主な産出地
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産出地はあまり多くない。主には、北欧地域の国々や、カナダ、東欧など、北半球北部の国々が多い。
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主な産出地
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菱マンガン鉱は銀鉱山や銅鉱山で副産物として産出するため、世界中でみられ、南米のインカ帝国時代(13世紀以降)の銀鉱山跡から大量に見つかっている。産地は中南米に広く分布しており、特にアルゼンチン、ペルー、メキシコが主要産地である。 なお、宝飾物としてのロードクロサイトは1813年にルーマニアで「発見」とされている。当時のルーマニアはハンガリー領で、ハンガリーのほかマケドニア、ドイツなどもロードクロサイトの産地として人気がある。 宝飾物・半貴石として人気に火がついたのは第二次世界大戦後のアメリカとされており、1940年代に中南米産の「インカローズ」が収集家の間で高値で取引されるようになった。アメリカではコロラド州のスイートホーム鉱山が特に有名で、そのほかカナダも代表的な産出地の一つである。このほか南アフリカには大きなマンガン鉱山があり、有力な産地の一つである。 日本でも古くから銀山・銅山が各地にあるが、不純物の多い「かつぶし鉱」ではなく、宝飾物として価値のあるものとしては青森県の尾太鉱山、北海道の稲倉石鉱山、秋田県の尾去沢鉱山などが知られている。 スイートホーム鉱山 Clip 北米最大のロードクロサイト結晶「アルマ・キング」 アメリカのコロラド州アルマ (Alma) にあるスイートホーム鉱山 (Sweet Home Mine) は、宝石としてのロードクロサイトの産地として世界を代表する鉱山である。この鉱山では、閃亜鉛鉱、マンガン重石、石英などと共に産出する。スイートホーム鉱山のロードクロサイトは色が濃く鮮やかなのが特徴で、鉄、マグネシウム、カルシウムなどの不純物の含有量が少ないことから深紅色をしており、「アルマ・ローズ」とも呼ばれる。 アルマ・ローズのなかでも、「アルマ・キング (Alma King)」と命名された結晶は、14センチメートル×16.5センチメートルの大きなサイズを誇り、北米最大のロードクロサイト結晶としてデンバー自然科学博物館 (Denver Museum of Nature and Science) に収蔵されている。 コロラド州では、2002年にロードクロサイトを「コロラド州の石 (Colorado State Mineral)」と定めた。 中南米のインカ・ローズ Clip アルゼンチンのインカ・ローズ 中南米はロードクロサイトの主要産地である。なかでもアルゼンチンのサンルイス州はロードクロサイトの採掘が行われたものとしては世界最古とされる鉱山がある。13世紀頃からインカ帝国によって営まれていた銀・銅の鉱山で、層状のロードクロサイトが得られる。これをカボション・カットにして研磨するとバラ状の縞模様が現れることから、「インカの薔薇」「ロジンカ (Rosinca)」や「インカローズ (Inca Rose)」と呼ばれる。 インカ帝国が滅んだ後、この鉱山は忘れ去られていたが、1920-1930年代に「再発見」された。インカローズは縞模様があるほど美しく貴重とされる。おなじアンデス山脈のカタマルカ州では鍾乳石状の「インカの薔薇」が有名である。特にカピリタス (Capillitas) 鉱山産のものが知られている。 このほか、ペルー・アンカシュ県のハーラポン (Huallapon) 鉱山では、20センチメートル角クラスの結晶を産する。また、メキシコもロードクロサイトの代表的な産地である。メキシコ産のなかではピンク色の小さな結晶が塊になっているものが典型である。 中南米産の菱マンガン鉱 カピリタス鉱山の鍾乳石状のもの ハーラポン鉱山産の結晶 ハーラポン鉱山の結晶 アルゼンチン・パタゴニア産の鉱石(ドイツの博物館の収蔵品) メキシコ・サカテカス州産の鉱石 メキシコ・チワワ州産の鉱石 ルーマニア・ハンガリー Clip ルーマニアのカヴニク(en:Cavnic)鉱山産のピンク色の鉱石 ルーマニアは「ロードクロサイト」の名が付けられた地である。1813年のルーマニアでこの鉱石が「発見」され、バラ色であることから「バラ色」を意味するギリシア語 “ῥοδόχρως” から、「ロードクロサイト (Rhodochrosite)」と命名された。 このほか、ハンガリー、マケドニアなどもロードクロサイトの代表産地である。 南アフリカ Clip 南アフリカ・クルマン産の結晶 南アフリカの北ケープ州にはカラハリ・マンガン地帯 (Kalahari manganese field) と呼ばれるマンガンの大鉱床がある。この一帯にあるホタツェル (Hotazel) 鉱山の菱マンガン鉱は炭酸成分や不純物が少なく、透明で大きな犬牙状の結晶が出ることでよく知られている。ホタツェルに近いクルマン (Kuruman) も同じような鉱石を産する。 尾太鉱山 Clip 尾太鉱山産のぶどう状鉱石 青森県の白神山地中にある尾太鉱山では、ぶどう状(腎臓状とも)の鉱石を産することで知られている。尾太鉱山は近世に銀や銅の採掘が行われ、昭和期には鉛や亜鉛の採掘で栄えた金属鉱山である。尾太鉱山は1979年(昭和54年)に閉山したが、良質なロードクロサイトの産地として知られており、操業時代の産出品がいまも取引されている。 稲倉石鉱山 北海道の余市町にあった稲倉石鉱山は近代日本で最大のマンガン鉱山だった。ここでもぶどう状鉱石をはじめ、結晶鉱石などを産出し、日本における菱マンガン鉱の代表産地だった。 このほか、北海道の八雲鉱山、秋田県の尾去沢鉱山などが代表的な産地である。
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