朝鮮語の南北差とは? わかりやすく解説

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朝鮮語の南北差

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/15 14:13 UTC 版)

朝鮮語の南北差(ちょうせんごのなんぼくさ)では、大韓民国(以下「韓国」又は「南」という。)と朝鮮民主主義人民共和国(以下「北朝鮮」又は「北」という。)における朝鮮語言語的差異を扱う。なお、適宜延辺(以下「中国」又は「中」という。)の朝鮮語についても扱う。


  1. ^ 南北ともに実際には規範と異なる綴り・発音等(南で言えば-고-구など)が用いられることがあり、また非規範的なものが規範的なものよりも優勢であることもあるが、ここでは原則として規範的な綴り・発音を扱うこととする。
  2. ^ 但し、その後数次の改正を経て多少内容に変化が生じている。
  3. ^ 読売新聞 2018.
  4. ^ 朝日新聞 2018.
  5. ^ 厳密には、同綴字法以前に「朝鮮語新綴字法」が制定されているが、こちらは部分的にしか用いられなかった。
  6. ^ 「朝鮮語綴字法統一案」の改定との位置付け。
  7. ^ 例えば、ゴシック体におけるㅈ/ㅊやㅢ,ㅘ等のデザイン差が挙げられる。
  8. ^ 標準発音法」第16項
  9. ^ 北では、言語規範自体に字母の名称の発音は定められておらず、『朝鮮語大辞典』に個別に発音が表示されている。
  10. ^ 朝鮮語標準発音法」(2016年版)第6項附則参照
  11. ^ 南でも草案の段階においては同様の方法が検討されていた(正書法案等)。
  12. ^ なお,//,//などは、平壌では口蓋音化しない[ʦi][si]という音でも発音されることがあるとされるが、2014『文化語発音辞典』では,「[]は歯茎摩擦音である。国際音声記号では,[ʦ],[ʣ]と表記する。単語の初声[]は[ʦ]と表記し,母音と母音の間,母音と有声子音の間にある[]は,[ʣ]と表記する。母音[]及び短母音[]の前にくる[]は[ʨ, ʥ]と表記し,母音[]の前にくる[]は[ʧ, ʤ]と表記する。」としており、標準的な発音(文化語発音法)としては、南と同様に発音すべきものとされる。
  13. ^ なお、1987年版ではこのような規定がなく、全ての場合に文字通りに//発音することとされていた。また,朝鮮語大辞典(2017, 社会科学出版社)でも,//,//の後の//は//,//のいずれでも発音されるとしつつ,発音表記は//によっている。
  14. ^ 朝鮮語規範集2010年版第8章第24項[13]
  15. ^ なお、「文化語発音の常識」では「国語において子音「」は、過去単語の初頭において発音し得ない語音と認められてきた。(中略)今日に至って単語の初頭に来る「」や「」は、そのまま発音されている。結局「頭音法則」は、過去の歴史的な語音法則となり、現行の語音法則ではこれ以上存在しないこととなった。」と説明されている。
  16. ^ なお、語尾-ㄹ게(…するからね)は以前は南で-ㄹ께とつづられたが、1988年の「ハングル綴字法(한글 맞춤법)」によって北と同じく「-ㄹ게」とつづられることになった。
  17. ^ ただし、これらは多少不安定で、頭音法則の適用されない関連語がある場合において、当該関連語との類推が働いた結果、頭音法則の適用されない形に帰結したものもある。例えば、北では、従前固有語化した「남색」が標準とされていたが、漢字語「람홍색(藍紅色)」との類推が働いた結果、漢字語としての「람색(藍色)」が標準となった。
  18. ^ そのため『朝鮮語大辞典』などの北の辞典では,通常の漢字語には漢字を併記する一方,これらの語彙には,漢字を併記しない。
  19. ^ 例:양돈사(一両にいくらかを加えた金額)など。
  20. ^ 例:한냥(一両)
  21. ^ 従来この表記法は、戸籍法上非正式なものであったが、大田地裁2006.6.12.付2006브15決定及びこれによる大法院例規第520号の改正に従い、当事者の申請により正式表記として用いることができることとなった。
