フーゴ・ラッサール神父とは? わかりやすく解説

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フーゴ・ラッサール神父

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 04:52 UTC 版)

世界平和記念聖堂」の記事における「フーゴ・ラッサール神父」の解説

詳細は「フーゴ・ラッサール」を参照 世界平和記念聖堂建設される前にこの地にあったのは、当時幟町天主公教会呼ばれていた古い木造平屋建て和風日本様式)の小さな教会堂だった。1945年昭和20年8月6日広島市原子爆弾投下されると、爆心地より約1.2kmの所にあった教会は、1936年昭和11年)に新築された司祭館除いてすべて爆風倒壊しその後火災によって司祭館含めて類焼してしまう。人的被害もまた甚大であり、司祭たちが傷ついただけでなく、信者たちのなかには亡くなったものもいた。 ヒロシマでその多大な犠牲直接間接に見聞きし原爆被害大きさ悲惨さ直に経験したフーゴ・ラッサール神父は、原爆戦争犠牲者弔うだけでなく、その慰霊祈り世界中心ある人々引き付けて友情と平和を押し進め真の世界平和のための基点となるような聖堂建設する必要性痛感した。その決意のもと、当時ローマ教皇ピオ12世個人謁見して支持取り付け、そしてさらには故国ドイツ始めヨーロッパアメリカブラジルアルゼンチンなどの各地ヒロシマ実情報告し資金協力訴えて回った。この旅は1年有余長きにわたるものとなった1948年昭和23年)には朝日新聞社後援得て広島平和記念カトリック聖堂建築競技設計」と銘打ち3月28日復活祭期してその建設計画新聞紙上に発表されると、総額29万円という当時としては破格賞金話題呼び聖堂建設日本国全体関心事となる。「慰霊のための聖堂」から「世界平和希求する聖堂」へというラッサール神父理念は、その後カトリック教会だけでなく次第宗派国家超えて世界中人々共感呼び起こしてゆき、1949年昭和24年8月6日施行され広島平和記念都市建設法理念とも共鳴するうになると、聖堂建設計画広島市全体のものともなって行った1946年昭和21年)から1950年昭和25年)にかけて、ラッサール神父世界中から募った義援金パイプオルガンなどの寄贈品などを含めて6000万円当にのぼったが、1億円の目標総額不足する4000万円分を補うために、1950年昭和25年1月に「世界平和記念聖堂建設後援会」が発足。翌1951年昭和26年)には、新たに広島県出身池田勇人大蔵大臣が代表発起人として後援会の名称を「広島平和記念聖堂建設後援会」と変え名誉総裁高松宮宣仁親王戴き総裁には吉田茂内閣総理大臣迎えて国内募金活動支えた。「世界平和記念聖堂」という正式名称代わりに、あえて「広島」の名を冠したのは募金活動進めやすくするためだったという。 広島原爆敗戦何もかも失い人々困窮物資不足に喘いでいたさなか、ラッサール神父ビジョン中にあった大聖堂は、必ずしも当初より周囲すべての人々との間で共有されいたものではなかった。加えて聖堂の建設始まってからも、朝鮮戦争影響建設資材が数倍にも高騰し工事がたびたび中止追い込まれるなど幾多の困難があり、それら設計者施工者献身的な労働と、カトリック信者をはじめ世界各地真に恒久平和を願う人々善意によって、世界平和記念聖堂今日ある姿のような大聖堂となったのである。そしてその巨大な運動の拠って来る発熱中心にあったのはラッサール神父その人であり、世界平和記念聖堂フーゴ・ラッサール抜きにしては在り得なかったと言える

※この「フーゴ・ラッサール神父」の解説は、「世界平和記念聖堂」の解説の一部です。
「フーゴ・ラッサール神父」を含む「世界平和記念聖堂」の記事については、「世界平和記念聖堂」の概要を参照ください。

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