二重パッチム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 15:47 UTC 版)
2つの異なる子音字母を組み合わせてパッチムに用いたもの、具体的には、ㄳ、ㄵ、ㄶ、ㄺ、ㄻ、ㄼ、ㄽ、ㄾ、ㄿ、ㅀ、ㅄの11個を二重パッチムと呼ぶ。 後に母音が続く場合,パッチムは,原則としてそのまま発音される(例: "젊은"→/절믄/,"앉아"→/안자/)が,例外的にㄶ・ㅀは,ㅎが無音化される(例: "않아"→/아나/,"잃은"→/이른/)。 後に子音の続く場合及び語末の場合,南北の標準発音によれば,ㄳ、ㄵ、ㄶ、ㄽ、ㄾ、ㅀ、ㅄについては左側の子音、ㄻ、ㄿ、ㄺについては右側の子音を発音する。ㄼは南北で標準発音が異なり,南(韓国)では,左側のㄹを発音することを原則(例: "넓다"→널따, "여덟"→/여덜/)とし、形容詞「넓다」の語幹が複合語を形成する場合や動詞「밟다」の活用形では右側のㅂを発音する(例: "넓죽하다"→넙쭈카다, "밟다"→/밥ː따/)。これに対し,北(朝鮮)では,右側のㅂを発音することを原則とし(例: "넓다"→넙따, "밟다"→/밥따/),形容詞の後にㄱが来る場合や名詞「여덟」では左側のㄹを発音する(例: "넓고"→널꼬, "여덟"→/여덜/)。 これらを整理すると次の通りとなる。 後に子音が続くとき及び語末ㄷ音 (ㄷ、ㅅ、ㅈ、ㅌ、ㅎ) がある場合は、それを発音しない。ㄳ→ㄱ,ㄵ・ㄶ→ㄴ,ㄽ・ㄾ・ㅀ→ㄹ,ㅄ→ㅂ。 ㄷ音がなくㄹ音がある場合は、それを発音しない。ㄻ→ㅁ,ㄿ→ㅂ,ㄺ→ㄱ,(ㄼ→ㅂ)。 ただし、ㄼはㄹと発音する語とㅂと発音する語がある。詳細は先述の通りである。 また,ㄺの後にㄱ が続く場合は、ㄹをパッチムとして発音し 次のㄱが濃音化する。ㄺ+ㄱ→ㄹ+ㄲ。 後に母音が続くとき原則として二重パッチムの左側の子音をパッチムとして発音し、右側の子音は初声化する。(例:젊은→절믄) 但し,中間に形態部の境界があるときは,語末と同様に発音されるいわゆる絶音現象が起こる。(例:넋없다[넉업따→너겁따]) 前に二重パッチムが来るときパッチム ㄶ、ㅀの後に子音が続く場合は次の子音が激音化する。(例:잃다→일타) それ以外の二重パッチムの後に子音が続く場合は次の子音が濃音化する。(例:앉다→안따, 핥다→할따)
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二重パッチム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 20:10 UTC 版)
正書法上、「ㄺ, ㄼ, ㄾ, ㅀ」等の二重パッチムで終わる語根に子音で始まる接尾辞が合わさる場合の表記については、ほぼ同様の定めがなされている。しかしながら、次のような語において表記に違いがある。 南北日本語넋두리 넉두리 愚痴 널따랗다 넓다랗다 広々としている 널찍하다 널직하다 얄따랗다 얇다랗다 薄っぺらい 짤따랗다 짧다랗다 細々としている
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