学位論文・教授資格論文とは? わかりやすく解説

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学位論文・教授資格論文

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:40 UTC 版)

マルティン・ハイデッガー」の記事における「学位論文・教授資格論文」の解説

1913年7月26日指導教官はアルトゥール・シュナイダー教授主査とし、副査ハインリヒ・リッケルトのもと学位論文心理学主義判断論──論理学への批判的積極寄与』を提出し、最優秀(summa cum laude)の評価得たハイデッガーはこの学位論文において、判断は「論理学細胞」で、「論理学根源要素」であるとし、ヴィルヘルム・ヴント、ハインリッヒ・マイヤー、フランツ・ブレンターノ人格主義倫理学者テオドール・リップス(Theodor Lipps)などは心理主義であるとして批判的に分析した1913年1月にはヘリングハウス編『短編小説集書評書き同年ニコライ・フォン・ブーブノフ(Nikolai von Bubnoff)『時間性と無時間性 Zeitlichkeit und Zeitlosigkeit』書評書いたシュナイダーシュトラスブルク大学移ったため、歴史学者ハインリヒ・フィンケがハイデッガー面倒を見た。ハインリッヒ・フィンケはカトリック中央党員でゲルマン民族国民的原則世界史再統合したことを偉大な業績考えていた。博士課程学生ハイデッガーは、ハイデッガー親友ラズロウスキーの師でもあったフィンケの講義ルネサンス時代」を受講したこの頃奨学金シュナイダーと、フライブルク司教座教会首席司祭ユストゥス・クネヒトの仲介で「聖トマス・アクィナス敬意を表するコンスタンティン=オルガ・フォン・シェツラー財団」から奨学金斡旋され、授与にあたってトマス・アクィナス教説規範とすることが前提であり、ハイデッガー願書キリスト教哲学研究献身すると書き1915年願書でも「キリスト教カトリックの生活理想をめぐる将来精神的闘いのために、スコラ学蓄積され思想的富を活性化」すると書いた。 ハイデッガー回想では1910年から1914年にかけての時代にはニーチェ「力への意思」、キルケゴールドストエフスキーヘーゲルシェリングリルケトラークルディルタイなどが読まれていた。この頃カトリック哲学者のクレーメンス・ボイムカーとヨーゼフ・ガイザーと文通していた。 1914年7月第一次世界大戦勃発8月はじめハイデッガー志願兵として登録したが、心臓発作のため入院後、登録を免除された。1914年にはフランツ・ブレンターノ心的現象分類』、シャルル・サントルール『カントアリストテレス書評、『カント語録書評執筆した1915年には国民軍として動員され郵便監察業務を朝7時から夕方5時までこなし、1918年初頭まで続いた1915年教授資格論文(Habilitation)『ドゥンス・スコトゥス範疇論意義論』を提出し7月27日試験講義歴史科学における時間概念」を行った主査新カント派西南ドイツ学派リッケルトであったまた、リッケルトハイデルベルク大学転出した後にフライブルク大学赴任したエドムント・フッサール現象学直接に学ぶ。1915年冬学期より私講師としてパルメニデスカントプロレゴメナ講義し日中動員されていたので、講義夜行われた。聴講生にエルフリーデ・ペトリがいた。ハイデッガー影響受けたマックス・シェーラーこの頃カトリック改宗し1915年の「Der Genius des Krieges unde der deutsche Kriege (戦争守護神ドイツ戦争)」において戦争を「形而上学的覚醒」に喩え真の犠牲精神真の愛を要求するもの、神へ至るものとして論じドイツ勝利によってヨーロッパは再び覚醒する論じた。またフッサール弟子1942年アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所死去したエーディト・シュタイン1917年2月9日ローマン・インガルデン宛書簡で民族国家において組織され表現されるときほど力強いものはなく、国家とは自らの行動律する自覚した民族のことであり、スパルタローマ以来プロイセンドイツ帝国みられる国家意識ほど健全なものは他に見られず、ドイツ戦争敗北することは考えられないと書いており、ファリアスによればハイデッガー政治的に無菌の世界でなく、こうしたフッサール周囲での哲学的政治的環境にいたと述べている。 1915/16年冬学期にはハイデッガーは「古代哲学史」を講義し1916年学期にはフライブルク大学神学者エンゲルベルト・クレープスとアリストテレスについてのゼミナールを、1916/17年冬学期に「論理学基本問題」を講じた

※この「学位論文・教授資格論文」の解説は、「マルティン・ハイデッガー」の解説の一部です。
「学位論文・教授資格論文」を含む「マルティン・ハイデッガー」の記事については、「マルティン・ハイデッガー」の概要を参照ください。

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