担当声優の交代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 13:15 UTC 版)
長期シリーズを中心に、担当声優の引退や逝去、降板以外に、諸般の事情による交代も時折起こる。また同じく病気や産休、事故などによる療養や、海外留学などによる休業により「一時的に」別の声優が代役を担当する例も多く見られる。さらにメディアミックスの媒体ごとで声優が交代することは頻繁にある。 メディアミックスの場合、舞台公演等で身体的な負担が大きくなったため、他の作品への出演は続けるが、当該作品は降板するような場合も幾つかある。また『Fate/staynight』などメディアミックスや派生作品ごとキャラクターが数回変更になる作品もある。 また『ウマ娘 プリティーダービー』のように当初予定していた声優から大幅入れ替えした例もある。 このほかに『サザエさん』や『ドラえもん』(テレビ朝日版)など、長く続いているアニメで、世代交代的にメインキャストが交代するケースもある。また同様に声優交代を行った作品のうち、『ルパン三世』については、作品で段階を踏んでキャスト交代を実施したが、『サムライスピリッツ』などでは、前任者らの演技イメージが強く多くの要望もあり、結局次作制作時に前任者が起用されるなどのケースも見られる。同作では他作品の客演とメディアミックス発表の際に段階的に一部キャスト変更し、新シリーズの際にキャストが交代するという形となった。 年月を経てリメイクされるアニメ作品の場合、大半のキャストが変更される場合が多い。『銀河英雄伝説』『フルーツバスケット』『ヤッターマン』『ゲゲゲの鬼太郎』など。『シャーマンキング』などは2001年のアニメ化後、20年後の2021年に再アニメ化の際に原作者の意向もあってキャストの大半が同じとなっているが、一部キャストはスケジュール上の都合や死去などの理由で変更されている。逆に原作者の要請により声優交代が求められた作品に『聖闘士星矢』があり、後に騒動となっている。 洋画吹き替えなどでは、担当俳優の声を当てる専属声優が時代と共に変更される例も多く、また映像ソフトに収録される場合の他、放送するテレビ局ごとに日本語版制作される際に声優が変更されることも多い。 交代の一例を以下に示す。 前任の引退などによる例 遠藤ゆりか (芸能界引退)『BanG Dream!』今井リサ役→中島由貴 今村彩香 (芸能界引退)『ウマ娘 プリティーダービー』マヤノトップガン役→星谷美緒 阿久津加菜(引退)『Rewrite』テレビアニメ版 福井子 役→早瀬莉花、『ファイアーエムブレム 覚醒』『ファイアーエムブレム ヒーローズ』サーリャ役、セルジュ役、『ファイアーエムブレムif』シャラ役→高田憂希 成海瑠奈(引退)『温泉むすめ』仙石原三香沙役→三澤紗千香、『アクション対魔忍』神無月空役および『駅メモ!ステーションメモリーズ!』為栗メロ役→会沢紗弥、『この素晴らしい世界に祝福を! ファンタスティックデイズ』エーリカ役→加藤聖奈、『アイドルマスター シャイニーカラーズ』三峰結華役→希水しお、『Reバース for you』猫ヶ洞青役→各務華梨 前任の病気などによる例 明坂聡美(突発性難聴によるBanG Dream!のメディアミックス活動へのドクターストップ)『BanG Dream!』白金燐子役 →志崎樺音 鈴木達央(体調不良で当面の間活動を休止)『魔王学院の不適合者 〜史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う〜』アノス・ヴォルディゴード役→梅原裕一郎、『ポケットモンスター』第82話 キバナ役→松岡禎丞、『機界戦隊ゼンカイジャー』ゲゲ役→福西勝也、スマホゲーム『白夜極光』禁衛座役→浅沼晋太郎 花守ゆみり(膝蓋骨亜脱臼及び半月板損傷のため降板)『Re:ステージ!』伊津村陽花役→嶺内ともみ 大谷育江(体調不良。第264話から復帰)『ONE PIECE』2001年9月16日 第81話から2006年1月まで)『ONE PIECE THE MOVIE カラクリ城のメカ巨兵』トニートニー・チョッパー役→伊倉一恵(2006年1月22日から4月30日 第254話から263話) 川村万梨阿(体調不良。