奈良県立桜井高等学校とは? わかりやすく解説

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奈良県立桜井高等学校

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/15 09:25 UTC 版)

奈良県立桜井高等学校
北緯34度30分54.5秒 東経135度51分10.1秒 / 北緯34.515139度 東経135.852806度 / 34.515139; 135.852806座標: 北緯34度30分54.5秒 東経135度51分10.1秒 / 北緯34.515139度 東経135.852806度 / 34.515139; 135.852806
過去の名称 奈良縣立櫻井高等女學校
国公私立の別 公立学校
設置者 奈良県
学区 奈良県内全域
理念 自由に、その個性に応じて時代感覚をもった学殖豊かな世界人の育成[1]
校訓
  • 普く
  • 絶えず
  • 正しく[2]
設立年月日 1904年4月11日 (121年前) (1904-04-11)
創立記念日 10月1日
共学・別学 男女共学
課程 全日制課程
単位制・学年制 学年制
設置学科 普通科
学科内専門コース
  • 書芸コース
  • グローバルフロンティアコース
学期 3学期制
学校コード D129210000049
高校コード 29115D
所在地 633-0091
奈良県桜井市桜井95
外部リンク 公式ウェブサイト
ウィキポータル 教育
ウィキプロジェクト 学校
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奈良県立桜井高等学校(ならけんりつ さくらい こうとうがっこう、: Nara Prefectural Sakurai Senior High School)は、奈良県桜井市桜井に所在する公立全日制普通科高等学校。略称は桜井高または桜高

概要

高等女学校令施行に伴い奈良県が明治後期に新設した、県内では2校目、奈良市外では初の高等女学校であった、奈良県立桜井高等女学校を前身校とする。校地は、初瀬川と粟原川の扇状地の扇央に位置し、粟原川の右岸・北側に面している。

スクール・ミッション

自由に、その個性に応じて時代感覚をもった学殖豊かな世界人の育成[1]

校訓

校訓は「普く(あまねく)」「絶えず」「正しく」である。夏目漱石門下生であった、桜井高等女学校第2代校長野村伝四の教育方針であり、「総てに対して、常に正しいと信じることに最善を尽くす。」という意味である[2]

スクール・ポリシー

グラデュエーション・ポリシー

本校では、校訓「普く 絶えず 正しく」の精神を涵養し、以下の資質・能力の育成を目指す。

  1. 総てに対して、常に、正しいと信じることに最善を尽くすことができる。
  2. 創造性豊かな感性と世界的な視野をもって、自ら学び、挑戦し続けることができる。
  3. 自己を大切にし、他者を思いやり、多様性を認め合ってともに新しい社会を作り上げる意思をもつ[1]

カリキュラム・ポリシー

本校では、桜井高校でしか行えない「学び方を学び、自分の得意や興味・関心を伸ばす教育」を実施する。

  1. 基礎的学力を基盤として、様々なことに興味・関心を深め、グローバルな視野をもちながら粘り強く探究的な学びに取り組むプログラム
  2. コミュニケーション能力を基盤として、集団としての行動力やリーダーシップを高め、集団や社会への貢献を経験するプログラム
  3. 豊かで健やかな心身を基盤として、多様性を認め合い人間的魅力を磨き、自己実現を目指して挑戦する力を育むプログラム[1]

アドミッション・ポリシー

本校では、以下のような生徒を積極的に受け入れる。

  • 本校の使命を理解し、その達成を目指す意欲にあふれている生徒
  • 様々なことに興味・関心をもち、主体的に学ぼうとする姿勢がある生徒
  • 人間尊重の精神をもち、自らの人間力を高めようとする熱意のある生徒

これに加え、書芸コースでは次のような生徒を受け入れます。

  • 日本や中国などの東洋の伝統文化である「書」に興味・関心を持ち、入学後は積極的に「書」と向き合い、より深く学びたいという熱意や意欲のある生徒[1]

沿革

略歴

1904年明治37年)創立の奈良県立桜井高等女学校を前身とする。学制改革により1948年昭和23年)4月に新制高等学校に転換し、同年9月に男女共学を開始した。

共学化に際して生徒交流を実施しなかったこともあり、女子生徒の割合が高く、男子生徒が在籍していない期間(1963年年度入学生を女子に限定、完全女子校化は1965年1973年)もあったが、1973年に男子生徒が再び入学することで、男女共学が復活した。2014年平成26年)に創立110周年を迎えた。

