大きさの分類
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主なばら積み貨物船の大きさ分類名前載貨重量トン範囲船の数交通量新造価格中古価格ハンディサイズ 10,000 - 35,000 34% 18% 2800万米ドル 2800万米ドル ハンディマックス 35,000 - 55,000 37% パナマックス 60,000 - 80,000 19% 20% 3500万米ドル 3400万米ドル ケープサイズ 80,000以上 10% 62% 5900万米ドル 6840万米ドル ばら積み貨物船は6つの大きさに分類される。小型、ハンディサイズ、ハンディマックス、パナマックス、ケープサイズと超大型である。超大型ばら積み貨物船と超大型鉱石輸送船はケープサイズに分類されるが、しばしば別な分類とみなされる。 地域輸送では他の分類もあり、例えばギニアのカムサ港 (Port Kamsar) で積み込みのできる最大の長さであることから、最大長229 メートルの船をカムサマックス (Kamsarmax) という。他に地域輸送で現れる単位としては、瀬戸内マックス (Setouchmax))、ダンケルクマックス (Dunkirkmax)、ニューカッスルマックス (Newcastlemax) などがある。 1万載貨重量トン以下の小型船の分類の中では、小型ばら積み貨物船が多くを占めている。小型ばら積み貨物船は500から2,500 トンの貨物を積み、1つの船倉を持ち、河川航行ができるように設計されている。しばしば橋の下を潜ることができるように設計され、3人から8人の少人数の乗務員で運航できる。 ハンディサイズとハンディマックスは一般目的で使われる。これらの2つの分類は、1万載貨重量トンを超えるばら積み貨物船の中で71 パーセントを占めており、その増加率も最も高い。これは部分的には、大型の船を建造する際により厳しい制約を課すようになった新しい規制が発効したことによる。ハンディマックスの船は典型的には全長150 - 200 メートルで、52,000 - 58,000 載貨重量トン、5つの船倉に4つのクレーンを備えている。 パナマックスの船は、パナマ運河の閘門の大きさに制約されており、全幅32.31 メートル、全長294.13 メートル、喫水12.04 メートルまでである。 ケープサイズの船はスエズ運河やパナマ運河を通航できないほど大きく、3大洋の間を行き来するためには喜望峰やホーン岬を回らなければならない。ケープサイズのばら積み貨物船は専門化しており、93 パーセントは鉄鉱石または鉱石を運んでいる。超大型鉱石輸送船や超大型ばら積み貨物船はケープサイズの一部で、20万載貨重量トン以上の船を指す。このサイズの船はほとんどが鉄鉱石輸送用に設計されている。
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大きさの分類
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石油タンカーの大きさの分類AFRAスケール 市場基準のスケール 分類載貨重量トン分類載貨重量トン新造価格中古価格一般目的タンカー(GP: General Purpose) 10,000 - 24,999 プロダクトタンカー 10,000 - 60,000 4300万ドル 4250万ドル 中規模タンカー(MR: Medium Range) 25,000 - 44,999 パナマックス 60,000 - 80,000 大規模1 (LR1: Large Range 1) 45,000 - 79,999 アフラマックス 80,000 - 120,000 5800万ドル 6070万ドル 大規模2 (LR2: Large Range 2) 80,000 - 159,999 スエズマックス 120,000 - 200,000 VLCC (Very Large Crude Carrier) 160,000 - 319,999 VLCC 200,000 - 320,000 1億2000万ドル 1億1600万ドル ULCC (Ultra Large Crude Carrier) 320,000 - 549,999 ULCC 320,000 - 550,000 1954年、シェル石油はaverage freight rate assessment (AFRA) というタンカーの大きさを分類する仕組みを開発した。これを独立した基準にするため、シェルはロンドン・タンカー・ブローカーズ・パネル (LTBP: London Tanker Brokers' Panel) の意見を求めた。当初、彼らはタンカーを載貨重量トン25,000 トン以下の一般目的 (GP: General Purpose)、25,000 トンから45,000 トンの中規模(MR: Medium Range)、45,000 トンより大きなその当時としては巨大な船を大規模(LR: Large Range) に分類していた。1970年代を通じて船は大きくなり、これにより再分類が行われた。 税務当局が、内部の徴税資料が正しいことを示す証拠を必要としていたため、この仕組みは税務目的で開発された。ニューヨーク・マーカンタイル取引所が1983年に原油の先物取引を開始する前は、契約ごとに異なりうる石油の正確な価格を確定することは難しかった。この仕組みを最初に使用した、シェルとブリティッシュ・ペトロリアムは1983年にAFRAシステムを廃止し、後に他のアメリカの石油会社も続いた。しかしながら、このシステムはこんにちでもまだ使われている。これ以外に柔軟な市場基準のスケールがあり、これは典型的な輸送経路と50万バレル単位のロットを用いている。 商用の石油タンカーは、原油から精製された石油製品まで、幅広い液体炭化水素を輸送している。これらの大きさは載貨重量トン (deadweight metric tons) の単位で測定される。なかでも原油タンカーは大きく、パナマックスサイズの55,000 トンほどの船から44万トンを超えるULCCまである。 「スーパータンカー」という言葉は、最大規模のタンカーを示すために用いられる非公式な用語である。こんにち、この言葉は25万トンを超えるVLCC、ULCCに対して用いられる。これらの船は200万バレルの石油を輸送できる。比較として、2005年のスペインとイギリスの合計石油消費量は1日およぼ340万バレル(54万立方メートル)であった。 その巨大さのため、スーパータンカーは満載状態では入港できないことがしばしばある。こうした船は積み荷を沖合いプラットフォームなどで積み込める。一方航海を終えると、こうした船はしばしば積み荷を沖合いの指定された積み替えポイントでより小さなタンカーへ移し替える。スーパータンカーの航海は一般的に長く、長い期間、最大で1回に70日ほど海に留まる必要がある。 1万トン以下から8万トンのパナマックス船までの、より小さなタンカーは一般的に精製された石油製品を輸送し、プロダクトタンカーとして知られている。1万トン以下のもっとも小型のクラスのタンカーは、通常沿岸部や内陸の水路で用いられている。かつてはアフラマックスやスエズマックスなどの小型の船もスーパータンカーと呼ばれていたが、今ではもうスーパータンカーとはみなされていない。
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