  22. ^ 漢字語の後に結合する場合は「」「」のまま。
  23. ^ 実際には、기상영상특징のように、政府機関含め에너지량と記載する例がある。
  24. ^ 우리 나라에서 풍력에네르기자원의 리용전망参照
  25. ^ 페쇄[페:쇄] pʰe:swɛ 막거나 닫는것. (閉鎖)|| ~장치(리승길 2014)
  26. ^ 휴계-실[휴게실] hjugeɕil 쉴수 있게 마련된 방. (休憩室)|| 극장~(리승길 2014)。
  27. ^ なお,2010年改訂版文化語発音法では,1987年改訂版第24項までの「一部定着した単語の場合には,その「」を[ㄹ]と発音する」旨の記述が削除されているが,同項の削除後も引き続き「ㄹㄹ」が標準発音とされている(리승길 2014)。またこのことは,チェホチョル「北朝鮮「朝鮮語規範集」の2010年改訂とその意味」でも,「3.2.4.8. パッチム「ㄴ」の発音に関する第24項の例外条文を削除したが,これは,このような場合の発音を単語の個別的な事案として処理するとの意思であると判断される。」として指摘されているところである。なお,同様に例外規定が削除されながらも例外適用の継続されているものとして,一部語彙(ex. 샛별・明星)におけるㅅの表記がある。
  28. ^ しかしながら実際の表記においては、原則どおりに「間の」を表記しない傾向があるという(「표기실천에서는 형태부사이에 《ㅅ》을 끼워넣지 않고 형태를 밝혀적는 경향이 적지 않게 나타나고있다.」(『文化語発音常識』96頁))。
  29. ^ なお、発音の面においては、大部分の単語において南北とも同じように濃音化がおこるが、北では一部単語を表記通り発音する(조선말대사전(1992, ピョンヤン社会科学出版社) ほか現地報道など)。
  30. ^ 박재호 2016.
  31. ^ かつての北の正書法は南の正書法に比して非常に細かいものであった。
  32. ^ a b 「한글 맞춤법」제2항
  33. ^ 《띄여쓰기규정》제2항1)
  34. ^ 《조선말띄여쓰기》제6항
  35. ^ 《조선말띄여쓰기》제19항
  36. ^ 「한글 맞춤법」제47항
  37. ^ a b 《띄여쓰기규정》제2항2)
  38. ^ 《조선말띄여쓰기》제26항
  39. ^ 《조선말띄여쓰기》제26항붙임
  40. ^ 韓国と異なり、分かち書きは、許容されない。
  41. ^ 《〈띄여쓰기규정〉해설》제2항2)(2)⑤
  42. ^ 《조선말띄여쓰기》제30항
  43. ^ 《조선말띄여쓰기》총칙
  44. ^ 《조선말띄여쓰기》제20항
  45. ^ 《조선말띄여쓰기》제32항
  46. ^ 朝鮮半島では、二文字姓は極めて稀である。
  47. ^ a b 「한글 맞춤법」제48항
  48. ^ a b c 《띄여쓰기규정》제3항
  49. ^ 《〈띄여쓰기규정〉해설》제3항1)
  50. ^ 《〈띄여쓰기규정〉해설》제3항3)②
  51. ^ 《조선말띄여쓰기》제2항
  52. ^ 《조선말띄여쓰기》제3항
  53. ^ なお、官職名の場合には、「남궁억 주임」のように分かち書きをする(《조선말띄여쓰기》제4항)。
  54. ^ 마디를 이루면서 잇달리는
  55. ^ 《조선말띄여쓰기》제7항
  56. ^ 《띄여쓰기규정》제6항2)
  57. ^ 《조선말띄여쓰기》제18항
  58. ^ 토없이 결합된 단위가 너무 길어 읽고 리해하기 힘들 때
  59. ^ 《조선말띄여쓰기》제17항
  60. ^ 《조선말띄여쓰기》제17항붙임
  61. ^ 同務」は当て字
  62. ^ 英朝辞典では「햄버거」とも(電子辞書『노을사전』該当項目参照)。
  63. ^ 「既に定着した外来語は、慣用を尊重するが、その範囲及び用例は、別に定める。」


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