パッチムの表記及び発音に関する歴史的な事項
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 16:40 UTC 版)
「パッチム」の記事における「パッチムの表記及び発音に関する歴史的な事項」の解説
現代ではパッチムの発音は7種類であるが、初声化などを考慮して表記するため、パッチムの表記には激音や濃音、二重パッチムなども含めて27種類を用いる。これは訓民正音の「終声復用初声」に当たる。訓民正音制定当時(中期朝鮮語)は現代語の7種類の他にㅅがパッチムとして独自の音価を有しており、パッチムの発音は8種類だったが、訓民正音制定から朝鮮語綴字法統一案(1933年)に至るまでは、その8種類以外のㅈやㅿ、激音などがパッチムに用いられるのは竜飛御天歌や月印千江之曲など一部の資料に限られ、パッチムの発音に合わせてㄱ・ㄴ・ㄷ・ㄹ・ㅁ・ㅂ・ㅅ・ㆁ(後にㅇと書かれるようになる)の8種類のみが用いられることが多かった。これは訓民正音の「八終声可足用」に当たり、訓蒙字会が「初声終声通用」としているのもこの8種類のみで、残りの子音字母は「初声独用」という扱いだった。近世朝鮮語でパッチムのㄷ・ㅅが同じ発音になり、これらのパッチムの表記がㅅに統一されㄷが使用されなくなる傾向が見られるようになったことから、1912年の普通学校用諺文綴字法ではパッチムとして認められた字母はㄱ・ㄴ・ㄹ・ㅁ・ㅂ・ㅅ・ㅇの7種で、そこにㄷは入れられていなかった。
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