ブラザヴィルとは? わかりやすく解説

ブラザヴィル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/13 08:03 UTC 版)

ブラザヴィル
Brazzaville

ブラザヴィル(2019年撮影)
市章
位置

コンゴ共和国でのブラザヴィルの位置
位置
ブラザヴィル
ブラザヴィル (コンゴ共和国)
ブラザヴィル
ブラザヴィル (アフリカ)
座標 : 南緯4度16分 東経15度17分 / 南緯4.267度 東経15.283度 / -4.267; 15.283
歴史
発見 1880年
行政
コンゴ共和国
  ブラザヴィル県
 市 ブラザヴィル
Governor Hugues Ngouelondélé
地理
面積  
  市域 263.9 km2 (101.9 mi2)
  市街地 100 km2
  都市圏 10,065 km2 (3,949.9 mi2)
標高 320 m (1,050 ft)
人口
人口 2023年現在)
  市域 2,145,783人
    人口密度   6,966人/km2
  都市圏 9,823,150人
    都市圏人口密度   975.97人/km2(2,486.93人/mi2
  備考 都市圏はキンシャサ市全域を含める。
その他
等時帯 西アフリカ時間 (UTC+1)
夏時間 なし

ブラザヴィルまたはブラザビルフランス語: Brazzaville)は、コンゴ共和国の首都。コンゴ川下流に面する。コンゴ川を挟んだ対岸にはコンゴ民主共和国の首都キンシャサがあり、この二つの都市で大都市圏を形成している(双子都市)。首都が隣り合っているのは世界でここだけである[疑問点]2023年国勢調査速報によると人口は2,145,783人で、総人口の35パーセントが居住する国内最大の都市である[1]

行政上は県と同格の特別市であることから、ブラザヴィル県(Département de Brazzaville)とも呼ばれる。

歴史

1880年フランス人の探検家ピエール・ブラザが当時ンタモ(Ntamo)と呼ばれていた町を発見し、自分の名を取ってブラザヴィルと命名した。

1910年フランス領赤道アフリカが成立し、ブラザヴィルにはその植民地政府が置かれた。

第二次世界大戦中の1944年には、ブラザヴィルは自由フランス軍の拠点となった。 6月、アフリカのフランス植民地と自由フランスとの間でブラザヴィル会議英語版が開催され、ブラザヴィル宣言が行われた。 この宣言により、アフリカのフランス植民地は戦争協力と引き換えに、戦後の自治権拡大を約束された。

1960年代までは、街は欧州人居住区(中心部)とアフリカ人居住区(ポトポト (Poto-Poto)、バコンゴ (Bacongo)、マケレケレ (Makélékélé))に分けられていた。

1980年にプール州から独立し、単独でコンゴ共和国の構成体となった。2002年には県の地位が与えられた[2]

1997年にはドニ・サスヌゲソ前大統領派とパスカル・リスバ大統領派の間で市街戦が勃発し、サスヌゲソ派が勝利した。

2012年3月4日には軍の武器庫が大爆発を起こし146人以上が死亡する事故が発生した[3]ブラザヴィル弾薬庫爆発事故参照。

気候

ケッペンの気候区分ではサバナ気候(Aw)に属する。

ブラザヴィル (マヤマヤ空港) 1961–1990年、極値1932年–)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 37.5
(99.5)
36.3
(97.3)
37.5
(99.5)
36.8
(98.2)
37.3
(99.1)
34.3
(93.7)
33.8
(92.8)
40.2
(104.4)
39.5
(103.1)
38.9
(102)
35.8
(96.4)
40.2
(104.4)
40.2
(104.4)
平均最高気温 °C°F 30.5
(86.9)
31.3
(88.3)
31.7
(89.1)
31.8
(89.2)
30.9
(87.6)
28.4
(83.1)
27.0
(80.6)
28.5
(83.3)
30.4
(86.7)
30.8
(87.4)
30.4
(86.7)
30.2
(86.4)
30.2
(86.4)
日平均気温 °C°F 26.0
(78.8)
26.4
(79.5)
26.7
(80.1)
26.8
(80.2)
26.2
(79.2)
23.8
(74.8)
22.4
(72.3)
23.6
(74.5)
25.5
(77.9)
26.1
(79)
25.9
(78.6)
25.8
(78.4)
25.4
(77.7)
平均最低気温 °C°F 21.4
(70.5)
21.5
(70.7)
21.7
(71.1)
21.9
(71.4)
21.6
(70.9)
19.3
(66.7)
17.8
(64)
18.8
(65.8)
20.6
(69.1)
21.4
(70.5)
21.4
(70.5)
21.5
(70.7)
20.7
(69.3)
最低気温記録 °C°F 17.0
(62.6)
14.5
(58.1)
17.7
(63.9)
18.6
(65.5)
17.0
(62.6)
12.7
(54.9)
10.5
(50.9)
10.3
(50.5)
15.2
(59.4)
13.7
(56.7)
18.2
(64.8)
17.7
(63.9)
10.3
(50.5)
降水量 mm (inch) 160
(6.3)
137
(5.39)
167
(6.57)
191
(7.52)
118
(4.65)
8
(0.31)
3
(0.12)
4
(0.16)
34
(1.34)
139
(5.47)
261
(10.28)
172
(6.77)
1,394
(54.88)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 10 8 11 12 8 1 0 0 4 9 14 12 89
湿度 81 80 79 81 81 79 77 73 71 76 81 82 78
平均月間日照時間 171 167 192 181 177 141 127 133 145 152 157 154 1,897
出典1:Deutscher Wetterdienst (湿度、1951–1990)[4][5][6]
出典2:Meteo Climat (極値)[7]

