎1918年 - 1983年)、『生きものの記録』や『蜘蛛巣城』の岸田九一郎1907年 - 1996年とともに「東宝照明部の四天王」と並び称されたのもこの時代であり、そのなかでも「東宝でもっとも速い男」と呼ばれた。その速さ秘訣としては、高瀬昌弘が「早くというより少量ライトしか使わず見事な効果上げた」と指摘している。西川その手法源泉について、高瀬は「千恵プロ当時、他の撮影所五分の一という四台のライトしか、使えぬ為の工夫からであったかも知れない」と推察する戦前戦中東宝映画所属した前述照明技師藤林甲は、新東宝経て日活移っており、この時代東宝にはいなかった。 映画界への40年貢献記念し1965年昭和40年12月1日日本映画製作者連盟主催する第10回映画の日永年勤続表彰を受ける。このときに『キネマ旬報』に西川寄せた小文には、自らを電球譬え、「古くなつた電球は、そろそろ新しく取り替える時期かもしれないが、私の電球まだまだ使えるつもりでいる」と記している。岡本喜八代表作のひとつである『殺人狂時代』を手がけたのはその翌年末であり、満40年迎えて現役宣言以降4年にわたり14本の作品を手がけた。 1969年昭和44年11月1日には、西川照明を手がけた『水戸黄門漫遊記』(監督千葉泰樹主演森繁久彌)が公開されたが、そのわずか3か月後、1970年昭和45年2月5日死去した。満59歳没。おもな弟子には中山治雄がいる。東宝プロデューサーであった西川紀之1934年 - )は長男東映京都撮影所照明部重鎮増田悦章(1931年 - )は甥である。

※この「東宝照明部の四天王」の解説は、「西川鶴三」の解説の一部です。
「東宝照明部の四天王」を含む「西川鶴三」の記事については、「西川鶴三」の概要を参照ください。

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