旧幕府艦隊の脱走とは? わかりやすく解説

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旧幕府艦隊の脱走

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 23:43 UTC 版)

榎本武揚」の記事における「旧幕府艦隊の脱走」の解説

同年4月11日新政府軍江戸開城に伴い降伏条件一つである旧幕府艦隊引渡要求するが、榎本拒否し人見勝太郎伊庭八郎率い遊撃隊乗せ悪天候口実艦隊8隻で品川沖から安房国館山脱走した勝海舟説得により4月17日品川沖へ戻り、4隻(富士山丸朝陽丸翔鶴丸観光丸)を新政府軍引渡したが、開陽等の主力艦温存成功した榎本はなおも抵抗姿勢示し、閏4月23日には勝に艦隊箱館行き相談する反対される。5月24日徳川宗家駿河遠江70万石への減封決定榎本移封完了見届けるとしつつも、配下軍艦で、遊撃隊請西藩主・林忠崇協力して館山藩陣屋砲撃した上、小田原方面へ向かう彼らを館山から真鶴輸送したほか、輪王寺宮脱走兵東北地方へ運ぶなど旧幕府勢力支援した7月には奥羽越列藩同盟密使仙台藩横尾東作会津藩雑賀孫六郎、米沢藩佐藤市之允)と会い7月21日列藩同盟参謀務めていた板倉勝静小笠原長行宛に支援に向かう旨の書状出した8月に入ると密かに脱走準備進め8月4日、勝に軽挙妄動を慎むよう申しわたされるが、8月15日徳川家達駿府移り移封完了する と、榎本8月19日抗戦派の旧幕とともに開陽丸回天丸蟠竜丸千代田形神速丸美賀保丸咸臨丸長鯨丸の8艦からなる旧幕府艦隊率いて江戸脱出し奥羽越列藩同盟支援向かった。この艦隊には、元若年寄永井尚志陸軍奉行並・松平太郎、彰義隊遊撃隊生き残り、そして、フランス軍事顧問団一員だったジュール・ブリュネアンドレ・カズヌーヴなど、総勢2,000余名乗船していた。江戸脱出際し榎本は「檄文」と「徳川家大挙告文」という趣意書勝海舟託している。 檄文王政日新皇国の幸福、我輩も亦希望する所なり。然るに当今政体、其名は公明正大なと雖も、其実は然らず王兵東下するや、我が寡君誣ふるに朝敵汚名を以てす。其処置既に甚しきに、遂に城地没収し、其倉庫領収し祖先墳墓棄てゝ祭らしめず、旧臣采邑頓に官有為し遂に藩士をして居宅をさへ保つ事能わざらしむ。又甚しからずや。これ一に強藩の私意出て真正王政非ず我輩泣いて之を帝閽に訴へとすれば言語梗塞して情実通ぜず故に此地を去り長く皇国為に一和の基業を開かんとす。それ闔国士民綱常維持し数百怠惰弊風一洗し、其意気鼓舞し皇国をして四海万国比肩抗行せしめん事、唯此一挙に在り。之れ我輩敢て自ら任ずる所なり。廟堂在位君子も、水辺林下隠士も、荀も世道人心に志ある者は、此言を聞け房総沖暴風雨襲われ艦隊離散し咸臨丸美賀保丸の2隻を失うが、8月下旬頃から順次仙台到着した9月2日榎本ブリュネカズヌーブ仙台城伊達慶邦謁見する翌日以降仙台藩軍議参加するが、その頃には奥羽越列藩同盟崩壊しており、9月12日仙台藩降伏決定した。これを知った榎本土方歳三登城し執政・大條孫三郎と遠藤文七郎に面会し翻意させようとするが果たせず、出港準備始めた旧幕府艦隊は、幕府仙台藩貸与していた太江丸鳳凰丸艦隊加え桑名藩主・松平定敬大鳥圭介土方歳三らと旧幕臣の伝習隊衝鋒隊仙台藩脱藩した額兵隊など、計約3,000名を収容新政府軍仙台入城受けて10月9日仙台出航し石巻移動した。このとき、新政府軍平潟総督四条隆謌宛て旧幕臣の救済ロシア侵略備えるため蝦夷地開拓するという内容嘆願書提出している。10月11日には横浜在住アメリカ人ハワイ王国総領事であったユージン・ヴァン・リードから、ハワイへの亡命勧められる断っている。 その後幕府仙台藩貸与した無頼の徒奪われ海賊行為行っていた千秋丸を気仙沼拿捕し宮古湾補給の後、蝦夷地向かった

※この「旧幕府艦隊の脱走」の解説は、「榎本武揚」の解説の一部です。
「旧幕府艦隊の脱走」を含む「榎本武揚」の記事については、「榎本武揚」の概要を参照ください。

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