教育

コンゴ共和国唯一の国立大学マリアン・ングアビ大学がある。

交通

市内タクシー

市内にはマヤマヤ空港が有り、エールフランスケニア航空エチオピア航空などが就航している。ブラザビルはコンゴ川の航行可能部の末端であるマレボ湖に面しており、中央アフリカ共和国の首都バンギコンゴ民主共和国を含むこれより上流の地域とは盛んに水運が行われ、内陸部の交通結節点・集散地となっている。また、マレボ湖の対岸に位置するコンゴ民主共和国の首都キンシャサとはフェリー便の連絡がある[8]コンゴ・オセアン鉄道ポワントノワールとブラザヴィルを結んでいる[9]

姉妹都市

出身者

脚注

  1. ^ Republic of the Congo”. Citypopulation (2024年1月8日). 2024年2月21日閲覧。
  2. ^ Departments of the Republic of Congo (Congo Brazzaville)”. Statoids.com (2015年12月19日). 2021年11月6日閲覧。
  3. ^ https://www.afpbb.com/articles/-/2862824?pid=8595399 コンゴ共和国の武器庫で大規模爆発、死者146人 AFP 2012年11月17日閲覧
  4. ^ Klimatafel von Brazzaville (Flugh.) / Kongo” (German). Baseline climate means (1961–1990) from stations all over the world. Deutscher Wetterdienst. 2016年10月24日閲覧。
  5. ^ Station 64450 Brazzaville/ Maya–Maya”. Global station data 1961–1990—Sunshine Duration. Deutscher Wetterdienst. 2016年10月24日閲覧。
  6. ^ ftp://ftp-cdc.dwd.de/pub/CDC/help/stations_list_CLIMAT_data.txt Station ID for Brazzaville/ Maya–Maya is 64450 Use this station ID to locate the sunshine duration
  7. ^ Station Brazzaville” (French). Meteo Climat. 2016年10月24日閲覧。
  8. ^ 田辺裕、島田周平、柴田匡平、1998年、『世界地理大百科事典2 アフリカ』、朝倉書店 ISBN 4254166621 p206
  9. ^ 「世界の鉄道」p345 一般社団法人海外鉄道技術協力協会著 ダイヤモンド・ビッグ社 2015年10月2日初版発行

関連項目

外部リンク


ブラザヴィル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/27 22:48 UTC 版)

ブラザヴィル弾薬庫爆発事故」の記事における「ブラザヴィル」の解説

爆発現地時間午前8時(協定世界時午前7時)ごろから、ブラザヴィル北部人口密集地であるウエンゼ(Ouenzé)地区発生しはじめた武器庫はウエンゼ地区、タランガイ(Talangaï)地区挟まれ地区であるムピラ(Mpila)地区位置していた。少なくとも5回の大規模な爆発と無数回小規模な爆発発生し特筆値する爆発現地時間午後1時頃まで続いた当時防衛相であるシャルル・ザカリー・ボワオは国営ラジオ放送上で「この爆発戦闘行為、あるいはクーデターよるものではなく弾薬庫火災よるものである」ことを市民強く訴え平静を保つように呼びかけた。 爆心地である、軍需施設周囲半径500メートル建っていた建造物事故の影響破壊され多くの人が壊れた建造物中に閉じ込められた。爆発事故によって破壊され建造物中には聖ルイスカトリック教会福音教会含まれており、事故発生当時には双方教会日曜礼拝が行われていた。同国大統領であるドニ・サスヌゲソ武器庫近郊邸宅構えていたが、事故発生当時には家を空けており、無事だった中国国営通信社である新華社通信によると、同国建設会社北京建工集団中国人作業員6人が爆発巻き込まれ死亡した内務相のレイモン・ムブル(英語版)は市内病院負傷者溢れかえり、病棟不足から多く負傷者廊下寝かされている現状について報告している。またムブル内務相は、軍の兵舎周辺街路惨状を「水のない津波襲われたようだ」とも表現した

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