日本からの出展
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 23:15 UTC 版)
日本からは、政府と民間企業が約130億円を折半して日本館を出展した。これにより日本館の出資費用約65億円は国費によってまかなわれたことになる。また、民間企業が中心となって出展した日本産業館のほか、大阪府と大阪市も共同で地方自治体出展した(なお、地方自治体による出展は日本館のイベントスペースでも行われている)。開催中は連日、入場まで4時間待ちもある程人気のパビリオンだった。 日本館[政府出展(一部民間企業)] テーマ:「心の和・技の和(心之和・技之和)」 日本館パビリオンの愛称は、「紫蚕島(かいこじま)」。 エココントロール技術を採用し、外部は発電可能な超軽型フィルムで囲まれ、内部は循環式呼吸ホールなどの最新技術を駆使している。江原規由が館長を務め、日本館展示を貫く象徴となっている鳥は一時は絶滅の危機に瀕したトキで、里山の再生と環境保護を訴えかつ現在の日本のトキは中国から贈られたものの子孫であることから日中のつながりを象徴している。日本館のシンボルマーク=“笑顔のつながり(微笑相联)”は、株式会社HAKUHODO DESIGNの岡室健が考案。日本貿易振興機構(ジェトロ)が音頭をとった。高性能カメラやロボット、壁と一体化したテレビジョンなどが人気を呼び、上海万博でもトップクラスの人気館となった。日本館のイベントスペースでは、富山県を皮切り(2010年5月8、9日)として 日本の地方自治体による出展も行われ盛況を博した。 日本産業館[民間企業出展] テーマ:「Better Life from JAPAN(日本が創るより良い暮らし・来自日本美好生活)」 日本産業館は、日本の企業や自治体が連合して出展する大規模な展示館。アジアで唯一の外国民間出展企業館であり、海外開催の国際博覧会では異例の大規模民間出展となった。総合プロデューサーは堺屋太一で同館の代表を兼ねた。館長はエッセイストの秋岡栄子。基本コンセプトは「きれイ、かわいイ、きもちいイ」(=J感覚)。 大阪府・大阪市ケース(ベストシティ実践区)[地方自治体出展] テーマ:「環境先進都市 水都大阪の挑戦(环境先进城市·水都大阪的挑战)」 経済成長とともに水の浄化や再生などの環境対策に取り組み、水を活かして持続発展可能な都市づくりを行ってきた「水都大阪」の官民の環境技術や先進的取り組みを紹介した。大阪府と大阪市がそれぞれ1億円ずつ出資し、民間企業を合わせた建設・運営費4億円でパビリオンを建設した。プロデューサーは橋爪紳也大阪府立大学教授。 2010年上海万博公園彫刻プロジェクト(園区沿江景観帯)[民間出展] テーマ:「未来にツナガル街、人、友情」 博覧会場内の河沿いボードウォークに藤井浩一朗作のアクリル彫刻作品「父子情」を永久設置、その序幕イベントを開催するとともに復旦大学上海視覚芸術学院、華東師範大学や上海市内ギャラリー等で日中美術家のグループ展覧会等の関連プログラムを開催。キュレーターは深瀬鋭一郎。
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