プロ野球実況での特徴
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1998年(平成10年)5月26日のタイガース対中日ドラゴンズのナイトゲーム中継(倉敷マスカットスタジアム)では、川尻哲郎(当時・タイガース投手)によるノーヒットノーラン達成の瞬間を実況した。 2005年(平成17年)の阪神タイガースセントラル・リーグ優勝決定試合(9月29日・阪神甲子園球場での読売ジャイアンツ戦)で実況を担当。優勝決定の瞬間に叫んだ「岡田阪神・大願成就!!」とのセリフは、後年『虎辞書なる!!』でこの試合を放送した際のサブタイトルにもなった。2012年劇場公開の映画『あなたへ』(東宝製作、高倉健主演)では、サンテレビ・阪神タイガースからの協力の下に、試合終了の瞬間の映像を谷口の実況音声とともに劇中で使っている。また、『ボックス席』でのタイガース公式戦中継が通算で3000試合に達した2013年4月には、記念特別番組『3000回メモリアル!~タイガースと共に~』や『NEWS PORT』(『ニュース・シグナル』の後継番組)内の特集(いずれも同月29日放送)でナビゲーターを務めた。 「サンテレビボックス席#長時間にわたる中継」および「2005年の阪神タイガース#できごと」も参照 『ボックス席』の実況では、落ち着いた口調と球場の雰囲気を重視することが特徴。若手アナウンサー時代に前述した経緯で参加したNHKの研修で「アナウンサーが目立ちすぎてはいけない」「間の取り方が重要」という心得を学んだことによるもの で、後に実況を担当した試合では、打球の行方を追った映像に自身の声を乗せることがほとんどなかった。このため、サンテレビのアナウンサーでありながら、毎日放送(MBSテレビ)の『ちちんぷいぷい』でインタビューを受けたことがある。「プロの阪神ファン」を公言する当時の総合司会・角淳一(同局の元・アナウンサー)からの要望によるもので、スポーツ実況の経験がない角は、谷口を「野球の実況では日本一のアナウンサー」と絶賛している。 その一方で、落ち着いた口調に似合わず、選手の紹介には折に触れてギャグを織り混ぜていた。現に、福岡ダイエーホークス(ダイエー)戦の途中経過を伝える際に、ブレイディー・ラジオ投手を「ダイエーの先発はテレビ・・・失礼ラジオ」と口走ったことがある。また、木村拓也が広島東洋カープに在籍した時期には、阪神と広島の試合中に「バッターは反町・・・失礼キムタク」とわざとらしく紹介。マイク・キンケードが阪神に在籍していた時期には、試合中の全力疾走を「これがいわゆるキンちゃん走りです」と表現していた。 また、『ボックス席』での阪神戦完全中継に誇りを持つあまり、実況を担当する試合で他局(主にNHK-BS)のプロ野球中継を意識した発言を盛り込むこともあった。他の地上波テレビ局が全国ネットでプロ野球のナイトゲームを(最大延長)21時過ぎまで放送していた時期には、その中継が終了したことを見計らって『サンテレビボックス席』を見始めた視聴者に向けて、「他局からお越しのみなさんこんばんは、こちらは完全中継のサンテレビ!」と挨拶していた。 「サンテレビボックス席#ノーカット完全生中継」も参照 『ボックス席』で最後に実況を担当した2019年9月19日の阪神対ヤクルト戦(甲子園)中継では、この年に阪神へ入団した近本光司外野手が、1回裏の第1打席でセントラル・リーグ公式戦におけるシーズン最多安打の新人記録(通算154安打)を達成した瞬間に遭遇。『虎辞書なる!』で過去の阪神戦中継映像を流し始める際の決め台詞(「あなたは歴史の証人です」)を交えながら、視聴者に向けて、「テレビ(『ボックス席』)を御覧の皆さんは、『歴史の証人』となりました」と表現した。さらに、この記録を長嶋茂雄(巨人1年目の1958年に通算153安打でマーク)が永らく保持してきたことを踏まえて、「サンテレビボックス席(での実況を)、今日をもって引退とさせていただきます。長嶋茂雄さんの(引退セレモニーでの)言葉を借りるならば、『サンテレビボックス席は永久に不滅です』」という表現で実況を締めくくった。
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