人柱力として
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 01:21 UTC 版)
かねて体内に封印された九尾の妖狐を、秘密組織・暁から狙われており、暁側からは、尾獣を封印されている存在である人柱力の一人として、九尾とも呼ばれる。自来也との修行中に、九尾の力を自分の意思である程度開放できるようになった。 人柱力の力を使用する事により人智を凌駕した戦闘力が発動可能になる。基本的には格闘時のパワーとスピードが飛躍的に向上し、体の蘇生・回復機能が異常なほど高まる。尾獣の尾を体現した「チャクラの衣」を身に纏う事で更なる戦闘力を得ることができ、尾の数が3本以下の自我が保てる状態でさえ、九尾の腕を体現した紅いチャクラの腕を伸ばして遠距離攻撃が可能になる。その動きはまるでチャクラそのものが意思を持つかのように人柱力の動きとは別に行動し、うちは一族の写輪眼でも捉えることが困難である。咆哮と共に多量のチャクラを周囲に展開・発射をし、これにより敵の忍術を相殺することもできる。尾獣のチャクラで己を覆い防御する用途もある。 だが、尾の数が4本を超えると状況は一変する。周囲の地形を破壊する程のチャクラを放出しながら人柱力の皮膚が剥がれていき、流出した血液が黒く変色・球体を生成、人柱力はその中で変容する。変容後は体全体が高熱の禍々しいチャクラが常に覆い隠す。このチャクラは通常の忍なら纏っているだけでも危険になるほど高圧であり、大蛇丸の草薙の剣の一振りですら貫くことができない。後頭部からは耳のような突起が伸び顔全体も一変、顎が大きく開く構造になっている。手足が伸び尾が生え、小さな九尾に酷似した形になり、体の輪郭はもはや人間の姿は微塵も感じられない外見となる。3本目以下の状態同様手を伸ばす事が可能であるが、一撃一撃の破壊力は比べ物にならない。腕を振り下ろしただけで強烈な衝撃波が発生、敵をなぎ払う。戦闘スタイルも異なり、以前の機敏な動きから一変、同じ箇所からあまり動かない鈍重なものとなる。より一層人間離れした戦いを展開するため、大蛇丸との戦闘の際にはカブトから「忍同士の戦いではなく、まるで化け物同士の戦い」と形容されるほどである。伸ばした腕から更に別の腕を伸ばすことが可能であるが、己の体から分身の様なものを刹那の間に生成、敵の迎撃などの戦闘のサポートもさせることができる。この形態からは尾獣固有の攻撃術「尾獣玉」が使用できる。 尾の数が5本目の際は不明だが、6本目になると増幅したチャクラが新たに妖狐の骨格を形成し、人柱力の体と繋がる。この状態では再び高機動力を駆使した戦闘スタイルに戻るが、スピードとパワーは3本目以下の時とは比べ物にならない。「尾獣玉」も力をため込む時間が短縮されただけでなく、威力も増大している。また九尾のチャクラの圧力も増し、ペイン戦の時は6本の尾を地面に突き立てて体を固定することで迫り来る圧力に耐えるということもした。 基本的にはナルトの怒りが引き金となることで、体内の九尾のチャクラが漏れ出し、それが一定量になるとチャクラが九尾の姿と尾を象る。ただし、尾の数が増えていくにつれナルトの自我は保たれにくくなっていき、4本目になると全身がチャクラに包まれ、禍々しい妖狐の姿に変化、九尾の本能である破壊衝動に駆られ、目に映るもの全てを破壊しようとする。4本目の尾が出て変身した時の戦闘能力は計り知れず、止めようとした自来也に後に「死にかけた」と言わしめる程の重傷を負わせ、大蛇丸とさえも互角以上に渡り合う程である。また、一見妖狐のチャクラに守られているように見て取れるが、実際にはダメージを受けていて、尾が複数出ると比例してチャクラ量も増大し、それに伴って身体能力が上昇するが、あまり尾が出すぎるとナルト本人の許容量を超えてしまうため、活動しているだけで体に大きな負担がかかる。そればかりか仲間を簡単に傷つけてしまう怖れがあるため、大蛇丸との戦い以降は九尾を抑え込むようになり、性質変化の修行の際にはヤマトの木遁忍術で九尾を制御してもらっていた。 ペインによる木ノ葉襲撃の際には、自分を庇おうとしたヒナタが天道ペインに倒された怒りで、6本目の尾を出し、さらには7、8本目の尾を出すまでに至る。ヤマトによると9本目も出かかっていた。錯乱したナルト自身が精神世界にある「封印の札」を剥がしかけるも、ミナトの封印時の細工のおかげで正気を取り戻し、封印式を再度組まれ元に戻った。 なお、劇場版『疾風伝 絆』では4本目の尾を出してしまったが、その際は自来也がサクラを介して渡していた九尾抑制の術式入りのお守りの効力によりすぐ正気に戻った。
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