年表

奈良県立桜井高等女学校

  • 1904年(明治37年)4月11日 - 奈良県立桜井高等女学校(以下、高女)を開校。
  • 1922年(大正11年)9月 - 徽章制定
  • 1923年7月 - 洋服の着用始まる(生徒の自由に合わせたもの、制服ではない)
  • 1925年4月12日 - 第2回日本女子オリンピック野球大会で野球優勝。
  • 1927年(昭和2年) - 明治神宮大会で排球準優勝。
  • 1928年4月 - 洋服が正式に制服と定められる。(新入生には上級生が裁縫練習として調整したもの)
  • 1930年9月 - 全日本ジュニアガールズ選手権大会で籠球優勝。
  • 1939年3月31日 - 私立学校令に基づき専攻学会を改組し桜井高女藤櫻学園設立。(1953年の専攻科設置まで存続)
  • 1944年4月11日 - 被服廠工場となる。(大阪陸軍被服廠桜井支所)
  • 1947年 - 学制改革六・三制の実施)が行われ、昭和22年度より高女の生徒募集を停止。
    • 4月1日 - 新制の奈良県立桜井高等女学校併設中学校(以下、併設中)を併設し、高女1・2年修了者を転籍させ、併設中2・3年生として収容。
    • 併設中は経過措置としてあくまで暫定的に設置されたため、生徒募集は行われず、在校生は2・3年生のみであった。
    • 高女3・4年修了者はそのまま高女に在籍し、高女4・5年生に進級した(4年修了時点で卒業することもできた)。
    • 3月31日 - 奈良県立桜井高等女学校を閉校・廃止。

奈良県立桜井高等学校

  • 1948年(昭和23年)
    • 4月1日 - 奈良県立桜井高等学校新制・女子校)が発足し、併設中は奈良県立桜井高等学校併設中学校に改称。
      • 高女卒業者(5年修了者)を新制高校3年生、高女4年修了者を新制高校2年生、併設中卒業者(3年修了者)を新制高校1年生として収容。
      • 在校生は1946年に高女へ最後に入学した3年生のみとなる。
    • 9月1日 - 高校三原則に基づく公立高校再編により、学区制の奈良県立桜井高等学校(新制・男女共学)が発足。
  • 1949年3月31日 - 奈良県立桜井高等学校併設中学校を閉校・廃止。
  • 1950年6月1日 - 新制服着用を開始。
  • 1951年1月25日 - 校歌を制定。
  • 1953年
    • 4月1日 - 高等学校卒業生を対象に専攻科(修業年限1年)を設置。
    • 6月24日 - 奈良県指令総第146号を以て藤櫻学園を廃止。
  • 1956年4月1日 - 女子課程を設置。女子制服が現在の背広型に改められる。
  • 1958年11月7日 - 校旗を制定。
  • 1960年9月30日 - 家庭科教室が落成。
  • 1962年4月1日 - 通常制を「全日制課程」に、通常課程を「普通科」に、女子課程を「家庭科」に改称。
  • 1963年6月30日 - 理科教室が落成。
  • 1965年2月11日 - 普通教室(6教室)が落成。
  • 1968年8月20日 - 本館弟1期工事が竣工(教室6教室・特別教室3教室)。
  • 1969年3月10日 - 第2期工事が竣工(教室6教室・管理室)。
  • 1970年
    • 3月3日 - 第3期工事が竣工(教室6教室・図書館・特別教室2教室・管理室) 。
    • 10月10日 - 同窓会館が竣工。
  • 1971年3月25日 - 体育館が竣工。
  • 1972年2月29日 - 正門及び前庭整備工事が竣工。
  • 1973年1月5日 - 1973年度第1学年より男女共学復活。
  • 1974年
    • 1月8日 - 1974年度第1学年より家庭科募集停止
    • 3月30日 - プールの改修
  • 1975年6月10日 - 野球場バックネットが竣工。
  • 1976年3月31日 - 家庭科を閉科、廃止。
  • 1977年12月20日 - 格技場竣工。
  • 1981年
    • 3月31日 - 特別教室が竣工。
    • 8月31日 - 新体操場が竣工。
  • 1985年3月30日 - 奈良県教育委員会規則により専攻科を廃止。
  • 1995年(平成7年)
    • 3月24日 - クラブハウスが竣工。
    • 4月1日 - 普通科に書芸コースと英語コースを設置。
  • 1998年3月10日 - 防球ネットが竣工。
  • 2000年
  • 2004年10月31日 - 創立100周年記念式典を挙行。
  • 2011年
    • 6月12日 ‐ 全国高校総体奈良県予選 個人戦 第三位 久保貴洋 団体戦 第3位 メンバー(先鋒:大垣、次鋒:八瀬、中堅:松浦、副将:花谷、大将:久保)
    • 7月24日 - 第49回近畿高等学校剣道大会 団体戦ベスト16 メンバー(先鋒:大垣、次鋒:八瀬、中堅:松浦、副将:花谷、大将:久保)
    • 11月15日 - 本館耐震補強工事が竣工(33棟を除く)。
  • 2012年
  • 2013年
  • 2016年3月31日 - 教室ロッカーの回収。
  • 2020年(令和2年)
    • 6月9日 - 花壇整備工事が竣工。
    • 9月4日 - 食堂エアコン設置工事が竣工。
  • 2022年3月20日 - 防犯カメラ等設置工事が竣工。
  • 2023年11月 - 2024年度より普通科英語コースの生徒募集を停止[3]

