彫刻作品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 00:34 UTC 版)
ルネサンス初期の芸術家に数えられるフィリッポ・ブルネレスキを始め、ドナート・ディ・ニッコロ・ディ・ベット・バルディ(ドナテッロ)やバルトロメオ・ベッラーノ、アンドレア・デル・ヴェロッキオ、ミケランジェロ・ブオナローティなど数多くの彫刻家が「ダビデとゴリアテ」(『サムエル記』上17章)の伝説を題材に取った彫像『ダビデ像』を建造している。 このうち、ドナテッロやヴェロッキオなど大多数は「右手に剣を携え、刎ね飛ばしたゴリアテの首を足元に転がす威風堂々たる少年の姿」を表した一方、ミケランジェロはそれら従来の情景とは全く異なる「左手に投石器を構えて右手に小石を握り締め、川を挟んで対峙したゴリアテを見据える緊迫した青年の姿」を表した。現在では、ミケランジェロのものがダビデ像の代名詞的存在として広く認知されており、ルネサンス以降のバロック期に名を馳せたジャン・ロレンツォ・ベルニーニもミケランジェロに倣って投石器を構えた青年のダビデ像を残している。 また、裸体でダビデの姿を表したドナテッロのダビデ像(ブロンズ像)が割礼された男性器を持つのに対し、同じく裸体でダビデの姿を表したミケランジェロのダビデ像は割礼されていない男性器を持つ決定的相違があり、これが「イスラエル人否定説(当時のイスラエル文化では男子の割礼は必然儀礼であり、イスラエル人のダビデが包茎である事自体が矛盾している)」「ローマ美術尊重説(ミケランジェロが古代ローマの彫刻技術を研究する中で「成人男子の包茎が美徳とされていた=神から授かった無垢の体を守り続ける」とする当時の風習を知り、それに最大限の敬意を払って自身の作風としていた)」など様々な論争の種となっている。
※この「彫刻作品」の解説は、「ダビデ」の解説の一部です。
「彫刻作品」を含む「ダビデ」の記事については、「ダビデ」の概要を参照ください。
「彫刻作品」の例文・使い方・用例・文例
- 彫刻作品のページへのリンク