主要な海域とは? わかりやすく解説

主要な海域

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/17 14:51 UTC 版)

地域特別気象中枢」の記事における「主要な海域」の解説

慣例上、熱帯低気圧発生する領域は、以下の7つ区分される北大西洋 太平洋東部 太平洋西部 南西太平洋 南東インド洋 南西インド洋 北インド洋 全海域の中で最も熱帯低気圧活動活発なのは太平洋西部で、最も活発でないのは北インド洋である。世界中で年間平均86個のトロピカル・ストーム級(最大風速17.2m/s以上)の熱帯低気圧発生し、うち47個はハリケーン/タイフーン級(最大風速32.7m/s以上)に成長し、さらにそのうち20個はインテンス・トロピカル・サイクロン級(最大風速46.3m/s以上で最小のものでもハリケーンカテゴリー3相当する)にまで発達する北西太平洋: この海域における熱帯低気圧活動は、日本台湾中華人民共和国香港、マカオ大韓民国などの東アジア中心にフィリピンベトナムインドネシアなどの東南アジア諸国および多くオセアニア島嶼国影響を及ぼす世界中で発生する熱帯低気圧3分の1がこの海域活動していることから、熱帯低気圧活動世界で最も盛んな海域と言える中国沿岸部世界で最も熱帯低気圧台風の上陸数の多い地域である。フィリピンには年間平均で6個から7個の台風上陸する北東太平洋: この海域北西太平洋次いで熱帯低気圧活動活発な海域であり、年間発生数は全海域で最も多い。この海域発生するハリケーンメキシコ西部へ影響することが多く次いで米国本土(特にカリフォルニア州)、中央アメリカ北部にも影響を及ぼす近代的なデータベースにはカリフォルニア州上陸したハリケーン記録はないが、1858年サンディエゴで75mph(33.5m/s)を超える風速(ほぼ熱帯低気圧ハリケーン分類される最低限風速)を記録したとする伝承がある。しかし、この時本当にカリフォルニア州ハリケーン上陸したのかは明らかにされていない1939年のロングピーチ・トロピカル・ストーム、1976年のハリケーン・カスリーン、1997年のハリケーン・ノラはいずれもゲールフォース・ウィンド(強風級の風)をカリフォルニアもたらした北大西洋: この海域には大西洋北部カリブ海メキシコ湾含まれる。これらの海域における熱帯低気圧発生数は、年間通して1個の年もあれば20以上になる年もあるなど、毎年大きく変動する過去統計によると、平均的に年間10程度である。アメリカ合衆国東海岸メキシコ中央アメリカカリブ海の島々バミューダは、この海域発生する熱帯低気圧ハリケーン)からしばしば影響を受ける。ベネズエラカナダ南東部マカロネシア島々時折影響を受ける。 カーボベルデ諸島付近アフリカ西岸沖で発生する熱帯低気圧は、大西洋の他の海域発生する熱帯低気圧よりも勢力が強いことが多くカーボベルデ型ハリケーン呼ばれる時に2006年9月スペインブリテン諸島強風もたらしたハリケーン・ゴードンの例のように、ハリケーンから衰退した温帯低気圧ヨーロッパまで到達することもある。 2005年9月には、ハリケーン・ヴィンスがトロピカル・デプレッションとなってスペイン南西部沿岸上陸し熱帯低気圧としてイベリア半島衝撃与えた唯一のとなった北インド洋: この海域ベンガル湾アラビア海2つ海域細区分される。(ただし、ベンガル湾のほうが支配的であり、サイクロン活動5 - 6倍ほど活発である。)この海域季節にはピーク期が二度あり、片方モンスーンの始まる前の4月5月で、もう一方モンスーン後の10月11月である。約20万人死亡したとされる1970年のボーラ・サイクロン見られるような、最も猛烈な熱帯低気圧はこの海域発生している。この海域サイクロン影響を受ける国はインド、バングラデシュスリランカタイミャンマーパキスタンである。また稀にではあるが、アラビア半島影響与えることもある。 南西太平洋: この海域における熱帯低気圧活動オーストラリア中心にオセアニア諸国大きな影響与える。ただし、トロピカル・ストーム勢力保ったままオーストラリアブリスベン付近ニュージーランドに到達することは滅多になく、温帯低気圧へと衰退していく最中温帯低気圧切り替わった後に接近上陸することがほとんどである。 南東インド洋: この海域における熱帯低気圧活動オーストラリアインドネシア影響与える。オーストラリア気象局によると、オーストラリアへ到来するサイクロン西オーストラリア州エクスマスブルームの間から上陸する傾向が強い。 南西インド洋: 半世紀近くかけて蓄積され歴史的な観測データがあるにもかかわらず1999年レユニオン島創設されたばかりフランス気象局レユニオン熱帯低気圧センター (La Réunion Tropical Cyclone Centre) における熱帯低気圧観測研究成果優先的に利用される以来フランス気象局レユニオン支部研究目的職員増員している。この海域発生するサイクロンは、マダガスカルモザンビークモーリシャスレユニオンコモロタンザニアケニア等の周辺諸国危害を及ぼす恐れがある

※この「主要な海域」の解説は、「地域特別気象中枢」の解説の一部です。
「主要な海域」を含む「地域特別気象中枢」の記事については、「地域特別気象中枢」の概要を参照ください。

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