ファミリーコンサートで復帰)『ぐ〜チョコランタン』スプー役→橘ひかり 山本圭子(下肢骨折のため一時休業)『サザエさん』花沢役→伊倉一恵 相坂優歌(体調不良)『ウマ娘 プリティーダービー』ナリタブライアン役→衣川里佳 前任の降板希望などによる例 矢島晶子 (降板)『クレヨンしんちゃん』野原しんのすけ役→小林由美子 大山のぶ代 (降板)『無敵超人ザンボット3』神勝平役→坂本千夏(『スーパーロボット大戦シリーズ』にて) 金元寿子(留学のため降板)『ぱすてるメモリーズ』目白渚央 役→花守ゆみり、『B-PROJECT〜鼓動*アンビシャス〜』『B-PROJECT〜絶頂*エモーション〜』澄空つばさ 役→瀬戸麻沙美 前任の逝去などによる例 肝付兼太(逝去)『それいけ!アンパンマン』ホラーマン役 →矢尾一樹、 (一時入院)『ドラえもん』(テレビ朝日第1期)スネ夫役→龍田直樹 塩沢兼人(逝去)『聖闘士星矢』牡羊座のムウ役→山崎たくみ 水谷優子(逝去)『ちびまる子ちゃん』さくらさきこ役→豊嶋真千子 杉本沙織(休業中・逝去)『しまじろうシリーズ』桃山にゃっきい役 →鈴木真仁、『忍たま乱太郎』山村喜三太役 →大和田仁美 長谷有洋(予定していたが登場前に逝去)『超時空要塞マクロス』一条輝役 →野島健児、『マクロス7』ゴラム役 →井上剛 藤原啓治(逝去)『クレヨンしんちゃん』野原ひろし役 →森川智之 鈴置洋孝(逝去)『機動戦士ガンダム』シリーズ ブライト・ノア役 →成田剣 芸能事務所や製作側との事情などによる例 神谷明『名探偵コナン』毛利小五郎役→小山力也 武田航平『ファイナルファンタジーシリーズ12』ヴァン役→小野賢章 島津冴子『機動戦士Zガンダム』フォウ・ムラサメ役→ゆかな 村川梨衣 (降板)『ISLAND』伽藍堂紗羅役→山村響 前任の不祥事降板などによる例 いまむらのりお 『ONE PIECE』 エンポリオ・イワンコフ役→岩田光央 ピエール瀧 『アナと雪の女王』 オラフ役→武内駿輔 産休による一時交代 荘真由美『キテレツ大百科』野々花みよ子役 →本多知恵子 岡村明美 『ONE PIECE』ナミ役 →山崎和佳奈 山口由里子 『ONE PIECE』ニコ・ロビン役 →小林優子 沢城みゆき 『ONE PIECE』シャーロット・プリン役 →桑島法子 林原めぐみ 『ポケットモンスター アドバンスジェネレーション』 ムサシ役 →平松昌子 伊瀬茉莉也 『ポケットモンスター XY』ユリーカ役 →かないみか 井上喜久子 『ああっ女神さまっ 小っちゃいって事は便利だねっ』ベルダンディー役 →岡村明美 中でも富永みーなは降板後の声優を担当することが多い。 なお交代と関連したケースとして、同一のキャラクターに演出上の意図で別の声優を起用するという事も多い。 演出上の意図で声優が複数割り当てられた作品もある。例えば『彼岸島X』においては、1話につき一人の声優がその回登場の全キャラクターを担当し、各話ごとそれぞれ声優が割り当てられた。『100万の命の上に俺は立っている』のテレビアニメ版においては、主要キャストは固定されたが、登場人物のゲームマスターについては各話登場毎に別べつの声優が当てられた。 ほかに身分隠しの変装などで人相や人格が変わることを表現するためや、キャラクターで少年期と青年期以降で別声優が担当するケースなど、演出都合で作中の月日や時間が大きく進んで、特定のキャラクターが歳をとっていくことで別の声優を起用するケースは多い。これは下記のとおり男性キャラクターで少年期を女性声優が担当し、青年期以降は男性声優が担当するケースなどはよく知られる。ただし男性キャラクターでも少年期を演じた女性声優が青年期も演じることもあるし、また男性キャラクターでも『ジョジョの奇妙な冒険』のジョセフ・ジョースターは、少年期から青年期→中年期から老年期で男性声優で変更、女性キャラクターの場合でも、映画『秒速5センチメートル』の篠原明里など少女時代と大人時代で声優が変更となることはある。
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