どうい‐げんそ〔ドウヰ‐〕【同位元素】
読み方:どういげんそ
⇒同位体
アイソトープ
英訳・(英)同義/類義語:isotope
原子番号が同じ(つまり、同一元素の原子、または陽子の数が同じ)原子でも、中性子数の違いにより質量が異なるもの。13Cのような安定同位体と、14Cのように不安定で放射線を出して崩壊する放射性同位体がある。
実験方法装置単位など: | やく培養 ろ紙放射能測定 ろ紙電気泳動 アイソトープ アガロースゲル電気泳動 アボガドロ数 アミノ基の電離度 |
同位体
(同位元素 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/15 02:32 UTC 版)
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同位体(どういたい、英: isotope;アイソトープ)とは、同一原子番号を持つ[1]ものの中性子数(質量数 A - 原子番号 Z)が異なる核種の関係をいう。この場合、同位元素とも呼ばれる。歴史的な事情により核種の概念そのものとして用いられる場合も多い。
同位体は、放射能を持つ放射性同位体 (radioisotope) とそうではない安定同位体 (stable isotope) の2種類に分類される[2]。
概要
同位体の表記は、核種の表記と同様に、元素名に続けて質量数を示すか、元素記号の左肩に質量を付記し、例えば炭素14あるいは 14C のように表される。ただし現在は水素の同位体に限り、固有の記号で表される核種もある。重水素 (2H Deuterium) は D または d、三重水素 (3H Tritium) は Tである。例として重水の化学式は D2O と表す。かつてはラドンの同位体に関して、ラドン220 (220Rn) はトロン Tn 、ラドン219 (219Rn) はアクチノン An という固有の名称および記号が与えられており、現在でも温泉科学など特定の分野で慣用的に用いることがある。
同一元素の同位体においては、電子状態が同じであるため化学的性質は同等である。しかし質量数は異なるため、結合、あるいは解離反応の速度などに微小な差が現れる(速度論的同位体効果参照)。特に質量が2倍差、3倍差となる水素の同位体では、軽水と重水のように顕著な物性の違いとなる。また、核スピンの値や、中性子吸収断面積など、原子核の性質は同位体核種ごとに異なる。
同位体を製造する方法としては、核合成により直接合成する方法と、同位体分離と言われる同位体を天然中の物質から分離する方法とがある。kg単位以上の同位体を製造する場合は同位体分離で行われる。
同位体分離は、同位体の蒸気圧などの微小な物性差や質量差を利用して行われる。同位体分離には、蒸留分離、拡散分離、遠心分離、レーザー分離といった方法がある。水素は最も大きく速度論的同位体効果が現れる為に重水素を濃縮する場合は、水の電気分解の速度差が利用されている。安定同位体においては、ホウ素10[3]、酸素18[4][5]が日本国内で製造されている。また、ウランを核燃料として使うにあたり、核分裂しやすいウラン235の濃度を高めるウラン濃縮が行われるが、これも同位体分離である。
同位体比
自然界における同位体の存在比を同位体比(天然存在比)という。太陽系内の物質の同位体比は、放射性物質の影響および同位体効果を除くと、極めて一様である。これは太陽系誕生時に、物質が高温で熱せられ拡散したことにより、それ以前に各物質が保有していた固有の同位体比が平均化されたためと考えられている。
原子量が整数からかけ離れている元素は複数の同位体(核種)からなり、その比率もまばらであることが多い。例えば塩素の原子量は約35.5であるが、これは塩素の同位体である塩素35と塩素37の存在比がおよそ3:1なためである[6]。これを一般化するとn個の同位体Iiからなる元素の原子量Awは
「同位元素」の例文・使い方・用例・文例
- 化学反応を通した放射性同位元素または異常な大量の同位元素の追跡により(要素または原子を)区別する
- 同位元素の、同位元素に関する、または、同位元素を持つ
- 代謝や他の生物学的過程を研究するために体内に入れられる放射性同位元素
- 放射性同位元素の崩壊時に放射される高速度の電子または陽電子
- ハンガリーの化学者で、放射性同位元素を研究し、元素ハフニウムの発見者の1人(1885年−1966年)
- 英国の化学者で、放射性崩壊に対する仕事が同位元素の発見につながった(1877年−1956年)
- 37,000,000,000/秒の壊変率で破壊する放射性の同位元素の量と等しい放射能の単位
- 同位元素の数が提示する合計への要素の特定の同位元素の原子数の比率
- 水素の放射性同位元素
- 元素の放射性同位元素
- 化学反応のメカニズムを突き止めるために化合物で用いられる放射性同位元素
- 質量数60のコバルトの放射性同位元素
- 8日の半減期を有するヨウ素の重い放射性同位元素
- 60日間の半減期がある沃素の軽い放射性同位元素
- 核分裂性の高いプルトニウムの同位元素で、核兵器の中に、また原子炉燃料として用いられる
- 安定した同位元素を持たないまれな土群の柔らかい銀質の鉄分要素
- ストロンチウム(質量数90)の放射性同位元素で、核爆発の放射性降下物の中に含まれる
- 質量数228のトリウムの放射性同位元素
- クミンとタイムの揮発性油で起こっていて、合成樹脂の製造において使われる無色の芳香族の液体炭化水素の3つの同位元素の総称
- コバルト60という,コバルトの放射性同位元素
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