基礎データ

所在地

アクセス

象徴

校章

校章は1948年に制定。高等女学校時代の徽章に使用されていた花弁を継承。本校教諭(当時)の由井貞夫氏が高女の徽章を出来るだけ生かしつつも男子学帽の帽章に合うようにと考案したもの。それぞれSH桜井ハイスクール : Sakurai High schoolを示す形に改めた。中央に「高」の文字を置いている。左右対称でない点に特色がある[2]

校歌

1950年に制定。作詞は前川佐美雄、作曲は平井康三郎による。歌詞は2番まであり、両番に校名の「桜井高校」が登場する。作詞者・前川の自筆の歌詞が応接室に飾られている[2]

賛歌

1984年に生徒募集の中から採用。「闘志の渦」「熱き血潮」など力強い歌詞であり、新入生歓迎会などで歌われる。

設置する課程、学科及び定員

  • 全日制課程
    • 普通科
      • 書芸コース - 105名(募集人員35名:特色選抜[4]
      • 英語コース - 40名(2024年度より生徒募集停止)
      • グローバルフロンティアコース - 1クラス(2025年度より2年次に選択可能)
      • 一般コース - 800名(募集人員280名:一般選抜;2023年度以前の募集人員は240名;2025年度より「一般コース」の名称が削除)
1年次は全コース共通の教育課程であるが、2年次より、書芸コース、グローバルフロンティアコース、理型・文型(文I)・文型(文II)の五類型の教育課程に分かれる。

学校行事

文化祭

文化祭は「桜華祭」と呼ばれ、毎年9月上旬の木曜日・金曜日の2日間に渡り開催される。

三輪山一周走歩大会

体力向上と精神力の強化等を目的に、1989年度より実施されている恒例行事で、コースは学校北側の初瀬川河川敷を発着点とした約10キロの三輪山を周回する道を走破する[5]

高校関係者と組織

高校関係者組織

  • 奈良県立桜井高等学校学校運営協議会 - 保護者、地域住民、校長、関係行政機関の職員の中から委嘱された委員による機関。学校運営及び当該運営への必要な支援に関して協議する。
  • 奈良県立桜井高等学校育友会 - 生徒保護者による保護者会組織で、会員は入会金及び年会費を納入する。
  • 奈良県高等学校PTA協議会 - 奈良県立教育研究所内に事務局を置くPTA協議会。奈良県立桜井高等学校育友会の会員をもって会員とし、会員は単位PTA分担金として会費を納入する。
  • 奈良県立桜井高等学校同窓会 - 卒業生による同窓会組織[6]。事務所を奈良県立桜井高等学校内に置く。

高校関係者一覧

著名な出身者

対外関係

高大連携

  • 書芸コース - 筑波大学、奈良教育大学、大阪教育大学、高野山大学

脚注

出典

  1. ^ a b c d e 奈良県立桜井高等学校. “奈良県立桜井高等学校 中期計画” (PDF). 奈良県立桜井條高等学校. 奈良県立桜井高等学校. p. 1. 2025年11月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年11月4日閲覧。
  2. ^ a b c d 奈良県立桜井高等学校. “校訓・校章・校歌・校旗”. 奈良県立桜井條高等学校. 奈良県立桜井高等学校. 2025年11月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年11月4日閲覧。
  3. ^ 高校の特色づくり推進課 (2023年4月20日). “令和6年度の県立高等学校適正化及び不登校生徒への対応について” (pdf). 奈良県. 2024年4月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月30日閲覧。
  4. ^ 奈良県立桜井高等学校. “教育内容と教育課程”. 奈良県立桜井條高等学校. 奈良県立桜井高等学校. 2025年11月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年11月4日閲覧。
  5. ^ 毎日新聞. “三輪山麓周辺 500人疾走 桜井高で校内マラソン大会”. 毎日新聞ニュースサイト. 毎日新聞社. 2025年11月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年11月4日閲覧。
  6. ^ 同窓会”. 2024年8月3日閲覧。

関連項目

外部リンク




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